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半人半魔  作者: 上向龍翔
1/11

すべてのはじまり

燃え盛る村。


大量の死体。


目の前に立つ、人外の化け物。


「悪…魔」


彼は人外の化け物を"悪魔"と呼んだ。


悪魔は五体。


この悪魔達が平穏な生活を送っていた永山村の住人達を殺した。


この悪魔達が平穏な生活を地獄へと変えた。


「・・せ!・・・は俺が・・・・やる!」


彼は意識が朦朧としていて、悪魔達の会話がよく聞き取れない。


「落ち・・!今のこいつは・・・・・・に・・・ている!逃げるなら今だ!」


「そうだ!・・・・なら・・しただろ!」


悪魔達は話し合い、逃亡を開始した。


(逃げる?ふざけるな!お前達は…俺が!今ここで…!)


彼は必死に手を伸ばす。


だが、体が全く動かない。


「お前はいつか俺が・・・・・・・!待ってろよ・・ン!」


一体の悪魔がそう言い、悪魔達は居なくなった。


すると、彼の前で倒れていた人が動き出した。


「鋭剣…無事か…?」


この人は彼の父、柳生豪剣。


彼は一瞬安心したが、よく見ると右腕と左脚は切断されており、声にもだんだん力が無くなり、むしろ生きているのが、奇跡とも言える状態だった。


「鋭剣…そこに美桜ちゃんが倒れているだろ?多分…生きている。私が腕と脚を斬られたのを見て、ショックで倒れている…だけだと思う。」


上村美桜。


彼の幼なじみ。


確かに息はしている。


「私はもう…ダメだ…。だが!最後に鋭剣に伝えたい事がある…。私はお前が憎い…でもそれ以上に…」


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