第一話反省しています。ごめんなさい。だから許して下さい。「ごめんで済んだら警察は要りません」こ、こいつっ……!!
気がつけば、見知らぬ白い天井が広がっていた。
そういえば、自転車にぶつかってそれで……。
あっ、これ、先月の話だ。関係ない。
とりあえず、仰向けになっていた俺は体を起してあたりを見る。
壁、天井、床、一面真っ白のドーム場の部屋のまん中にいた。
「やっと気がついたな。」
格好良い系の女性の声が聞こえた。
声の主を探すと背の高い美しい女性がいた。
ただ、何と言えば良いのか、とても個性的だった。
腰まで伸びた髪は真直ぐでとても綺麗だったが、色が薄い紫だった。
肌は薄い小麦色。
白いイブニングドレスみたいな感じの服を着ている。
そして服の上からわかるくらいにスタイルが良かった。
出るとこでて引っ込むところは引っ込んでいる。
「私は、君の知る言葉で言えばさしずめ「天使」といったところかな。
君は現世、地球の君の自宅で、天使に暴行を働こうとした所、返り討ちにあい、睾丸を潰され、意識を失い今ここにいる。
現状は理解できたか?」
はい、理解できません。いや、何を言っているかは分かるけど、内容が受け入れがたい。色々きくしかないか。
「天使っていきなり言われても………。」
「私は世界を統べる意思、絶対神様に仕える天使だ。まぁ、厳密に言えばちがうが。
君の所に行った天使は寝ている君の意識をこの場所に連れて君に色々説明するはずだった。
ここまでは良いか?まぁ、理解しろ。」
だから、受け入れられねぇよ、とは言えない空気だった。何も言えない。黙っているとさらに天使は続ける。
「そして、君のいる世界から私達の管理する世界への移住を頼むと、君は快諾。
しかし、君は何を考えたのか、彼女を押し倒し、身の危険を感じた彼女の膝蹴りたった一発で睾丸とともに撃沈。
意識を失ったのでとりあえず、彼女によって意識をここに運ばれた。
彼女は私に成り行きを説明し、私にアレコレ放り投げて帰宅。
…しそうになったので、コレを私がひきとめて、彼女はほら、君の後ろにいる。」
そう言って彼女は俺の後ろを指差す。
恐る恐る振り替えればそこには、
家にきた女の子がいた。俺をめっちゃにらんでる。ほっぺたをぷく~っと膨らませた彼女は可愛かった。いや、不謹慎か?
とりあえず、謝る。
「すみませんでした。反省しています。ごめんなさい。だから許して下さい。」
「ごめんで済んだら警察は要りません」
こ、こいつ……、いや、しかし、悪いのはオレだからなあ。相手は一応天使だし。罰があってはたまらんし。
「……どうすれば、許していただけますか?」
「どうしようかなぁん?
土下座して「偉大で美しいアルフ様すみませんでした。どうか惨めで卑しいこの下衆にご慈悲を下さいませ。」と泣いてたのめば、方法くらいは教えてあげないこともないことはないかなあ」
アルフは自分の顔の前に指をやってマニキュアを眺めるようにしながらにやにやいった。
何も付けて無いくせに!
しかし、オレには従うしか道がない…のか?