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killer elite  作者: 石田徹男
いつもお世話になっております
12/83

―――「ひゃっはー! もう怖くねーっ! 人間殺し放題だぜっ!」


「よっしゃああああ」


「俺も殺っていいんですよね?」


「うむ。但し、油断はするな」


「はいっ!」


「遠慮はいらん、全力を解放せよ。人間どもを叩きのめせ」


『オオーッ!』―――



 小林一郎は、ケータイ小説で人気ナンバーワンの作品のセリフ回しをつくづくと眺めた。小菅と一緒に「光の家」1階のロビーにあるベンチにならんで腰かけながら。


 小林はスマホを持っていないので小菅からかりた。ファンタジーで検索したら、躍動感があふれる文面がすぐに出てきた。


 カラフルなセリフを読んで、小林は悔しいけれどもワクワクした。


 馬主の轡田は、ロビーの受付近くで引き続き平林を口説いている。尻にさわさわと手が伸びるたびに、平林は「いやだー、轡田さんんん」とまんざらでもない声を出してる。


 みんな楽しそうにやっていて、いいな。


 小林一郎は、馬主の轡田の黒いウワサを思い出した。


 轡田は、金を持っていそうな信者にあたりを付け、金を借りまくっているという。信者同士という馴れ合いもあるのか、借金を返済せぬまま踏み倒しているらしい。


 平林の体をなめまわすように這い回る轡田の蛇のような視線が、ときおり小林一郎を盗み見ている。


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