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トネリコの繋ぐ宙 - 2・続 開闢篇  作者: あーもんどツリー
11 悪戯(ゲーム)の舞台は深みへ向かう
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三日前、早朝の悲劇

ハルトがいない。

それに気が付いて目が覚めた璃瑠は、まどろみの中にいた桜海、丸まって寝ていた玉藻前を起こして言った。


「ハルトがいないの」


その台詞は二人ともを起こすのには最強の言葉。

「えッ?」

「そんな・・・」

絶望で頭が冴えて来ると、桜海はふと、《あの事件》のことを思い出してしまった。


《アスガルド革命》である。


目を付けられたハルトは誘拐(ゆうかい)され、暴動の中桜海を守ろうとした父・飛鳥(あすか)は亡くなってしまった。

彼女にとって最大、最悪の悲劇である。


それがまた、起こってしまった・・・?

胃の底から嗚咽(おえつ)が込み上げる。


「もう、独りは嫌だよ・・・」


弱音を吐く桜海に、璃瑠は驚いていた。

彼女のそんな姿、見たことがなかったのだ。


「独りじゃないよ」

「わちきらがいるじゃて、のう?」


そうだけど、と桜海はなおも弱気である。


・・・ペチッ。

可愛い音が響く。

玉藻前が桜海をぶったのだ。

驚きに、桜海は目を皿のようにした。


(あるじ)の泣き顔など、見とうない」


「でも」

「でも何じゃ?わちきだけでない、璃瑠もそうじゃ。みんな独りは辛い。

だから支え合う。(ちご)うとるかえ?

寂しいのは解る。痛いほどの。

なればこそ、埋め合わせにはならんかもじゃが、わちきらが一緒にいるからの?」


桜海は黙って聞いていた。

その(ほほ)には大粒の涙がボロボロと滝のように流れていく。


「ごめんなさい。私、あなたたちの事も考えずに・・・」

「構わん。けれど主よ、すべきことはせねばならんぞ」

「解ってる」


少女たちは結束した。

愛する人、一人の青年のために。

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