08 憂鬱…
ーー「はぁ…………」
なんとも憂鬱な気分だ…最悪でたまらん…!
…昨日、父上の奴…明らかにひきつり笑いしてたし(-_-#
『つまり…アンゼルは、レイド君にその…迫られとったっ…て…事よね…(^o^;)?』
…………思春期を迎えた事のある者にはこの言葉を親に言われた時の、我の気持ちを手にとるように理解し、共感して頂けるのではなかろうか。
…静かな部屋で父上と二人、妙に気を使われながら変態勇者から受けてきたセクハラ(?)について問いただされるあの…我の何ともやるせない…恥ずかしい気持ち…とてつもなく気持ちの悪い、思い出すだけでゾッとする…気まずい空間………ーー
「く…ぬぁぁぁぁぁぁッッ(`д´)!!!
変ッッ態勇者のあンちくしょうめがぁぁッッッ!!!! 父上に一体何を話しやがったのだァァァァッッッ!!!!」
ウワァァァァァァァッッッ!!!! と馬鹿みたいに奇声(←自分でも理解はしている)を発しながら、ベッドの上でいも虫のようにウネウネと転げ回る。跳ねる。落ちる。(←ベッドから)冷静になる。何ともいえない虚無感に苛まれる。怒りが沸き上がる。恥ずかしさが襲いかかる。ホォウゥゥゥゥゥゥッッッ!!! とアホみたいに奇声(←自分でも理解はしている)を発しながら…エンドレス。
「…変態勇者の為に何故我がこのような想いをせねばならぬのか…!!」
我は枕に問いかける。
…返事がない。ただの枕のようだ。
こんな事になるなら…本気で変態勇者の奴を消し去っておればよかった。
…何故、殺らなかったのか?
…いや、殺ろうとした。
…殺ろうとはしていた。
むしろ、殺っていた。
殺っているつもりだった。
では何故、奴はいまだにピンピンしておる??
……。
……。
……。
わかんない(・∀・)♪♪
わかってた~ら~悩まな~い(´∀`)♪♪
「わあぁぁい\(^o^)/♪♪ アッハッハぁん\(*´∀`*)/♪♪」
部屋中を満面の笑みでくるくると舞い踊る。
タンスに小指をぶつけても気にしな~い♪
花瓶に頭をぶつけても痛くな~い♪♪
瞳から暖かいしずくがこぼれ落ちても我、知らな~い♪♪♪
「どうにでもなれ~\((*´∀`*))/♪♪♪」
「…アン坊っちゃん…(=_=;)」
「?!………………ニャア……いつの間に……?」
「いや…ッあのぉ…(^o^;)!!」
「…………」
「…………(・ω・;)」
「ラララ~(*´∀`*)♪♪
ニャアも共に踊らんか~♪♪?」
「しっかりして下さいぃ~ッTT_TT!!」
ーー「もう…アン坊っちゃんってばぁ~、少しは落ち着きましたかぁ~??」
「ウム……お前のパンチ(拳)をくらえばさすがに、な…。左頬の痛みの凄まじさに、脳も覚醒するというものだ(-_-)」
「やめてくださいよぉ~ニャアが怪力暴力娘みたいじゃないですかぁ(>_<)!!」
「…我の顔、右に歪んでおらんか?」
「そんなに強くぶってませんってば~(;´ω`)!!!!」
全くおおげさなんですからぁ~と、ほざくニャア。おおげさってお前…(-_-;)
コレ、おおげさか…?! ぁっ…やっぱり顔、右に歪んでる…
「アン坊っちゃん…ミヤコねぇーさんから話、聞きましたよぉ? 明日、変態勇者さんとの話し合いがあるそうじゃないですかぁ~」
「!……我はそのような…明らかに怪しい話し合いになど、行かんぞ…!
何らかのいっ…ぃやらしい罠に決まっておる!!」
「いやらしくて結構ッ(=Д=)!!
どうしてそんなに拒むんですかぁ~! 変態勇者さんも来るんですよぉ??」
「だから、行きたくないのだろうがッッ(;´д`)!!
ニャアよ…一体、何が言いたい…?」
ニャアが何か良からぬ事をたくらみ、考えて我の部屋に来ておることは元々、わかっておる。…でなければ奴はわざわざ、ドアの鍵を無理矢理解除(←盗賊か)してまで部屋には来るまい…(-_-;)
「にゃフフフフ……バレちゃってましたかぁ……♪
え~とですねぇ~、…アレ…何でしたっけぇ(・ω・;)?
…にゃっ! そうそう、大切な話なんですけどぉ~」
「…大切な話を今、一瞬忘れたのか…(-_-;)?」
「アン坊っちゃんは一度、変態勇者さんとちゃんと話し合うべきですよぉ! こんな迫られるだけの関係でいいんですかぁ?? これじゃ、前にも後ろにも進みませんし…
ついでに今回は『魔族』と『人族』両方にとって、とても大切な話し合いっぽいですよぉ?」
「ついで(-_-;)?
…それは解っておる…
…『終戦』…変態勇者の奴は何を考えておるのか…何故今頃になって…?」
ーー誠にそれが可能だとでも…?
ーーその心に嘘、偽りがないと…?
「それはニャアにも解りかねますけどぉ…
ま、何はともあれ直接話をしてみないとわからない事って、あるんじゃないですかぁ~? 特に宿敵同士だった訳ですしぃ~」
「…………」
「魔族と人族のこれからの関係は、アン坊っちゃんと(あと、魔王様と)変態勇者さん(と、ついでに人族の王)にかかっているんですぅ…ね♪♪? だから会ってみましょうよぉ♪♪
ハイッ決まりぃッッ(*>ω<*)♪♪」
「ぇ……(-_-;)」
ーあっ…やっぱ、行く感じ……?