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異端三國志 第11回から第20回

11.呂布・曹操を破る


陶謙「その策とは?」


糜竺「沂水、泗水の堤防を切れば20万の兵にも勝ると思われます。」


陶謙「何か違うんじゃ(^^;」


糜竺「あっとこれは後で出て来るこの城の落とし方だった(゜o゜;

   北海の孔融と青州の田階に援軍を求めるのです。」



孔融「陶恭祖殿とは格別の性交じゃなくて、親交ゆえ行かねばならないだろうが、

  曹孟徳殿とも特にうらみがない。そこで和睦を奨め聞かねば、兵を出そうぞ。」


糜竺「曹操は、兵を頼みとしています。容易に引く事は無いでしょう。」


使者「黄布の残党が攻め寄せて来ました。」


孔融「これでは出せなくとも出せぬわい。」


 賊は幾日も城を囲んだ。孔融が城下を眺めていると。


孔融「あっ、あれは・・・。」


糜竺「何か、見覚えでも?」


孔融「いやない。」


 無人の荒野を駆けるが如く、一騎駆ける武者あり。


??「開門、開門(どかっ。)」


孔融「勢い余って門にぶつかったな?」


??「ひんひんひんひん。」


孔融「さて、あの武者には見覚えがない。どうしたものか?」


 と賊が追って来たので、やりをふりまわす。


??「邪魔だ。雑魚には用がない。」


孔融「恐らく味方に違いない。門を開けろ。」


 門を開けると駆け込んでくる男。


孔融「名をなんと申す?」


??「太史慈・子義と申す。老母がお世話になっているのでこうして、恩返しにき

  たのだ。それがしに兵1000をお与えください。軽く蹴散らして参りましょ

  う。」


孔融「まて、ここから遠くにいる劉玄徳こそ、英雄と言う。彼が来れば包囲がすぐ

  解けるだろうが、使者に参る者がおらぬ。」


太史慈「つまり、行って欲しいって事ね(^^;」


孔融「そう(゜o゜;」


太史慈「手紙を書きなさい。すぐにでも参りましょう。」


孔融「それは助かる。」


 そして・・・。


太史慈「どけどけどけどけどけどけどけどけどけどけどけどけどけどけどけどけ

    どけどけどけどけどけどけどけどけどけどけどけどけどけどけどけどけ

    どけどけどけどけどけどけどけどけどけどけどけどけどけどけどけどけ」


孔融「もしかするとあいつひとりでも包囲が解けたかもしれぬ・・・。」


 こうして、劉備の援軍によって北海の包囲は解けた。


孔融「助かり申した。ついでと言ってはなんだが、曹操が陶謙を狙っておる。

   助けてやってはくれぬか?」


劉備「兵が少ないゆえ、公孫さんの下で兵を借りてから参ります。」


公孫「曹操とは特にうらみも無いのに、戦う義理は無かろう。」


劉備「そうする方がかっこいいんだもん。」


公孫「・・・・。では2000ばかり兵を貸そう。」


劉備「ついでと言っては何ですが、趙子竜をお借りしたい。」


公孫「諾。」


 さて、徐州を囲んだ曹操軍は強く、孔融、田階も迂闊に動けず遠巻きに陣をはっ

ていた。


 劉備は関羽と趙雲に4000の兵を預け、張飛と1000の兵を引き連れ、曹操

の陣に突撃する。


劉備「死にたくなかったらどけ。」


 と突撃するも、


于禁「あの劉備の馬鹿とは関るな。」


 と敵に会わずに、いつの間にか徐州の城門前。


陶謙「おお、これは劉玄徳殿良く参られた。糜竺、例の物を。」


劉備「これは、州の印綬では・・・?

   このようなものとてもそれがしには・・・。」


張飛「と言いつつ、胸にしまってませんか?兄貴。」


劉備「あれ?Y(゜゜;y」



 そのころ曹操の陣では。


曹操「ほう、劉備が城に入ったか。」


使者「大変です。」


郭嘉「何事?」


使者「呂布にえん州を攻め落とされました。程立、荀いく守る、三城以外すべて攻

  め落とされました。」


曹操「なんと!?それでは、帰るべき城が無くなる。ひきかえそう。」


 と兵を引いた。



陶謙「玄徳殿考えてはくれぬか?」


劉備「なりません。なりません。(だって面倒だもん。)」


張飛「兄貴。くれるもんはもらっちまえよ。ほら良く言うだろ。

   据膳食わぬは男の意地って。」


関羽「恥だろ。」


陶謙「仕方がありません。この近くの町小沛に留まってくれませんか?」


劉備「それなら・・・。」


趙雲「玄徳殿。私はこれで。」


劉備「ま~た、あ~う日まで(T_T)」



曹操「三城だけは保ったか?程仲徳、荀文若、礼を言うぞ。」


荀いく「主君。仲徳の申すに、彼は昔泰山に上り、両手で太陽を奉げる夢を良く見

   たとか。」


曹操「まこと、それは忠臣の証しに違いない。」


荀いく「主君。程立の立に忠誠の証しとして日の字を加ては如何でしょうか?」


曹操「うむ。それは良い。今日から程いくと名乗るがよい。」


程いく「(荀いく謀ったな。)喜んで受けたまわります。」


荀いく「(ふっ、漢字が無い仲間が増えた。)」



曹操「勇猛なだけで、呂布は知謀がない。一戦で負かせて見せようぞ。」


 そこに呂布が待ち構えていた。


 呂布から臧覇、曹操から楽進が出て一騎討ちを仕掛ける。


 三十合打ち合うが結果無し。


 続いて、曹操から夏侯惇が飛び出すと、呂布から張遼が出て一騎討ちする。


 業を煮やした呂布が飛び込むと、形成は呂布に傾き、曹操は早々に負ける。


曹操「ピンチヒッターに監督が出るのは反則だと思わんか?」


于禁「陣を見るに呂布の西の陣は軍兵少なく、勝ちに奢って用意を怠っているでし

  ょうから夜襲を仕掛ければ勝てるものかと。」



陳宮「西の陣は要地です。曹操が夜襲を攻めて来たら大変ですから、増援を送りま

  しょう。」


呂布「単語の意味が良く解らんぞ~。」


陳宮「とにかく西の陣に兵を送りなさい。」


呂布「曹操にそうそうそんな根性があるのか?」


陳宮「そうとうあります。」


呂布「じゃあ送ろう。」


 曹操は西の陣を攻めるが、兵少なく簡単に落ちた。しかし、呂布の援軍が続々と

来て、挟撃される形となり、やぶれて北へ北へと逃げる。


曹操「(今日は厄日だ。)誰か助けて。」


典韋「主君、気遣い無用です。」


 敵が数十騎迫って来たので、典韋は、従者の方へ向き、


典韋「敵が十歩前まで来たら言え。」


従者「十歩です。」


典韋「五歩前まで来たら言え。」


従者「五歩です。あっと、六歩でした。あれ、五歩かな、と言っている内に四歩前。」


典韋「私の名シーンが(;_;)もう良い、下がれ。」


 と連続して短矛を投げると無駄なく十数騎くしざしになる。


従者「ここに一本外れが・・・。」


典韋「気にするな。投げなかった事にしておけ。それともおまえが刺さるか?」



12.曹・呂の攻防


 典韋に救われて、曹操が逃げていると夜も暮れんとするところに、呂布が追って

来る。


呂布「曹操、逃げるか?」


曹操「三十六計逃げるにしかず。」


 とそこに南から新たな軍勢が到着した。夏侯惇である。必死の防戦の末、日も暮

れ、雨が降って来たので両軍退却した。


陳宮「濮陽の城内に田某と言う金持ちがいます。それを使いにして、呂温候は、悪

  逆非道にして、郡民恨みに思っています。ただいま、黎陽におり、城内は手薄

  ですと誘き寄せ、伏兵を持ってこれを攻めれば、たちどころに曹操は虜となる

  でしょう。」


呂布「悪逆非道じゃないもん。」


陳宮「これは、策ですぞ。」


呂布「悪逆非道じゃないったらないんだもん。」


陳宮「だから、そういって曹操をだますんだって・・・。」


 一方、曹操の陣。


曹操「田某からの手紙か?『呂布は黎陽に向かった後で、城内はがらあきです。早

  くおいでください。手引きしましょうぞ。目印は奇跡の旗印です。』」


曹操「奇跡の(ミナクル)田か?天は私に濮陽をくださったぞ。」


劉曄「呂布は、知謀無き者であるが、陳宮はあなどれません。伏兵でもいたら事で

  すぞ。我が軍をみっつに分け、二軍を城外に待機させ事ある時に用意しましょ

  う。」


曹操「僕みっつ。」


劉曄「・・・・・・・。」


曹操「ただのギャグだ。気にするな。」


劉曄「(気にするって。)」


 曹操は、兵をひきつれて黎陽を攻めた。西の門に『奇跡』と書いてあって、曹操

はニヤリとした。城は高順が守っていたが、簡単に撃破されると城内に引きこもっ

た。


 一方田某からの使者が曹操のもとに来て、「今夜の初更の頃城壁で銅鑼をならし

たらそれを合図に城門を開けます。」


 初更の時、合図がしたので、曹操は手勢を引き連れ城内に入るが、しんしんとし

て人ひとりいない。


曹操「謀られたか?」


 すると、どこからとも無く火矢が飛び、東から張遼、西から臧覇が現れ、挟撃さ

れる。北へいくとかく萌、曹性が、南にいくと高順、侯成が襲いかかる。


 典韋が、すごい形相で、南に突進すると、高順らは後退りをする。


 気が付くと城の外に出ていた。


典韋「我が君はどこに?」


李典「探しているのだが、見つからぬ。また油でも売っているんだろうか?」


典韋「さすがに、この状況でそれは無かろう。おぬしは城外へ出て、救援を呼べ。

  俺は、中に突入して探し歩く。」


 さて、その頃曹操は、出口を探してさ迷っていた。そこに「曹操はどこだ。」と

叫び声がする。


呂布「そこの兵卒。曹操を見なかったか?」


曹操「え?私。私曹操じゃありませんよ。絶対に曹操じゃありませんったら。」


呂布「そんな事はわかっておる。曹操はどこへ言ったかと聞いている。」


曹操「絶対に私じゃありませんよ。で、曹操は北の方へ逃げたのを見ました。」


呂布「そうか、おまえも一緒に探せ。

   曹操はどこだ~。」


曹操「曹操はどこだ~。どこだ~。どこだ~・・・・。(゜o゜;」


 と言いながら後退りして闇に紛れる曹操。


曹操「呂布が馬鹿で助かった。ホッ」


典韋「主君。そんな所におられましたか?」


曹操「しっ。声がでかい。さっさと逃げるぞ。」


 曹操が東門からでようとすると、そこに、燃える門が倒れかかる。


 馬はどうと倒れ、曹操は必死に這いだす。


曹操「馬の丸焼きができておる。

   どれどれ、味はどうだろうか?」


夏侯淵「主君そんな事している余裕があるのなら大丈夫の様ですね。

    はやく逃げましょう。」


曹操「待て、味見してからだ。」


夏侯淵「後からでもいいでしょう。」


 とこんな調子で何とか逃げうせた。


曹操「あんな計略に引っ掛かるとは。」


郭嘉「計略には計略をです。」


曹操「いかにも。曹操は焼け死んだと言いふらせておけば、呂布がじきに攻めて来

  るであろう。こちらは伏兵を置いて迎撃してやろう。」


郭嘉「良策でござる。」


 と案の定呂布が攻めて来て、伏兵にやられ濮陽まで逃げ返った。


 この年は蝗害で不作となり人と人が食いあうありさまだったので、両軍兵を引い

た。


 さて、その頃陶謙は病に臥せっていた。


糜竺「ただいま、曹操が兵を引き上げているのは呂布がえん州を奪い、不作の為。

  来春また攻めて来るに違いありません。今、主公は危篤なれば劉備もむげには

  断れないでしょう。」


 そして・・・。


陶謙「玄徳殿を及びしたのは他でもない。ケホケホ

   前にも言った徐州の長官の件もう一度考えてはくれんか?」


劉備「ご子息がふたりもいられるのになぜ?」


陶謙「不肖の子ゆえ、この乱世生きぬいてはいけぬでしょう。」


劉備「されども、困りまする。」


陶謙「どうしても、この印綬を受け取ってください。そうでもなくばこの陶謙、死

  に切れませんわ。ケホケホケホ」


劉備「恭祖殿しっかりなされよ。」


 劉備、陶謙の手をにぎりしめる。陶謙はそのままこときれた。


糜竺「おなくなりになられました。ところで、玄徳殿その手に握りしめているもの

  は?」


孫乾「それは長官の印綬。引き受けてくださると言うのか?」


劉備「確か、握ったのは恭祖殿の手のはず。いつの間に(゜_。;」


糜竺「みなの者、良く聞け、今日から劉玄徳殿が徐州の長官であるぞ。」


劉備「やるって言ってないって。」


陶謙「ありがたい、ありがたい。」


劉備「あれ、死んだんじゃなかったの。」


陶謙「・・・・・。シーン」



 この事がじきに曹操のもとにも知れわたった。


曹操「まだ恨みもはらさぬと言うのに、劉備め。徐州をただどりしやがった。

   攻めてやる。」


郭嘉「まことに。まるで、犯されようとしている女を助ける事によって、その女を

  手に入れてしまうような。」


曹操「その形容気にいった。」


郭嘉「まだ、序の口でござる。こんな形容はどうでしょうか?ゴニョゴニョ」


曹操「それも良いぞ。こういうのはどうかな?ボソボソ」


郭嘉「さすが主君すばらしい。これは如何でしょうか?ゴニョゴニョ」


荀いく「主君。ホントに徐州を攻めるつもりですか?劉備が守っているので落とす

   のは容易ではありません。仮に勝ったとしても、徐州を押さえるのに兵を割

   けば、呂布に割く兵が無くなります。負ければ、帰る所は無いでしょう。」


曹操「ではこういうのはどうかな?ボソボソ」


荀いく「主君。聞いておるのですか?」


曹操「あうっ(゜o゜;

   わかっておるが、食料が無いのだから食料を得なければならぬだろう。」


荀いく「穎川郡、汝南郡をお取りなさい。黄布の残党が食料を貯えてこんでいます。

   賊退治と食料が得れて一石二鳥です。」


曹操「なるほど。その手があったか。」


 穎川、汝南の賊を平らげた曹操は、その勢いを持って呂布を攻めた。


 食料徴発に出かけて手薄だった事も助けて、曹操はえん州を奪回した。


許猪「わしの出て来るくだりは無いの?」


曹操「無いって?」


許猪「(T_T)」



13.李・郭争う


 一方、負けた呂布は、


呂布「負けたのは時の運。再戦して勝利してやる。」


陳宮「慌てなさらないように。今、曹操の勢いが急なれば勝てる者ではありません。

  どこかに落ち延びて軍勢を立てなおしてからあたるべきでしょう。」


呂布「淮南の袁術を頼ろうと思うのだが?」


陳宮「先に冀州の袁紹の様子を探ってからにしましょう?」


呂布「何故、南に行くのに北の様子を探るのだ?」


陳宮「深慮遠謀とはかような気配りが必要なのです。」


呂布「良く解らないが、おまえってすごいんだな。」


 忍びの者が、冀州へ赴くと、袁紹が曹操に組みすると報告して来た。


陳宮「それでは、徐州の劉備を頼る事にしましょう。」



劉備「呂布殿は比類無き英雄。お迎えすべきであろう。」


糜竺「呂布は虎狼の類。危険です。」


劉備「でも、動物園の虎や狼はおとなしいぞ。」


糜竺「ここは動物園ではございません。」


張飛「でも、虎は虎だ。用意はしておかんとならんぞ。」


 呂布が徐州にやって来る。


呂布「私は、王司徒の計略で董卓を殺し、内憂を取り除いてやったが関東(函谷関

  より東)に追われ、そこでもこのように追われる始末。」


劉備「(それはあんたの節操が無いからだ。)私は徐州の長官となっていますが、

  仮の物。できれば代わりになっていただけませんでしょうか?(これで、やっ

  かいばらいだ。)」


 呂布は受け取ろうとしたが、後ろの張・関が恐い顔をして立っていたので、作り

笑いし、


呂布「私には、任が重すぎます。ヒクヒク」


劉備「その方が私にとっても都合が良いのだが?」


陳宮「『強い客人も主人の上に立たぬ』と言います。玄徳殿も控えてくだされ。」


劉備「(強い客人がこんな所に落ち延びて来るのか?)」


呂布「弟ごよ。そういう事だ。」


張飛「おい。いつからおまえが、兄貴の兄貴になったんだ?三百合の勝負だ。」


呂布「さすがに、三百合もご飯は食べれぬぞ。」


張飛「なに言ってんだ。今すぐ武器を持って来い。勝負だ、勝負だ。」


劉備「(^^;ちょ、ちょっと。ここでやるのはやめてくんない。仮にもお城の中だし。」


張飛「兄貴、何言ってんだい。こんな勝負滅多に見れないぜ。三國志1,2の武将

  が一騎討ちするんだぞ。」


劉備「まだ、時代は漢なんですけど。」


張飛「兄貴ぃ、そんな細かい事気にしちゃいけないって。」


劉備「ま、まぁそういう事ですので、以前私のいた小沛にでも軍を休めて滞在して

  くだされ(^^;」


 その頃の長安。


献帝「傀儡も長くやっていると飽きて来るな。」


楊彪「一生傀儡何ですから、今から飽きている等とは・・・。」


献帝「そうであった。でもたまには何かしたい。」


楊彪「李かくと郭しを仲たがいさせると言うのは?」


献帝「どうやって?」


楊彪「郭しの妻は嫉妬深いとか。それを利用しましょう。」


 楊彪は用事にかこつけて、夫人を郭しの妻のもとに送りこう吹き込ませた。


夫人「郭将軍は、李司馬の夫人を見初めて、わりない仲になっているとか?」


郭しの妻「あら、そんな事は初めて聞きましたわ?」


夫人「あら、まぁそれは存じませんでした。巷では有名な話なんでございますわよ。

  おほほほほ。でも、亭主元気で留守がいいって昔からいうじゃありませんか?

  おほほほほ。」


郭しの妻「あら、そうでしたわね。おほほほほ。(どうりで最近帰りが遅い訳ね。)」


 数日経って、郭しが李かくの元へ酒宴に行こうとした。


郭しの妻「李かくは得体の知れない奴。そんな所に行くんじゃありませんわ。

     毒でも入ってたら事ですわよ。」


郭し「李司馬殿に限ってそんな事は無かろう。」


郭しの妻「駄目。今日は危険。そ・ん・な・気・分。」


郭し「(気色わり~)解った。やめにしとく。」


 すると、李かくの方から宴会の料理が送って来た。


郭しの妻「そんな、危ないもの口にしちゃ行けません。毒でも入っていたらどうす

    るのです?」


 と犬に料理をほうりなげた。


犬「ばうばう(久しぶりの料理だ。)がつがつがつがつがつ・・・・。

  はうっ(食い過ぎて胃袋が・・・。)ばたむ。」


郭しの妻「(あらあらホントは時期に混ぜた毒が回って死ぬはずなのに。)

     ほら見なさい。」


 ある日、進められるままに断れず、郭しは李かくの家に呼ばれた。


 たまたま、郭しは腹痛になった。


郭しの妻「ほら、毒にあたったに違いませんわ。」


郭し「李かくめ。何の恨みが会ってこんな事をするのだ。僕等はふたりでひとりと

  言いあった仲だと言うのに許せぬ。殺される前に殺しちゃる。」


 それを李かくに伝えた者がいた。


李かく「郭亜多め。あの晩ふたりで愛を語りあったのは嘘だったと言うのか?」


 そして、李・郭の両軍が長安で激突した。


 あくる日。李かくは天子を人質に取った。しかし、郭しに勝てず立てこもった。


献帝「退屈しのぎには丁度良いが、おなかがすく。なんとかなんのか?」


李かく「そんなものやらんわ。」


献帝「李かくがいじめる。」


楊彪「ここはしばらくじっとしていなされ。」


 一方郭しは役人を人質に取って対抗する。


 李・郭の戦いは50日にも及んだ。


 さて、李かくは日頃から邪教を深く信仰して、壷やおふだを買いあさっていた。

賈くは度々諌めたが聞き入れなかった。


楊き「賈くは、李かくの下にいますが、本当の主を忘れた訳では無いでしょう。賈

  くに謀りごとをさせるとよろしいでしょう。」


 と言っていると賈くが現れた。


献帝「『賈くの事を話すと賈くが来る』と言うが本当であるかな。」


賈く「それは曹操の誤りでございましょう。何もおっしゃりなさるな、それがしに

  策がございます。」


献帝「まだ何も言っておらぬが?」


賈く「『賈くに耳あり、障子に目あり』と申します。」


 一方、李かくと同郷の皇甫れきに和睦の仲介を頼んだ。


 皇甫れきの工作は失敗するが、李かくの兵は大半が西涼の羌族で構成されていた

ので、皇甫れきが、「李かくは邪教の徒で、夜な夜なおまえたちを密かにさらって

煮て食っている」と吹き込んだので、思い当たるふしがあったのか彼等は恐れて逃

げ帰ってしまった。


賈く「今、李かくは兵を失い、貪欲であるものの知謀が無いので、高い位でつって

  おけば大丈夫でしょう。」


 すると献帝は、李かくに大司馬の位を与えた。


 李かくはよろこび「これも壷のご利益に違いない」と、さらに壷を買い込んだが

部下に恩賞は渡さなかった。


 宋果と楊奉は、誰のおかげでえらくなれたと思ったのだと思い、密かに襲撃を計

画するが、事前にもれ宋果は殺され、楊奉は逃げた。


 これで、李かくの衰退は決定的となった。


 そこに、張済が兵を連れて和解に来たと言うので、李かくは渡りに舟とばかりに

和解を申し込んだ。


張済「帝には弘農に僥倖していただきたい。」


献帝「朕も長安には飽きて来たところだ。洛陽に帰れたら良い物だ。」


 こうして、献帝は東へ向かったが、郭しの軍が追って来る。あわやと言うところ

で、楊奉が救援に来た。


楊奉「陛下お救いに参りました。」


献帝「そちの忠義うれしく思うぞ。」


 とそこに、郭しの一軍が攻め寄せる。


 楊奉が「公明、いけっ。」と言うと、ひとりの男が駆け出して、またたく間に大

将の首をかき切っていく。


献帝「あの男は誰だ?(わくわく)」


楊奉「徐晃・公明と申す者です。」


 郭しは、翌日また攻めるも、今度は董承の救援にやられ負けた。


 そこで、郭しは李かくと会い、


郭し「もともとそちと私は一心同体の身。帝が東にいかれたら我々もあやうい。共

  に弘農を攻めよう。」


李かく「郭ちゃん。そうしよう。」


 多勢に無勢。帝の軍は、李・郭にやぶれ、兵もちりじりとなり女官も財宝も投げ

捨て、ようやく逃げのびた時は、10数人ばかりとなっていた。


献帝「女官達はどうなったのであろうか?」


楊彪「書かなくても解ると思いますが、書きます?」


献帝「いや良い。どうせ、P~で埋めつくされるのであろう。」



14.曹操、献帝を奉じ、呂布、劉備を攻める。


 何とか逃げ切った献帝は、洛陽に入るが、宮殿は消失し、街は荒れ果てていた。


献帝「私の長安(T_T)」


 献帝は、楊奉に仮の宮殿を建てさせそこにすまわった。洛陽は数百戸しかいなか

ったが、不作で食料にも事かいていた。


楊彪「このままでは飢え死にするだけです。」


献帝「布団蒸しにされるよりかはマシかもしれないが情けない。」


楊彪「布団蒸しにされるとは?」


献帝「いや、これは未来の話だった。」


注:のちの晋のある皇帝は、后妃に布団蒸しにされて殺されている。


楊彪「今、曹操の勢いが急と言います。彼に補佐をさせましょう。」


 と使者をたてた。


 そこに、李・郭が攻めて来るとなり、大騒ぎになる。


楊彪「東都(洛陽)は備えなく、勝てる見込みもなければ山東へ逃れるのが良策で

  しょう。」


 としばらくいくと、曹操が救援に駆け付けて来た。


 夏侯惇と曹洪は左右二軍にわかれ、これを迎えうった。


曹洪「兄貴の寵愛は俺がうけるのだ~。」


夏侯惇「わしだ~。」


 息さかんな曹操軍にさんざんに討ち破られた。


 李・郭は曹操が来たと言うので一気にかたをつけようとしたが、


賈く「曹操殿は私の未来の主人これに刃を向けるのは何かと?」


 と言ったので、


李かく「戦意を挫くような事を言いおって、刃の餌にしてやる。」


 と言うが諸将の取り無しでことなきを得たがその日の内に賈くは逃げた。


 李・郭の一味は翌日決戦を挑むも曹操に負け、山賊に身を落とした。


李かく「郭ちゃんどうしよう。」


郭し「とにかく逃げよう。」


 さて、楊奉・韓暹は曹操が来たので、このままでは居心地が悪くなるに違いない

と思い大梁の地方へ兵を引いた。


 あくる日、帝は使者を出し、参内するように命じた。


 前に書いたように洛陽は、不作で食料は無く飢えていた。


 しかし、この使者は肥え太っていた。


 不信に思い曹操が尋ねて見ると。


男 「それがし、若い時から養生の法を身に付けているゆえ。」


曹操「それは何か?」


男 「人肉を食・・・菜食を元としている事ゆえ。」


曹操「しかし、野菜すら事かく始末ではないのか?」


男 「菜は菜でも野菜のみではござらぬ。木の茎、キノコの根、草の幹をも食らう

  のです。これは一朝一夕にできる技ではござらぬ。30年の修業をもってして

  習得した者です。」


曹操「木の茎、草の幹とはなにか?」


男 「水を枕にし、石で歯をすすぐ様なものです。」


曹操「(^^;そうか?では、実際に見せてもらおうか?」


男 「これは、馬鹿には見えぬ特殊な木やキノコなのです。

   見えますでしょうか?」


曹操「(どうみても、頭骨にしか見えぬが?)そ、そうだな。」


男 「これをこうやって食らうのです。」


曹操「なるほど、でおぬしの名は?」


男 「董昭・公仁と申します。」


曹操「ご高名は聞いております。『きのここんぶでぶくぶく太る』は迷著でした。」


 その時、一部隊が東へ去ったとの報告があった。


董昭「それは楊奉と韓暹であろう。将軍がこられたゆえ立ち去ったのでしょう。」


曹操「それがしに疑いをもってのことだろうか?」


董昭「彼等は知謀無きものゆえ心配する必要は無いでしょう。

   ところで、今洛陽はこのとおりのあり様。食のある許に遷都するのがよろし

  かろう。」


曹操「なにゆえその様な事を?」


董昭「みんな董卓が連れて行ってしまい東都に可愛い子がおらぬから・・・。」


曹操「なるほど。」


 と曹操は意を決し、帝へ遷都を促す。


 それから数日もたたぬ時。楊奉・韓暹の軍が攻めて来る。


徐晃「曹操。帝をてごめにしてどこへ行く?」


曹操「てごめになんかしてないぞ。するとしたら関雲長殿だけである。」


夏侯惇「孟徳様私はしてくれないんですか?」


曹操「駄目。」


夏侯惇「(;_;)」


 徐晃に対し許猪を曹操は送り出すが、なかなか決着がつかない。


曹操「おしい。実におしい。」


満寵「何がですか?」


曹操「あの様な大丈夫(いい男)を殺すのがおしいのだ。大丈夫はみんな俺のもの。

   可愛い娘も俺のもの。」


満寵「ならば、寝返らせれば良いでしょう。」


曹操「それができるのか(^_^)」


満寵「ちょうど同郷のものですから彼を解きふせましょう。」


 満寵は密かに徐晃の陣へ潜り込んだ。


徐晃「(じ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~)」


満寵「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」


徐晃「(じ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~)」


満寵「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(^^;」


徐晃「(じ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~。ぽんっ。)

   君は満伯寧では無いか。どうしてここへ来た。」


満寵「それがしは、今曹将軍に使えているが戦場におぬしの姿を見て、ぜひ会いた

  くなって死を決してこうして来たのだ。」


徐晃「これは、これは寝台の準備もできず・・・。」


満寵「いや、不要。おぬしは武勇も才知もあると言うのに、何で楊奉に使えている

  のだ?」


徐晃「給料の払いもまあいいからな。これぐらいかな?」


満寵「おしい。実におしい。この様な大器をその様な薄給で使うとは、曹将軍なら

  2倍、いや3倍はかたいだろうに。」


徐晃「そんなに?だが、久しく楊奉に使えて来たから今更変えようとは思わぬが?」


満寵「『良禽は木をえらんですみかとし、賢臣はあるじをえらぶ』と言います。

   この不作。いつ首を切られるか解りませんぞ?曹将軍の所は赤マル急上昇中

  の優良企業。今を逃してはきっと後悔しますぞ。」


徐晃「そう言えば、韓暹の所の某将軍も首になったな。」


満寵「さあ、この機会を逃すことは大丈夫たる行為ではありませんぞ。」


徐晃「ならば、そうしよう。」


満寵「みやげとして、楊奉・韓暹の首を取って来てはどうだ?」


徐晃「呂布と一緒にするな。仮にも恩を受けていたのだ。それには忍ばぬ。」


満寵「義士なり。」


 と数十騎を率いて、曹操の元へ向かった。


 それを知った楊奉は、


楊奉「徐晃め。三食昼寝つきの大恩を忘れたのか。」


 と攻め寄せて来たが、曹操が待ち伏せしており、散々に討ち破られ、袁術を頼っ

て落ち延びて行った。


 こうして、帝を手に入れた許に帰った曹操は、任官も思いのままであった。


曹操「近ごろ、徐州に呂布が逃げ込んだが、呂布と劉備が手を組んだら手ごわい。

  (それでは、私の関雲長殿が手に入らない。)何か妙計は無いか?」


許猪「精兵5万を持ってすれば、呂布と劉備の首を取って献上しましょう。」


曹操「(首切っちゃ駄目だって。生身じゃないと駄目なの。)・・・。」


荀いく「今、迂闊に兵を動かせる時では無く、謀を用いるべきでしょう。それがし、

   一計あります。名付けて、二匹の虎を相食らわしめる謀。略して二虎給食。」


曹操「二虎競食!」


荀いく「劉備はまだ正式に徐州の牧(長官)になっていません。そこで劉備に勅命

   を出して、牧とする代わりに呂布の首を取らせるのです。うまく行けば劉備

   は呂布という支えを失い、失敗しても共に合い戦うでしょう。」


 劉備のもとに使者が来た。


劉備「これは、良く考えねばならない。」


張飛「兄貴ぃ、呂布なんか殺してしまえばいいのさ。」


劉備「(牧と引き返って言うのが気にいらない。もともと、なる気じゃ無かったん

  だし。)むざむざ殺す訳にも行くまい。」


 とそこへ、呂布がやって来た。


張飛「今こそ、三百合の戦いだ。」


呂布「翼徳殿。何の話?」


張飛「鳥頭め。もう忘れたのか?」


劉備「張飛、下がれ。実は曹操からこのような手紙が・・・。これはきっと、我々

  の仲を違える為の計略に違いないでしょう(こうなりゃ勘ででたらめいっちゃ

  え。)」


呂布「きっと、曹操。我々の仲を嫉妬して企んだに違いない。我々は玄ちゃん、奉

  ちゃんと呼びあう仲。」


劉備「(いつからそうなったの(^^;)」


 曹操の下に使者が帰って来て報告した。


曹操「そちの計略はうまくいかなかったぞ。」


荀いく「それならばもう一つあります。『虎を駆って狼を呑ましめる』謀。」


曹操「略して、クックドゥドゥか?」


荀いく「(うっ)『駆虎呑狼』です・・・。

    袁術に劉備が攻める様に思わしめ、劉備に勅命を出します。

    そうすると、徐州は空になる。呂布が食指を動かすのは必定。」


 再び劉備のもとに使者が来た。


糜竺「これも曹操の謀でしょう。」


劉備「しかし、勅命とあらば逆らえぬ。」


孫乾「それでは、この城を守る者を決めねばならないでしょう。」


関羽「それがしが守備しましょう。」


劉備「おまえは私の相手をしなければならない。来てくれなければ困る。」


孫乾「夜の?」


劉備「違うって(^^;」


張飛「ではわたしが。」


劉備「おまえは普段から酒癖が悪く、すぐ兵士に鞭打つから攻められたら持ち切れ

  まい。」


張飛「今日から酒も飲まず、鞭打つのもやめます。」


劉備「いや、鞭打つのは良いが、打ち方がまずいのだ。やはり、ここは陳元竜(陳

  登)殿に補佐を任せましょう。」


 一方袁術。


袁術「北の田舎のむしろ売りが、この名門袁家の御曹司を攻めるとは、許せぬ。返

  り討ちにしてくれる。」


 と紀霊に10万の兵を与えた。


紀霊「劉備の田舎百姓め。良くも土に足を踏み入れたな。土が汚れる。」


劉備「この帝の勅命が眼に入らないと見える。私にかかれば、袁術なぞ、赤子の首

  をひねるが如く。小指もあれば十分だろう。」


紀霊「許せぬ劉備め。」


 と劉備に突進する。


関羽「おっと。相手は私だ。」


 と三十合ばかり、勝負付かず。紀霊はしばらく待てと引き上げたから、関羽は待

った。代わりに出て来たのは、荀正と言う者である。


関羽「雑魚はいらぬ。」


 と一刀に切り殺される。


荀正「せめて一言ぐらい言わせてよ(T_T)」


 一方張飛。


張飛「さあ、明日から禁酒するぞ。」


陳登「昨日も言ってません?」


張飛「だから今日は思いっきり飲むぞ。おまえものめ。」


曹豹「飲めませぬ。」


張飛「お情けで出ているだけのくせにそんな事を言うか?鞭打ちだ。

   いっか~い ビシバシ

   にか~い  ビシビシ」


 と50回撃たれ、曹豹はうらみを持ち、呂布に内通の手紙を出す。


陳宮「これはまたと無い機会です。攻めるべきでしょう。」


 と徐州を攻めた。張飛は城を取られ逃げる。


 腹いせで曹豹を切り捨て、劉備の元へ逃げた。


劉備「あれほど行ったのにやはりそうなったか。」


張飛「兄貴ぃほんのちょっとしたミスじゃないか~。」


関羽「姉上はどこにいる。」


張飛「捕まった。」


関羽「おまえは、城を守る時なんと言った?何を守ると言った?

   で今はどうなっている。」


張飛「俺が悪かったよぉ。かくなる上は指つめておわびを。」



15.孫策の野望


劉備「そんな事をしたらゆびきりげんまんができなくなってしまうではないか。

   それに呂布は妻子を辱める様な事はしないだろう。」


張飛「なぜ解るのです(゜゜)」


劉備「それは、呂布には貂蝉がいるからだ\(^_^)/」


張飛「あれ?貂蝉って自殺してません?」


劉備「おまえ、吉川英治版しか読んでないな?ほら、台本を良く読みなさい。」


張飛「ふむふむ。確かに後の方に出て来ますね(゜o゜;」


劉備「(しかし、いつの間に子が出来たの(゜o゜;)」


 一方袁術は、呂布と挟み討ちする腹で、食料、金、絹をやるからと持ち掛けた。


 呂布は高順を送って、劉備の背後を襲わせたが、劉備は悪天候に紛れて退却して

いた。


 袁術はけちなので、「高順殿は来てくれたが、劉備を倒していないから約束の物

は渡せない。」と言ったから呂布は怒った。


陳宮「気を静めなされ。袁術のいる寿春は兵糧も兵も豊富なれば、迂闊に攻めるも

  のではありません。劉備に小沛を守らせ、その上で袁術を攻め、袁紹を滅ぼせ

  ば良いでしょう。」



 劉備は広陵を攻め取ろうとしたが、袁術の夜襲に会い、ほうほうのていであった。


 呂布は使者を送り、劉備を向かいいれると、劉備の妻子をいかに大切に扱ったか

と熱弁した。


劉備「ほら言った通りだろう。」


張飛「兄貴ぃ、ずるいよ。台本先読みしているんだもん。」


呂布「私は城が欲しい訳ではなく。翼徳殿が酒で人を殴り、殺すと言うので兵を出

  して守備をしたまでです。おかえしいたしましょう。」


劉備「うん、いただこうか。」


呂布「(゜o゜;」


劉備「って冗談だって。もともと徐州の牧って肌に会わなかったし、そのままいて

  いいよ。」


呂布「(^_^)」


 一方、袁術は寿春で祝勝の大宴会を開いていた。


 その時孫堅の子、孫策、あざなを伯符は袁術のもとに身を寄せていた。


孫策「・・・・。」


朱治「伯符殿何を悩んでおられる。」


孫策「父上の意志が継げぬ事を悩んでいた所です。」


朱治「袁術から兵を借り、江東を攻めるがよろしかろう。」


呂範「おぬしたちの謀、私も力を貸そう。」


朱治「しかし、あのけちけち袁術が兵を貸すかが問題だ。」


孫策「ここに取りいだしたる伝国の玉璽。これを持ってすれば、借りられるに違い

  まい。」


呂範「それは、公路(袁術)殿が欲しがっていたもの。それなら貸してくれるだろ

  う。」


 あくる日、孫策が袁術の前に出て言うには、


孫策「未だ、父のかたきを撃てずにいると言うのに、おじが劉ようにいじめられて

  いるとか、どうか親族を助けるために兵をおかしください。かたとして伝国の

  玉璽をさし上げましょう。」


袁術「伝国の玉璽が欲しいわけでは無いが、これはしばらく預かっておこう。

   伝国の玉璽をもらう為では無いが、兵馬共におかししよう。敵を平定したら

  速やかに戻れ。伝国の玉璽の為ではないぞ。」


 と、玉璽を受け取ると頬擦りしながら言った。


 孫策は吉日を選び、朱治、呂範及び孫堅の代の譜代と共に、江東へ出発した。


 歴陽までくると、新たな軍勢に出会った。これこそ、眉目秀麗なる大将、周瑜・

公瑾だった。


 周瑜と孫策は同い年で、義兄弟の契りを結んでいたが、孫策の方が二月早うまれ

だったので、周瑜は孫策を兄とよんでいた。


周瑜「兄上様。私もご同行させてくださりませ。」


孫策「公瑾。そちが加われば、成功したも同然だ。」


周瑜「兄上様。旗上げしようとお思いなら、江東に二張ありと言うのをご存じあり

  ませんかしら?」


孫策「二張?なんだそれは。」


周瑜「ひとりは、張昭・子布。もうひとりは、張紘・子綱でございますわ。二人と

  も、世を捨てて隠れすんでいますの。」


孫策「うい奴め。」


周瑜「いやだ。兄上様の為なら命すらおしみませんわ。」


 孫策は喜んで、使いの者を二張に送る。来ない。


孫策「来ないなら行くまで。(`_')」


 と行ったところ話がはずみ二張を手に入れた。


 劉ようは、孫策が攻めて来ると聞き、まわりの者と相談した。


太史慈「それがし、先陣つかまつります。」


劉よう「おまえはまだ若いから無理だ。」


 劉ようは張英で向かい撃たせた。一方、孫策は黄蓋を出し、激しい戦闘が繰りげ

られる。


 と突然張英の軍から火の手が上がり、慌てふためいて退却して行く。


 孫策は勢いにのって、攻める。


 さて、火を付けたのは蒋欽、周泰のふたりで長江下流で盗賊していたものを、孫

策に身を寄せようとはせ参じた者であった。


 張英は敗北して帰り、劉ようは零陵の城に立てこもった。


孫策「この近くに光武帝(後漢の創始)の社は無いか?」


村人「峠の上にあります。」


孫策「光武帝に呼び出される夢を見たからには行かねば。」


張昭「それは行けません。危険です。向こうは劉ようの陣伏兵でもいたら事です。」


孫策「行くったら行くの。」


 12騎の連れと共に孫策は社でお参りをすませた。


孫策「スタンプは無いのか?これを集めるのが趣味なのだ。(`_')プンプン」


黄蓋「ありませぬ。」


孫策「それは、残念。では郵便局は?」


韓当「それもございませぬ。」


孫策「(;_;)。そうだ、ついでに劉ようの陣を覗いて見よう。」


程普「おやめください。危険です。」


孫策「こうでもしなければ傷心はいやせない。」


 劉ようの伏兵はこれを発見して報告する。


劉よう「これは罠に違いない。動かないのが得策。」


太史慈「このチャンスを逃したら恥だ。」


 と一騎駆け出した。それを見た他の大将達はあざわらった。


 孫策が引き上げようとすると、


太史慈「孫策まてい。」


 13騎が相並んで止まる。


太史慈「どれが、孫策だ?」


孫策「どれが、本物の孫策でしょう?」


太史慈「お前に違いない。」


孫策「おいおい、それは木であろう。」


太史慈「ではおまえか?」


孫策「それは、馬じゃ。」


太史慈「ではおまえか?」


孫策「それは、蜘蛛だ。いい加減にしろ、勝負だ勝負だ。(`_')プンプン」


太史慈「やはりおまえが孫策か?かかったな。」


孫策「はっY(゜゜;y」


 ふたり、50合になるも勝負付かず、太史慈はわざと負け色を濃くして徐々に後

退して行く。


孫策「逃げる気か?そうはさせぬぞ。」


太史慈「後、少しだ。」


 とさらに後退して行く。平地に出ると体制を建てなおし、打ち合う事50。


 ふたりとも馬から落ちて取っ組み合いになる。


孫策「おまえどこさわっている?感じてしまうではないか。」


太史慈「おまえこそ。」


 とそこに、劉ようの援兵1000が現れ、孫策の護衛12騎も追い付いたので決

着つかず相別れる事となった。


 その後、孫策は策を持って、劉ようを打ち破る。


 一方太史慈は計に会って捕らえられ、孫策の態度に降参を受け入れた。


 さらに、厳白虎と王朗を打ち破り領土を増やした。



16.呂布戟に矢をあてる。


 その頃袁術は、


袁術「孫策の恩知らずめ。江東を制圧するや、兵もかえさず玉璽を返せと言って来

  る。」


楊大将「今、孫策は江東を押さえ兵強く、兵糧豊かです。迂闊に攻めるものではあ

   りません。仇敵の小沛の劉備を虜にしてからでも遅くはありますまい。」


袁術「どのようにして虜にするのだ?」


楊大将「小沛の劉備を打ち破るのは容易ですが、背後に呂布がいます。

    まず、以前、渡すと言って渡さなかった兵糧の類を呂布に送り、動かぬ様

   にしてから劉備を攻めれば、容易に落ちると思います。」


 袁術は早速、兵糧を用意して、呂布の元に使者を送った。呂布は喜んだので、袁

術は早速紀霊を将軍に小沛へ兵をかたむけた。


劉備「困った、困った。袁術が攻めて来た。」


孫乾「小沛は小さく、兵糧も豊富で無く、勝ち目はありません。ここは呂布に助け

  を呼ぶしかありません。」


張飛「あいつが来るのか?」


劉備「それしか無いだろう。」



呂布「玄ちゃんから、手紙だ。

   『袁術が私の・・・を・・・うとして、・・・を・・・て来ます。

    ・・・に・・・。・・・は・・・と迫ってきます。

    くちびる・・・て歯・・・・と・・・。

    ・・・わくば・・・を・・・くだされば・・・・・・・とぞんじあげます。』

   意味が解らぬ。」


陳宮「劉備のもとに袁術が攻めて来たので助けてくれって事でしょう。」


呂布「しかし、袁術にはこんなに沢山食べ物もらったんだよ。」


陳宮「袁術の企みは、我々が兵を動かさない事でしょう。しかし、劉備がやられた

  ら、我々も危ういでしょう。」


呂布「それも、しんりょえんぼうとかいうやつか?」


陳宮「そうです。」


 呂布が劉備に救援の兵を送る。呂布が両軍の間に割って入ると劉備と紀霊を呼び

付けた。


紀霊「将軍は私を殺しに来たのですか?」


呂布「違う。」


紀霊「では、このみみずくを殺しに来たのですか?」


劉備「痛い、耳を引っ張るな。」


呂布「それも違う。私と玄徳は玄ちゃん、奉ちゃんと呼び会う仲。」


劉備「(誰が・・・。)」


紀霊「ではやっぱり、私を殺しに来たのですね(T_T)」


呂布「他でもない。今日はなかさい・・・仲裁に来たのだ。」


紀霊「みみずくぐらい、ひとひねりで倒せるもの。仲裁などいらぬ。」


張飛「紀霊ごときの雑魚大将が、何百こようと敵ではないわ。」


呂布「双方に若い・・・和解をすすめに来ただけだ。

   ここに、ひとつの戟がある。ここから、百五十歩離れている。

   この戟に矢を打ち立てれば、和解するのは天命である。

   依存は無いな。」


紀霊「(当たるわけが無かろう。)よかろう。」


呂布「そりゃ。」


紀霊「弓は使わんのか?」


呂布「あう。忘れていた。

   うりゃ。」


紀霊「向きが逆だぞ。」


 ひゅ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ん。


紀霊「来ぬ様だの。」


呂布「まぁまて。」


 ひゅ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ん。


紀霊「まだか?」


呂布「まだまて。」


 ひゅ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ん。


紀霊「ZZZ・・・・。」


 ひゅ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ん。


 ぐさっ。


劉備「奉先殿お見事。」


紀霊「矢が逆向きに刺さっておる。」


呂布「地球が丸い事を証明したまで。

   これこそ天の意志と言うもの。兵を引き上げられよ。」


袁術「それで帰って来たのか?」


紀霊「左様。」


袁術「呂布の恩知らずめ。両軍とも滅ぼしてくれる。」


紀霊「両軍手を合わせたら危険です。ここは、呂布の娘をわが君の子息に娶らせれ

  ば、呂布は劉備を疎ましく思って殺すでしょう。」


 袁術は再び呂布の元に使者を送った。さて、呂布には妻が二人、妾がひとりいた

が子は正妻の厳氏の娘、ひとりしかいなかった。


厳氏「淮南の袁公路と言えば、お金持ちで天子にならんとしているもの。さすれば

  娘は皇后となるでしょう。公路殿に子息は何人おられる?」


呂布「ひとり。」


厳氏「ならば約束しなされ。」


 使者はその話を聞いて、袁術のもとに帰り、結納の品を持ってまた戻って来た。


陳宮「奉先殿を縁者として、劉備の首を取る謀。誰の企みか?」


使者「(゜o゜;なぜおわかりで。秘密にしてください(;_;)」


陳宮「言うものか。急がねば破談になろう。」



陳宮「主人。娘の嫁入りをいつにしましょうか?」


呂布「いつでもいいんじゃないの?」


陳宮「いえ、結納から結婚までの期間は、天子は1年、諸侯は半年・・・庶民は1

  月と決まっております。」


呂布「そうなの。では、公路殿は天子になろうとしているからそれにするか?」


陳宮「いけませぬ。」


呂布「じゃあ、諸侯の礼に習って半年。」


陳宮「いけませぬ。」


 ・・・・・・。


呂布「じゃあ、庶民で1月にするの!?」


陳宮「いけませぬ。」


呂布「じゃあ、どうするの?」


陳宮「かような縁談となれば妨害する者もでましょう。そこで、すぐにでもご息女

  を袁術のもとに送り、そこで別居を構えて、後に吉日を選んで式をするのが万

  全の策です。」


 呂布はそれを聞いて、道具をそろえると、早速袁術のもとに送った。


陳珪(陳登の父)「これは玄徳殿の首が危ない。」



呂布「ご老体何のごようたい?」


陳珪「将軍の死期が近い事を知り、お悔やみに参りました。」


呂布「え、わしってばもう死んじゃうの(;_;)

   ご老体よりは長生きできると思うのだが?」


陳珪「先頃の縁談。あれは、将軍の娘を人質にとり、劉備を殺す計略です。

   劉備が殺されれば将軍の首も危ないでしょう。」


呂布「意味が解らん。」


陳珪「だから、娘を袁術の元に送ると、娘はP~でP~な事をされて、最後にはあ

  なたの首もあぶないって事です。」


呂布「そうか、陳宮め、しんりょえんぼうと言いながら誤ったな。」


 と張遼を送り、娘を奪回した。


 その頃、呂布のもとに劉備が盛んに軍隊を徴発し、馬を買い込んでいると言う報

告があった。


呂布「戦争する為にはあたりまえだ。」


 と言っているところに、


宋憲「山賊のふりをした、張飛に輸送中の馬をうばわれました。」


呂布「玄ちゃん、奉ちゃんの間柄とは言え許せぬ。」


 と、兵を小沛に出した。



劉備「奉先殿何ゆえ兵を出すのです。」


呂布「この間、袁術と和解させた恩義を忘れて馬を盗むのか?」


劉備「方々から、馬を調達させてはおりますが、略奪はしてはおりません。」


呂布「訳の解らん単語を使うな。張飛に山賊の格好をさせて、馬を奪ったであろう。」


張飛「山賊のコスプレなんぞしてないぞ。だが、奪ってくれとばかりだったから、

  奪ってやったまで。」


呂布「どんぐり目め。良くも侮ってくれたな。」


張飛「徐州を奪ったのは誰だ。三百合の勝負はまだついて無いぞ。」


 張飛は呂布に飛びかかった。呂布と100合打ち合うが勝負はつかない。


 劉備は鐘をならして、張飛に退却を命じる。


張飛「後、200。」


 呂布は激しく、城を攻める。劉備は、馬を返すと言ったが、陳宮にはばまれ、一

層激しく攻め立てられる。


劉備「どうしよう・・・。」


孫乾「この際、城を捨てて曹操の元に逃げますか。」


劉備「それが一番よさそうね。逃げるが勝ちよ。ほなさいなら。」


 と徐州を後に逃げ出し、曹操の元に行く。


曹操「(玄徳殿とは兄弟も同然。)だって、雲長殿がおられるから*^_^*ポッ」


劉備「あの~、心理描写と科白が逆になってますけど。」


曹操「はっY(゜゜;y、そ・・それで、力を合わせて呂布を滅ぼしましょうぞ。」


劉備「(動揺してるな・・・。)」



荀いく「劉備は英雄です。今の内にばさっと切ってしまわないと仇をなすでしょう。」


曹操「ばさっとか?」


荀いく「ぶわさっとの方が良かったでしょうか?」


 荀いくと入れ代わりに郭嘉が入って来た。


曹操「荀いくは、劉備を殺せと言うのだがどうであろうか?」


郭嘉「それは行けません。劉備は名声を得ています。これを切る事は、殿の名声に

  傷がつきます。それに劉備を殺すと関羽がだまっておらぬでしょう。」


曹操「そうであった。わしの考え通りだ。」


郭嘉「前半ですか?後半ですか?」


曹操「どっちもだ。」


郭嘉「後半だけじゃないのでしょうか?」


曹操「(゜o゜;ちがうったらちがうって。」


郭嘉「そうかなぁ。」


 曹操はあくる日、劉備を豫州牧に推薦した。


程いく「劉備はいつまでも、留まってはおらぬでしょう。早めに亡き者にした方が

   良かろうかと。」


曹操「いや、郭嘉の言うとおり名声ある者は迂闊に殺す事はできぬ。」


 劉備に3000の兵を与え豫州に送り、曹操と攻撃の打ち合わせをした。


 そのころ、董卓カルテットのひとり張済が流れ矢に当たり戦死し、おいの張繍が

跡をついだ。その張繍が賈くを参謀に劉表と謀り許都を狙っていると報告があった。


曹操「呂布を攻めたいのは山々だが、そうなると張繍の動きが心配だ。」


荀いく「呂布は単純ですから官位を与えてお世辞でも言っておけばしばらくは大丈

   夫でしょう。その隙に張繍を攻めなさい。」


曹操「それがよかろう。」


 曹操は徐州には劉備の和解と任官の勅命をを伝える使者を送った。


 曹操は後顧の憂い無しと15万の兵を持って張繍を攻めた。


張繍「どないしよ。」


賈く「どうせ、勝てませんから降参した方が良いでしょう。」


張繍「ほな、そうしよ。」



 曹操は、兵を率いて、宛に入城した。あの晩曹操は酔っぱらって、


曹操「良い女はいないのか?」


曹安民(曹操の甥)

  「昨晩、宿舎に良い女がいるのを見ました。何でも、張済の妻だったそうです。」


曹操「『悶絶未亡人宛城紀行』」


曹安民「何ですかそれは?」


曹操「何でもない、案内せよ。」


 さて、果たして言って見ると絶世の美女がいた。


曹操「名は何と言うのか?」


鄒氏「鄒氏と言います。」


曹操「私を知っているかな?」


鄒氏「丞相様でございましょう。」


曹操「おぬしの為に特別に張繍の降参を受け入れたのだ。」


鄒氏「命を助けていただいたご恩忘れませぬ。」


曹操「コホン、では、P~な事をしようぞ。

   (郭嘉め、普段こんな策を使っておったのか。侮れぬ奴よ。)」


 P~P~P~P~ ば り あ P~P~P~P~


鄒氏「あまり、城内にいると張繍が疑念を持ちます。」


曹操「では、明日からそちと陣屋でくらそう。」



張繍「曹操め義姉上と、姦通しておるのか。恥の上塗りをする気か?」


賈く「貴方も姦通していませんでしたっけ?」


張繍「(ぎくっ)と、とにかく、演義にはそんな事は書いてない。」


賈く「(動揺してる、動揺してる。)中国では、義理でも兄弟なら、近親相姦でし

  たね。」


張繍「ど、どうすれば良いのだ?」


賈く「では、会議の席でこうしなさい。ボソボソ」


 会議の席


張繍「降参してからと言うもの逃亡の兵が出ております。監視できるように本陣の

  近くに移動させてください。」


 曹操は許可したので、張繍は討ち入りの日をいつにするか相談した。ところが、

曹操の側には典韋と言う丈夫がいて、迂闊に手が出せない事が解った。張繍のもと

に胡車児と言う剛の者がいて、「その日には、典韋を酒に酔わせ、隙を見て武器を

奪ってしまえば恐れる事は無いでしょう。」


 その日になると、賈くは典韋を呼んで酒をすすめていた。


 夜、火の手が上がり、典韋は酔っぱらいながらも目が覚めた。


 張繍の軍が襲いかかる。


典韋「あら、武器が無いぞ。」


 仕方が無いので、部下の剣を引きぬいて応戦する。


典韋「ひとり、ふたり、さんにん、雑魚、

   よ~にん、ご~にん、ろくにん、雑魚、

   ひちにん、はちにん、きゅうにん、雑魚、

   じゅうにん、雑兵」


 と張繍の部下はなぎ倒される。


 しかし、さすがに遠くから射すくめられて、さすがの典韋もいきたえた。


典韋「立ったまま死ぬのは俺の専売特許だ~。」


 半時近づく者はいなかった。


 曹操は、その隙に曹安民と曹こうを犠牲に城外へ脱出した。


 兵を集めると、許へ引き返した。



 その頃呂布と言うと・・・。


呂布「わ~い。官位もらっちゃった。玄ちゃんと仲直りしないといけないのか。

   仲直りしよっと。」


陳宮「(この馬鹿・・・。)」


 突然現れる袁術の使者。


使者「袁術様が、近く皇帝になられるので、東宮(皇太子の宮)にはやく娘を送る

  様に。」


呂布「うるさい。謀反人の手下め。」


 首をはねると、陳登に徐州の牧にして欲しいと、許都に向かわせた。


陳登「呂布は知謀なく、節操ないゆえ早く滅ぼすに越した事は無いでしょう。」


曹操「では協力してくれ。」


 さて、陳登が帰ると徐州に袁術が攻めて来たと報告があった。



17.袁術、呂布を攻める


袁術「さて、高祖劉邦は亭長(村の駐在さんと郵便職員を兼ねたようななもの)か

  ら身を起し、漢帝国を築いた訳だが、400年過ぎて既に墓の骸骨の様だ。私

  は、四世三公(三公は、漢の最高位を差す。)の名家の出身で、九五(皇帝、

  九は皇帝の数で、五は中央を示す)の位につこうと思うのだが。」


閻象「周の文王は、天下の三分の二を占めてもなお、殷の配下として礼を守ってい

  ました。今、まだ周の徳に及ばず、漢王室も紂王の様な非道で無く何を持って、

  九五の位につくというのでしょうか?」


袁術「袁家は陳国の血筋だが、陳は大舜の末裔。舜は土徳なれば、火徳の漢に代わ

  る(五行説によるもの、火から土が生ずる)のは当然。予言にも、『漢にかわ

  るものは当塗高ならん』とあるが、これは公路を示すもの。それに、伝国の玉

  璽があれば、皇帝にならないのは天道に外れる。以後とやかく申す者は死刑だ。」


 と、中国史に詳しくないと全く解らないような会話をして、仲氏の年号を建て、

皇帝を僭称した。


 さてその時、呂布が娘をやると言っておいて曹操に寝返り、使者を切った事を怒

り、20万の兵を率いて、これを攻めた。



呂布「どうしよ。袁術が攻めて来た。」


陳宮「今日の事は陳珪親子の仕業。彼等の首をはねて、首を送れば自然と兵を引く

  でしょう。」



陳登「からから。よっぽどの臆病者と見える。貂蝉とやり過ぎて腰抜けになったか?

  私から見れば、袁術の軍など腐った藁同然。納豆ができるわ。」


呂布「おまえに敵を破る手だてがあると言うのか?」


陳登「それがしの策を受け入れると言うのなら徐州の安全は保証しよう。」


呂布「なになに、その策っておしえて?」


陳登「袁術の軍は大軍と言えども連携が取れていません。正兵で、互して、奇兵で

  これを破れば、必ず勝てます。」


呂布「(良く解らん)で、結局どうするの?」


陳登「韓暹、楊奉は漢の臣で、今は仮に袁術に身を寄せているだけです。劉備と同

  盟して、彼等と内通すれば、簡単に勝てまする。」


呂布「結局、韓暹、楊奉が裏切れば言い訳だな。後は任せた。」


 陳登は韓暹、楊奉の元へ向かった。


韓暹「(久しぶりの出番だ(;_;))を、を、これは、呂布の配下の陳元竜。」


陳登「呂布の配下ではない。漢の配下だ。」


韓暹「でわ、漢の配下の呂布の配下の陳元竜。」


陳登「・・・・。」


韓暹「冗談だって。」


陳登「おぬしも、もともと漢の配下では無いか。何故、皇帝を詐称する者の配下に

  いるのだ?」


韓暹「そうしたいのだが、手づるが無くてな。」


陳登「手づるならここに。」


韓暹「それはいもづる。」


陳登「では、これか?」


韓暹「それはいも汁。」


陳登「これか?」


韓暹「それは折り鶴。」


陳登「ではこれだな。」


韓暹「いい加減にせい。それは手づるだって。・・・・(゜o゜;

   でわ、楊奉を誘って降りましょう。

   火の手を上げるのを合図に温侯(呂布)殿も一緒にかかるがよい。」


 こうして、前後一度に襲いかかったから袁術は大敗した。


 兵を引くと、今度は関羽に退路を絶たれ、ほうほうのていで逃げ返った。


呂布「韓暹、楊奉のふたりは、徐州に留めおこうと思うのだが。」


陳珪「それは行けません。山東に送るべきです。そうすれば1年とならず内に、山

  東は将軍に帰順するでしょう。」


呂布「なるほど。そうしよう。」



 袁術は孫策に呂布に報復する為の兵を貸せと要求した。


孫策「玉璽も返さんのに良くそんな事を言う。墓場の骸骨め。逆に成敗してくれよ

  うと思っていたところだぞ。(`_')プンプン」



袁術「未だに、母親の乳にしゃぶりついている癖に良くそんな事が言える。返り撃

  ちにしてくれる。」


楊大将「まあまあ、落ち付きなさい。」



孫策「曹操が、『共に袁術を攻めん』とあるが?」


張昭「破れたとはいえ、淮南は糧食豊富です。先に曹操に攻めさせ、挟撃すれば勝

  てます。」



 曹操は許都に引き返したが、典韋の事が忘れられず祠を建てて典韋を祭り、息子

の典満を引き立てた。その間着々と南征の準備をすすめた。


 曹操が兵をすすめると、劉備が出迎えにきた。


曹操「その首は?」


劉備「生首です。枕にすると丁度良いかも。」


曹操「・・・・。」


劉備「・・・・・。」


曹操「・・・・・・・。」


劉備「・・・・・・・・・・・・・。(何か言ってよ。)」


曹操「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」


劉備「韓暹と楊奉の首です。彼等の兵が略奪のし放題で、民が困っているので、策

  を持って、討ち取った物です。独断専行許したまえ。」


曹操「別にいいけど。でも、どうやって?」


劉備「簡単です。酒の宴だと呼んどいて、酔ったところを関羽と張飛で後ろからざ

  っくり。」


曹操「別に遠慮はいらぬ。賊を倒したのだからそれは大功である。」


 さらに徐州に行くと、呂布が出迎えた。曹操は直ちに呂布を左将軍につけたから

呂布は喜んだ。


 袁術を攻めるは良いが、袁術は寿春を捨てて淮水を渡った後であった。


 兵17万を養うには兵糧がいる。その兵糧を調達するにも一苦労。


 寿春を囲んで早一月過ぎて、兵糧にことかくようになった。


王こう「兵糧が不足してます。どうしましょう。」


曹操「升を小さくして急場をしのぐしか無いであろうな。」


王こう「兵が不満を言って来たらどうしますか?」


曹操「その時には策がある。」


王こう「なんでございましょう?」


曹操「な・い・し・ょ。」


 そうしている内に兵士の間から不満がおきてきた。


曹操「王こう、借りたい物がある。」


王こう「丞相何でございましょう。」


曹操「首を借りたい。借りたらちゃんと返すから。」


王こう「でも死ぬんじゃ?」


曹操「やってみなければわからないだろ。死んだら、妻子の面倒は見るから気にす

  るな。」


王こう「気にします。」


 と、言い終わらない内に首が跳ね飛ぶ。


 あくる日、『王こうは、升を小さくして兵糧を着服したゆえ討ち首にした。』と

告示したら不満はおさまった。


曹操「しかし、やはり一度離した首はくっつかないのか。良い勉強になった。」


 また、『3日以内に城を落とさないと死刑にする。』として、城を果敢に攻め寿

春を落城させた。


曹操「このまま、袁術の首を落とすぞ。」


荀いく「食料が不足しています。秋、麦が実るまでまつが良策かと。」


 曹操が迷っていると、張繍が攻め寄せて来ると使者が来たので引き返す事になっ

た。許に引き返すと、張繍の事は取り敢えず、呂布の事は陳珪親子に任せた。また、

李かく、郭しの首が届いたのでさらした。


 翌年、曹操は張繍を攻めた。


曹操「麦が熟している時に兵を出すのは賊を倒すため、仕方あるまい。しかし、麦

  畑を踏み荒らす者は死刑とする。」


 これを聞いた百姓は拍手喝采であった。


 ところが、曹操が馬を連れて歩いていると突然馬が驚いて畑を踏み荒らした。


曹操「これは何の罪にあたる?」


書記官「丞相に罪を問う物はいません。」


曹操「いや、私が言った法、守らなければ道理に外れよう。」


 と剣を抜いた。


郭嘉「『春秋』に『法は尊きを加ず』とあります。丞相は総大将であられるゆえ、

  自害なさる通りはあるまい。」


曹操「(馬の首を跳ねようと思ったのだが・・・。)

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   そうか、『春秋』にそう書いてあるなら、仕方が無い。」


郭嘉「そうです『春秋』書いてあるから仕方が無い。」


曹操「『春秋』に書いてあるので仕方が無いから。

   首の代わりに爪を切っておく。」


郭嘉「髪でしょ。」


曹操「(だって、丁度、爪が長くなってうざったかったんだもん。)

   代わりに髪を切る事にする。

   気分一新。今日からショートヘアの孟徳君です。」


 と言ったので法に従わぬ者は無かった。


 曹操は張繍の城を囲んだ。


 やがて、西門に薪を積み上げ、ここから城に取り付こうと目論んだ。


賈く「さては、曹操の策読めたり。」


張繍「なんでっか?」<相変わらず妖しげな関西方言。


賈く「逆に裏をかいてやりましょう。」


張繍「それは面白うでんがな。」



18.独眼竜夏侯惇


張繍「どないすんの?はようおしえなはれ。」


賈く「あれは、計略です。西門を攻めると見せかけて、手薄な東門を攻める計略で

  す。」


張繍「ほなら、どうしまっか?」


賈く「精鋭を選んで、東門付近の民家に伏兵しなさい。城に入るのはそのままに攻

  めいったところを合図を持って伏兵で攻めれば曹操は虜となるでしょう。」


張繍「さすが、あんさん賢いで。」



物見「今日の張繍予報。兵は大方、西に行き、東は空の模様。

   午前は、篭城時々物見、午後は防戦のち伏兵でしょう。」


曹操「計略にかかったな。」


 昼は西門を攻めるふりをして、夜、密かに東門から攻めいる。すかさず、四方か

ら伏兵が攻めかかり、曹操軍は堀に死体の山を築いて退却した。


 張繍は劉表に曹操を追撃する事を要請し、劉表もそれに応じた。


 曹操は、ゆっくりと兵を退いていた。その時、荀いくから使者が来た。


荀いく「ゆっくり兵を退いておられるが、安衆県にて劉表が退路を絶とうとしてお

   ります。」


曹操「ゆっくり兵を退くのは計略あってのこと。必ずや張繍を破って見せよう。」


 程なく、安衆の県境に差しかかり、劉表と張繍が攻めかかって来た。曹操は伏兵

を置きこれを破った。


荀いく「袁紹が許をうかがっている様です。」


曹操「袁紹め。無能のくせに~。」


 曹操はその日の内に退き上げた。


張繍「チャンスや。攻めるで~。」


賈く「必ず、負けます。出兵はおやめください。」


張繍「なに、いっとんのや。」


 と出兵したが、あえなく負ける。


張繍「あんさんのゆうこと聞かへんかったから、負けてしもうた。」


賈く「今度攻めれば、勝てます。」


張繍「さっき負けると言うとったのに今度は勝つのか?」


賈く「いいから、行きなさい。絶対勝てます。」


 と出兵したが、今度は勝った。


張繍「世の中不思議な事もあるもんや。」


賈く「道理に従えば、簡単な事です。曹操は追撃して来るのはわかっていたからし

  んがりに強兵と大将を置いた。これと戦えば負けます。一度勝てば逃げるだけ

  だから、後ろはなおざり。これと戦えば勝ちます。それだけの話です。」


 一方、許都に帰りついた曹操。


曹操「また負けた(;_;)」


荀いく「100戦して99敗しても最終的に勝者になれば良い事です。

    ゆっくり兵を退いて、安衆県で必ず勝てると言ったのは何故でしょうか?」


曹操「演義に書いてあったのだよ。」


荀いく「へ?」


曹操「いや、ゆっくり兵を退いたのは、敵をひきつけるため。そこで、闇討をくら

  わせるつもりだった。名付けて『夜道を歩く時は、後ろの影に気をつけな』の

  謀だ。」


荀いく「なるほど。」


 とそこに郭嘉が来た。


曹操「遅いぞ。」


郭嘉「今日の女がなかなか離さなかったもので。」


曹操「さすがの奉孝も方無しか?」


郭嘉「いやいや、この様な手紙が。」


曹操「宛て名は、袁紹か。

  『曹操へ、公孫さんを倒すから兵と食料を貸せ。』か

  無礼な奴だ。倒したいが勝てるだけの力が無いのが残念よ。」


郭嘉「昔、項羽は高祖(劉邦)よりも強かったのに最後には、負けました。

   いま、袁紹と殿と比べるに、十勝十敗の訳があります。


   第一に、袁紹は礼儀を重んじますが、殿は自然に欲望のままにさせます。

   これは、道の勝ちです。


   第二に、袁紹は天子に歯向かう逆賊、殿は天子を手込めにして天下を従える。

   これは、義の勝ちです。


   第三に、袁紹は寛大で、甘やかしますがこれは却って乱れます、殿は何ごと

  にも厳罰、極刑で行いますから、人民は恐れ戦き悪事をしない。

   これは、治の勝ちです。


   第四に、袁紹は、外見寛大で、中は嫉妬深く、疑い深く親戚しか重用しませ

  ん。殿は、男女隔てなく愛をばらまきます。

   これは、度量の勝ちです。


   第五に、袁紹は知謀おおけれど決断力が無く、時期を逃しますが、殿は、臨

  機応変でたとこ勝負です。

   これは、知謀の勝ちです。


   第六に、袁紹は名声にこだわりますが、殿は愛を確認する事を至高とします。

   これは、徳の勝ちです。


   第七に、袁紹は目に触れるものだけには徳を施しますが、殿はそれにはこだ

  わりません。

   これは、仁の勝ちです。


   第八に、袁紹は虚言に惑わされやすく、殿は讒言を鵜呑みにします。

   これは、明の勝ちです。


   第九に、袁紹は是を非にし、非を是にしますが、殿は一度決めたら言う事を

  聞きません。

   これは、文の勝ちです。


   第十に、袁紹は兵法を知りませぬが、殿は兵法を信じ切っています。

   これは、武の勝ちです。


   上の十個があれば、袁紹に負ける事はありますまい。」


曹操「ちょっと待て、上の良く読むと五十歩百歩に読めるぞ。」


郭嘉「きのせい、きのせい(^^;」


曹操「愛をばらまくって言うのは何だ?」


郭嘉「それは、民や将軍達を同じように親愛するって意味です。」


曹操「違う意味じゃないのか(-_-;」


郭嘉「きのせいです(゜o゜;」


荀いく「郭奉孝殿の言、誠に・・・。袁紹は敵ではありませんな。」


曹操「うまく、ごまかしたな。」


郭嘉「しかし、徐州の呂布が後顧の憂いとして残りましょう。袁紹が北へ行ってい

  る隙に、呂布を滅ぼしましょうぞ。」


荀いく「なれば、劉備に使いをやって、出兵するが良いでしょう。」


曹操「では、袁紹を援助しよう。」



 呂布は、徐州にいた。陳宮は、陳珪親子が媚へつらい、忠告を聞かない事にいら

だち小沛の近くまで来た。


陳宮「おまえはだれだ。」


使者「決して妖しい者ではありません。」


陳宮「見るからに妖しいぞ。」


使者「あやしくないって。」


陳宮「調べろ。」


従者「密書が出て参りました。」



陳宮「あやしげな使者を捕まえました。」


使者「あやしくないっていっているのに(;_;)」


呂布「何をしていたのだ?」


使者「曹丞相の命で、劉豫州(劉備)の元に使者として赴き、返書を持って帰ると

  ころです。中身は知りません。」


呂布「『・・・・・呂布・・・・・・・・・・・・

    ・・・・・・・・共に・・・・・・・・・

    ・・・・・・撃ち・・・・・・・・・・・。』

   良く解らんが、『呂布を共に撃つ』って事か?

   曹操めひどい事を言う。使者の首を切れ。」


使者「はうっ。」


 呂布は兵を派遣して、陳宮・臧覇はえん州を、高順・張遼は小沛を、宋憲、魏続

には、汝南・穎川の攻略を命じた。


劉備「おのれ、兵さえ整っておれば、呂布など一刀両断なものを、しかし、今はど

  うしよう。」


孫乾「曹操に危急を知らせ、その上で城を守りましょう。」


劉備「誰か、使者に行くか?」


簡雍「それがしが参りましょう。」


 劉備は南門を、関羽は西門を、張飛は東門を、孫乾は北門を糜竺と糜芳は中央を

守った。


 高順が到着するや、


劉備「私と奉先殿とは何の恨みも無いはず、何故攻める?」


高順「曹操と内通した癖に。」


劉備「(何故ばれたの?)」


高順「さっさと降参しろ。」


劉備「(何故だろう?)」


高順「みみずく、攻めるぞ。」


劉備「(何故何でしょう。)」


高順「みみずく、聞いているのか?」


劉備「(いったい何故何でしょう。)」


高順「聞いてよ(;_;)」


 あくる日、張遼が西門を攻める。


関羽「貴公ただならぬ人品。何故逆賊呂布の元にいる?」


張遼「・・・・。」


 今度は、東門を攻める。関羽が、東門へ駆け付けると、張遼は兵を退き、張飛が

追おうとしているところであった。


関羽「まて。」


張飛「兄貴ぃ、何故とめる。」


関羽「張遼と戦っても互角だ。逃げて行くのは俺が、心を入れ変える様に言ったの

  で後悔しているからだ。」

リフレッシュ

張飛「兄貴ぃ、改心させるとは、すごいぜ。何か小道具でもいるのか?」


関羽「変な、ルビをうつな。」


張飛「兄貴、いいじゃないか。」



簡雍「・・・なわけです。」


曹操「どうするか?

   袁紹は(北を攻めているので)恐れぬ必要は無い。

   張繍が後背を脅かさないだろうか?」


荀攸「張繍、劉表負けたばかりなので兵を動かす事は無いでしょう。

   呂布が袁術と結び付けば手ごわいでしょう。」


郭嘉「呂布には人望がありませぬ。はやめに撃破すべきでしょう。」


 曹操は、夏侯惇、夏侯淵らに5万の兵を先発させ、大軍を率いて自分も出立する

ことにした。


 夏侯惇が、軍を前進させると、高順と出会った。


 50合もすると、高順は競い負けて逃げる、夏侯惇追う。曹性弓を撃つ。

 夏侯惇の左の眼にあたる。


夏侯惇「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ。眼に刺さった。」


曹性「右目を押さえている・・・。」


夏侯惇「間違った、こっち。ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ。眼に刺さった。」


 ぐぃっと退きぬくと、眼球が抜け出る。


夏侯惇「親からもらったこの眼球、捨てられようぞ。(人間の目玉ってうまいのか

   なぁ。)」


 と食べてしまった。


曹性「お味は?」


夏侯惇「このまったりとして、からみつくような歯ごたえがなかなか、じゃない、

   曹性いつの間に!死ね。」


曹性「好奇心は死をまねく。あぎゃ。」


 夏侯惇が退くと、高順は攻め、夏侯惇・淵は、ようように退き上げた。


 意気揚々と高順は兵を退き返し、呂布の本陣と合流し劉備に攻めかかる。



19.呂布死す


 高順は関羽を、呂布は張飛を攻める、劉備は救援に走るが挟撃を受け敗走する。


 劉備はかろうじて城に逃げ帰ったが追っ手は急で、そのまま逆から逃げ去った。


 糜竺は呂布に捕まり、劉備の一家を保護して徐州に移り、孫乾はいちはやく逃

げ、関羽と張飛は、山で山賊同様になった。


 孫乾は劉備に追い付き、曹操の元へ落ち延びる事にした。


 劉豫州と言えば、名は知られていて、先を争って宿と食を申し出るのであった。


 ある日、劉安と言う家に泊まった。


劉備「これは何の肉かな?」


劉安「狼の肉でございます。」


劉備「なかなかうまいのぉ。」


 次の日、家を出ようとするとひとりの女の死骸が見つかり、ひじの肉がすっかり、

切り取られていた。


劉備「はう(゜o゜;;;;;;人肉を食べてしまったのか?」


劉安「劉豫州様の為に獲物を探しまわったが見つからず、やむなく。」


劉備「はうぅぅぅぅぅ(;_;)はぅぅ(;_;)」


 劉備は、劉安と別れ馬を進めたが、そこで曹操の大軍と出会った。


劉備「負けちゃった(;_;)」


曹操「関雲長殿も捕まったのか(;_;)」


劉備「いえ、行方知れずです。」


曹操「(;_;)(T_T)(;_;)(T_T)」


 済水で、夏侯淵と合い、夏侯惇を許で養生させると共に、曹仁を小沛に送り、自

らは呂布を攻めた。


 呂布は一度徐州に戻り、小沛の救援に赴こうとした。


 しかし、陳登の計略で、徐州は乗っ取られ、小沛も奪われた。


陳宮「ほら、あの奸物にだまされていたんですよ。」


呂布「う~。良くもだましおったな。」


 小沛に向かうと、


呂布「陳登め、よくもだましおったな。」


陳登「だまされる方が悪いのだ。簡単にだまされるからな。」


呂布「今、攻め落として首をひねってやる。」


 すると、後ろから声がする。


張飛「燕人張飛ここにあり。」


呂布「つばめ人って何?変な生き物?」


張飛「学習効果が無いな。」


呂布「うるさい。だまれ。」


 打ち合っていると、曹操の大軍が押し寄せて来た。


 呂布はかなわないと見て東へ馬首を向ける。


 すると、関羽が攻撃する。呂布は血路を開いて下ひに逃げ込む。


張飛「兄貴ぃ久しぶりで。」


関羽「久しぶりだな。」


劉備「嗚呼、ふたりとも無事であったか。」


張飛「兄貴こそご無事で。」


劉備「この玄徳、神の加護があるもの。ちょっとやそっとの事では死なん。」


張飛「それでこそ、兄貴だぜ。」


 劉備は二人を連れて曹操に挨拶しにいった。


劉備「弟達は無事でした。」


曹操「それは、良かった、良かった。(雲長殿ごぶじで良かった。)

   これで、万全と言うものだ。」


劉備「何が、万全で?」


曹操「いや、何でもない。」



曹操「呂布は下ひ一城のみとなった。」


程いく「淮南の袁術と組む事だけは気を付けなされ。山東の臧覇などは帰順してお

   らぬゆえこれも対す必要があります。」


曹操「山東は自分でやろう。淮南は玄徳殿にお任せしよう。」


劉備「蟻一匹、淮南へは送りませぬ。」



陳宮「曹操の兵は攻めて来たばかりで疲れてます。ここを攻めれば勝てます。

   これこそ『楽して儲ける』謀。」


呂布「いや、曹操恐い。勝てない。」


陳宮「(う~ん。精神年齢が低いから、恐怖体験がそのまま刷り込まれてる。)

   勝てまする。それがしが城を守りますから、将軍は外で戦いなさい。

   曹操が将軍を攻める時は後ろからそれがしが攻めます。逆の時は、後ろから

  攻めなされ。さすれば10日で曹操はやぶれましょう。これを『き角の勢い』

  と言います。」


呂布「良く解らんが、うしのつので勝てるのか?」


陳宮「勝てます。」



厳氏「将軍。お出かけになられたら変事の時どうなさるの?

   3日もいないと身体がほてってしまうの。」


貂蝉「私も・・・。」



 そこで呂布は、3日経っても出陣しない。


陳宮「早く出陣しないと、苦しくなりますぞ。」


呂布「城を堅く守るほうがいいと思うのだが?」


陳宮「物見によれば、兵糧少なく、許に使者を送っている様です。糧道を絶てば勝

  てます。機会は今です。」


 呂布は厳氏に聞く。


厳氏「どうしても置いて行くと言うの。あなた無しでは生きられない身体にしたく

  せに。ほら、こんなになって貴方をまっているの。」


呂布「ふんっ。俺様もこんなに元気だ。」


厳氏「ああ、早くくださいませ。」


 P~P~P~P~ ば り あ P~P~P~P~


 さらに貂蝉にも聞いた。


貂蝉「どうか私を見捨てないでくださいませ。私を抱いて、(董卓に)汚された身

  体を癒して。」


呂布「(あううううう)赤兎と方天画戟がある限り、負けぬわ。」


貂蝉「ああ、奉先様いきなりそんな。」


呂布「がるるるるるるるる。」


 P~P~P~P~ ば り あ P~P~P~P~


呂布「兵糧を運んでいると言うのは曹操の計略であろう。動かぬぞ。」


陳宮「(どこでそんな事思い付いたのだ)しかし、これではのたれ死ぬしかない。」



王階「将軍殿。袁術に使者を送り、もう一度縁談の話をすすめて見ては如何でしょ

  う。袁術と挟撃すれば勝てましょう。」


 王階は、劉備の前戦を突破して、袁術と話を取り付けて戻って来た。


呂布「先に娘を送れと?どうして送り届けようか?」


 娘を送りだそうとするが、劉備にはばまれ失敗に終わる。


 一方曹操も二ヶ月経っても落とせず、周辺の挙動が気になって来た。


曹操「そろそろ、袁紹も気になる。引き上げようか。」


荀攸「後ひとおしで落ちますゆえ。陳宮は知謀にすぐれていますが、ぐずです。

   謀略が定まる前に落としてしまえば良いでしょう。」


郭嘉「それがしに、ひとつ計略があります。これは20万の兵にも勝ると思われま

  す。」


荀いく「沂水、泗水の堤防を切れば良いと言うのであろう?」


郭嘉「良くおわかりで?」


荀いく「前に糜竺が間違って言った科白だし。」


郭嘉「あっそうだった(゜゜)」


 こうして、下ひは水びたしとなった。


 呂布は憂さ晴らしで毎日酒をあおって、やりまくっていた。


 ある日鏡に顔を映して、


呂布「いや。酒と色に溺れ過ぎた様だ。禁断しよう。」


 命令を出して酒を飲む者は死刑とした。


 侯成は赤兎を盗みだそうとした奴を捕らえたのを祝して酒をふるまおうとしたが、

様子をうかがう事にした。


侯成「あの、祝い酒は良いでしょうか?」


呂布「禁酒だったら禁酒だ。さては謀反する気だな。討ち首だ。」


宋憲・魏続「将軍。いくらなんでもそこまでは。」


呂布「じゃあ、鞭打ち50回で勘弁しとこう。」


 侯成の家。


侯成「(;_;)殺されるところだった。」


宋憲「呂布は、厳氏と貂蝉とやる事しか考えておらぬ。」


魏続「水に囲まれているし、座して死を待つだけか?」


宋憲「逃げようか?」


魏続「いっその事呂布をつきだしてしまおう。」


侯成「馬泥棒を捕まえただけで呂布がいじめるんだから、私は先に赤兎を盗み曹操

  に降ろう。」


 こうして、赤兎は盗まれ、呂布は虜となった。


 曹操は、劉備、張飛、関羽と共に捕らえた者の監察をした。


呂布「縄をゆるめんか?」


曹操「虎を縛るのにきつくしないでは役に立たぬ。」


劉備「縛りが甘いですね。私ならもっとうまく縛りますよ。」


曹操「どのように?」


劉備「亀甲とかいろいろ技法があります。」


曹操「面白い。やってみようか?」


呂布「俺をおもちゃにするな。侯成、魏続、宋憲。何故裏切った。」


宋憲「妻や妾の事ばかり聞いて、将軍を無いがしろにする男の言う事が聞けるか?」


曹操「公台(陳宮)殿しばらくぶりだな?」


陳宮「おぬしは奸物ゆえ見捨てたのだ。」


曹操「なら、何故呂布に使える。」


陳宮「呂布は単純だから、奸物ではない。」


曹操「知謀を誇ったものを何故虜になった。」


陳宮「あれが、単純過ぎて、言う事を聞かなかったのが残念だ。」


曹操「どうするつもりだ。」


陳宮「斬るがいい。」


曹操「母上をどうするつもりだ。」


陳宮「斬るがいい。斬れったら斬れ。」


曹操「おしい、実におしい。」


陳宮「自分で斬るぞ。」


 曹操は惜しく思ったがこれを斬った。


呂布「虜となった者のかつては玄ちゃん奉ちゃんと呼びあった仲。刑が軽くなるよ

  う言ってはくれぬか?」


劉備「(呼んでないって。)」


呂布「丞相殿。一番恐れていたのはこの呂布であろう。その呂布を先手として使え

  ば天下は切り取り放題だぞ。」


曹操「どうしたものか?」


劉備「丞相は関羽と呂布とどっちが好みでしょうか。」


曹操「雲長殿だ。」


劉備「では決まりですね。」


曹操「うむ。」


呂布「この裏切りものめ。玄ちゃん奉ちゃんの仲はなんだったんだ。」


劉備「私は一度もそう呼んだ覚えは無いぞ。」


張遼「見苦しいぞ、呂布潔く死ね。」


 呂布は、絞首刑にかけられた。


曹操「見覚えがあるような無いような?」


張遼「濮陽で出会ったのを忘れたか?」


曹操「そんな昔の事忘れた。」


張遼「しかし、あの時焼き殺せなかったのが残念だ。」


曹操「あう、忘れてたのに(;_;)。許せない。首はねてしまえ。」


 と剣を振り上げた。



20.曹操暗殺計画


曹操「剣が重いぞ。」


劉備「(重い・・・。)かかる真心の士こそ助けて、お使いになるが良いでしょう。」


曹操「・・・・・・・。」


関羽「丞相しばらくお待ちくだされ。」


曹操「うん、待つ。」


劉備「(゜゜)」


関羽「それがし文遠殿は忠義の士であると存じております。命に懸けて保証します。


曹操「はっ(゜゜)。私も文遠殿の忠義は知っている。ほんの冗談だ。

   (雲長殿の言う事なら間違い無かろう。)」


劉備「ま、丞相ったらおちゃめ。」


曹操「はははは、ちゃめっけたっぷりの孟徳君と呼んでくれ。」


劉備「(^^;」


 張遼は深く感動して(ほんとか?)降参し、臧覇も呂布が死に、張遼が降参した

と聞いたので帰順した。



曹操「玄徳殿は大功あるゆえ、天子に目通りさせよう。」



献帝「そちの先祖は誰かな?」


劉備「中山靖王劉勝の末裔でございます。」


献帝「皇帝の系図を持ってまいれ。」


 ・・・・。


献帝「孝景帝の第7子が劉勝で、・・・・・・・。

   虫眼鏡を持てい・・・・。

   良く読めないが、ここに微かに劉備と書いてある様な気もする。

   すると、そちはおじにあたる訳だな。」


劉備「(ぽりぽり)」


 それから、劉皇叔と呼ばれる様になった。


 一方・・・。


程いく「呂布を討ち、わが君の勢いはますます盛んです。覇王の業を立つべき機会

   ではないでしょうか?」


曹操「まだ、味方も少なかろう、天子を猟にお招きして様子を見てみよう。」



曹操「狩猟に出かけましょう。」


献帝「狩猟は聖人の道とは思えぬが?」


曹操「かような動乱の時期だからこそ、狩猟を行い天下に武を示すべきでしょう。」


献帝「しかし、傀儡は傀儡らしく縮こまっているべきでは無かろうか?」


曹操「傀儡だからと言って宮廷内に篭っていては運動不足になりましょう。たまに

  は外で運動して気分転換なさるのもよろしいかと。」


献帝「そうかの?」


 曹操は天子と百官を引き連れて狩り馬にでた。


献帝「皇叔殿のお手並みが見たいものだ。」


 すると、うさぎが狩り出されて来た。


劉備「うてませぬ。」


献帝「なぜじゃ?」


劉備「なんとなく他人の気がしないのです。」


 劉備とうさぎを見比べながら、


献帝「なるほど、確かに・・・。」


 それから、しばらくたって、大鹿が狩り出されて来た。


献帝「でわ、孟徳殿しとめて見よ。」


曹操「あ、弓と矢を忘れて来た(^^;」


劉備「貸そうか?」


曹操「ここは、天子の弓と矢でうってみたいな(^_^)」


献帝「使うの?」


曹操「うんうん(゜_゜)(。_。)(゜_゜)(。_。)」


献帝「大事に使えよ。」


曹操「\(^_^)/わ~い。」



曹操「南無八幡大菩薩。隣にいるは大仏様。」


劉備「へっ?」


曹操「ひゅん。」


劉備「あ~、うってないで、口で効果音出してるし。」


曹操「ばれた?フェイントだ。」


献帝「朕はわかっていたぞ。」


 曹操がひゅんとうつとどうと鹿が倒れる。


 群臣は、矢だけ見て、皇帝がうったと思い。万歳を始める。


 すると、曹操が前に立ちはだかって。


曹操「みんな俺を見ろ。」


注:万歳をうける事ができるのは皇帝だけ。


関羽「ワナワナ。」


劉備「・・・・。まて・・・。」


関羽「・・・・・・。」


劉備「丞相の弓。並ぶものはおらぬでしょう。」


曹操「そうか?ちょっと手ぇ抜いたんだけど。

   いやはや、天子のご威光に違いない。」


 狩りは終わり、天子は許に帰られた。


関羽「今、あいつを殺さねば、禍となるでしょう。」


劉備「曹操の隣には天子がおられた。万一しくじれば、天子のみ身体を傷つけてい

  たであろう。さすれば、謀反人だぞ。」


関羽「兄上、きっと、後難が降りかかりましょうぞ。」


曹操「(ぶるるるるる。)今、何か殺気がしたぞ。」



 天子が都に帰って皇后に語るには、


献帝「曹操ったら、弓矢借りたまま返してくんない(;_;)」


伏皇后「誰か返して貰いに行く忠臣はおらぬのですか?」


伏完「陛下、心配めされるな。あの奸雄を取り除く人物を推挙しましょう。」


献帝「弓矢返してもらえれば良いんだけど・・・。」


伏完「あの狩り場での振舞。見過ごせましょうか?今や、漢は曹操の一門の手に落

  ちようとするばかり。この老いぼれ何もできませんが、国舅の董承がお役に立

  つでしょう。」


献帝「弓矢返しに行くだけだって言っているのに(;_;)」


伏完「嗚呼、陛下。そんなに嘆きなさるな。今に陛下に実権を取り返して見せまし

  ょう。しかし、周りは曹操の味方。迂闊に動けません。」


献帝「もういい、勝手にして(T_T)」


伏完「されば、衣服を一着つくりその中に密書を入れて置きそれを董承に賜るが良

  いでしょう。」


 帝は、密書をしたためた。


 『曹操が、実権を得てから久しく、振舞は度を過ぎている。

  こたび、狩りの場で弓と矢を借りたが、これをもって、獲物を射た後、

  それを返してくれぬ。どうか、忠義を見せて取り返して来て欲しい。』


献帝「これで、弓矢を返してもらえるぞ(^_^)」


 これを、織り込んだ衣服を董承に賜らせた。


曹操「董承殿何を賜った?」


董承「御衣と玉帯でございます。」


曹操「ちょっと貸してみて?」


 曹操は、服を来て帯をしめて言う。


曹操「似合うかな?」


董承「お似合いでございます。」


曹操「もらっちゃてもいいかな?」


董承「いや。陛下からの賜り品。簡単に人に渡す訳には行きませぬ。」


曹操「何か企んじゃっているのかな?暗殺とかぁ。」


董承「何の事でございましょう。どうしてもとおっしゃるならさし上げますが?」


曹操「ほんの冗談だ。」


 曹操と別れ、董承は家に帰り子細に眺めたが、何も見つける事ができない。


 そのうち、うとうとと眠ってしまった。


董承「はっ、焦がしてしまった(T_T)

   おや?こんなところに手紙があるぞ。

  『先日、狩りに出かけて見ると、うさぎが出て来たので、おじのG(仮名)

   が他人の気がしないというので良く良く見くらべるとそっくりだったので驚

   いてしまった。おじの耳って、肩につくくらいでかい(笑)

                                  南犬』

   これって、なんだろう。」


 翌日


董承「昨日賜った衣装。うっかりと焦がしてしまいました。ところで、南犬ってな

  んでしょうか?」


献帝「(間違って投稿用のてがみを入れてしまった(゜゜))

   それは、大変であろう。代わりの品をさし上げよう。」


董承「かたじない。」


 すると今度は、例の密書が出て来た。


董承「はて?意味が解らぬ。きっと、隠された意味があるに違いない。

   そうか、狩りの場とは、朝廷の事、弓と矢は人事権と軍事権に違いない。

   これを取り返すと言う事は取り除くと言う意味に違いあるまい。

   嗚呼、陛下は私の忠義を信じて曹操暗殺を指示なされるか。

   この董承命に変えても国難を取り除いて見せますぞ。」


 さて、董承は王子服と馬謄を引き込みこれと相談して事を始めた。



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