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07 ミヤコとニャっ

ーーコンコンッーー


「アン坊っちゃん、開けてくださぁ~い! お食事ですってばぁ~!!」


「…………」


「もう~~!! ドアを開けてくれないとお食事、ニャアが食べちゃいますよぉ?!」


「…………」


「アン坊っちゃんのお好きなオムライスなんですけどねぇ~?? もちろん、ミルクティーもありますよぉ♪♪」


「…………」


「……にゃ~…ダメだこりゃあ(-ω-;)

 相当に精神をやられてるみたいですなぁ…(^^;」



 まぁ…ムリもないですかねぇ……なにせアン坊っちゃんは、変態勇者さんとの関係を魔王様に知られてしまう事を何よりも恐れていましたしぃ…。…確かにこういうデリケートな問題は、特に親には知られたくない事ですもんねぇ(・ω・;)

といっても、ニャアはまだアン坊っちゃんと話していないから、どこまで魔王様に知られたかはわからないんですけどぉ。

 とにかくアン坊っちゃんは昨日、魔王様と二人きりの部屋で変態勇者さんから受け続けてきたセクハラ(?)について色々と聞かれて、相当恥ずかしかったみたいですぅ…そのせいで昨日から全然、ご自分のお部屋から出てきてくれないどころか、返事すら返してくれないんですよぉ~(-_-;)

 やれやれ。


「そっとしときますかぁ~…ってか、アン坊っちゃん…ちゃんと生存してるんですよねぇ…?」


「ニャアちゃ~ん\(^o^)/♪♪」


「にゃっ?…ミヤコねぇーさんじゃないですかぁ~」


「もう! ニャアちゃんったら!!

 私の事は『ミヤコ姉様』って呼んでって、いつも言ってるでしょ(^_-)~☆♪♪

 そんな悪い子には~抱きついちゃうww」

「ぅおお…ッッ(-_-;)?!」

「うふふ…♪♪ ニャアちゃんってふにふにしてて、抱きここちいいのよね~♪ もち肌~(*´∀`*)」

「にゃー……(;´д`)

 毎度毎度、ホントに飽きないのですねぇ…ニャアのほっぺはすり減る一方ですぅ~…」



 『魔王様』専属家来の『ミヤコ』ねぇーさん…といっても、ニャアと血が繋がってる訳じゃないんですよぉ? 先輩だから『ねぇーさん』。

 ちなみに竜の血を引くミヤコねぇーさんは、ご自身がセクシーなせいか、かわいらしい少年とか…あと『猫』がお好きらしいんですよねぇ~だから『猫娘』であるニャアは、いつも被害にあってるんですぅ…特にほっぺが(^^;


「ところで、ニャアはミヤコねぇーさんにお聞きしたい事があるんですぅ…」


「あら♪? 何かしら(*´∀`*)??

 ニャアちゃんのお願いなら、何でもきいちゃうわよ♪♪?」


「昨日の、変た…じゃなかった、レイドさんとアン坊っちゃんについてのお話なんですけどぉ…」


 瞬間ピタリ、と笑顔を凍りつかせたミヤコねぇーさん…と思っていたら次に辺りをキョロキョロと一通り警戒し終えて、またニャアへと視線を戻す。

 表情の余りもの険しさにここだけの話、危うく吹き出しそうになってしまいましたぁ。


「…私もニャアちゃんに話を聞きたいと思っていたのよ…。でも、ここじゃちょっと…とりあえず私の部屋に移動しましょう!!」




ーー「本当、勇者君には驚いたわよ…いきなり『魔族とはもう、戦いたくない!!』だもの…! さらにその理由が、アンゼル様を愛しているからだって……

 さすがにあの魔王様も、ぽかーんってされてたわ…(-_-;)」


「あわわ…(^^;?!

 レイドさん、そんなにハッキリとアン坊っちゃんへの気持ちを魔王様に伝えたんですかぁ~…!? しかもそれが理由で、終戦したいとぉ…??!」


「そうなのよ…ニャアちゃんは昨日、アンゼル様から何も聞いていないの?」


「はい…アン坊っちゃんは魔王様とお話されたあと、そのままご自分のお部屋に引きこもってしまわれたので、そこまで詳しい話はまだなにもぉ…(-_-;)」


「勇者君…変わった子だとは思ってたけど…ついには、魔王様の事『お義父様』なんて呼びだしちゃうし。

…アンゼル様の髪の匂いが堪らないとか、腰のくびれにしびれるとか……心底幸せそうに、にやけながら話していたわ…」


「……(ーωー;)」


 変態勇者さん…さすがにそれはちょっと、アン坊っちゃんがかわいそですよぉ(^^;??

…まぁ、ニャアにとっては萌えですけどぉ(笑)

 それにしても、なるほど…そりゃあ、自室に引きこもりたくもなりますわなぁ…



「ねぇニャアちゃん…この関係っていつからなの…?」

「え、あ~…っとですねぇ……いつからと聞かれましても~…(-_-;)

…実はニャアどころか、アン坊っちゃんでさえも、よくわからないらしいんですよぉ」

「アンゼル様もわからないって……えっ? どういう事?!」

「それがですねぇ、アン坊っちゃんの話によると、会っていきなりプロポーズされたらしいんですよねぇ~」

「プロポーズ?!! はやッッ!!!!」

「交際をすっ飛ばして結婚の申し出ですよぉ~(*^o^*)♪♪」


 もう…ホントに変態勇者さんってば、どんだけニャアを萌えさせてくれるんですかねぇ(>ω<)!!

 心の底からグッジョブですよぉッ♪♪ ムフフフフフフ……♪


「ニャアちゃん、何か…嬉しそうね…(-_-;)?

…まぁそれでね、ここからが大切な話なんだけど…勇者君が提案した『魔族と人族の争い』の『終戦』の件でね…実は明日、改めて魔王様と勇者君が話し合うことになったのよ。…で、そこで…『次期魔王』様であるアンゼル様も必ず来てほしいって…

 魔王様もそれには同じご意見みたいで、おそらく勇者君のアンゼル様への気持ちが本当なのか、ご自分の目でお確かめになりたいんだと思うわ」

「なるほどぉ…確かにアン坊っちゃんがぶっちゃけ、『終戦』の提案がでた原因という事になりますから…当然と言えば当然ですねぇ~」


 むむむ……まさか変態勇者さんの恋心で、こんな大変な事態に発展するとは……やはり萌えは、世界を救うってやつですかねぇ~(*´艸`)イヤッフゥ↑↑


「でも…そのアンゼル様が勇者君との話し合いを強く拒まれているって魔王様からお聞きしたのよ~!!

 ねぇ、ニャアちゃん、どうにかアンゼル様を説得してくれないかしら??」


 なんですとぉ?!

 アン坊っちゃん、せっかくの萌えイベントをぶっ潰すつもりですかぁ?! なんと恐ろしい…!!


「もちろんですよぉぉぉッッ!!! 萌えの為にもぜひ、いえ、絶対に!! アン坊っちゃんには話し合いに参加してもらわないといけませんッッ!!!!」

「おっほほッΣ(@∀@;)?!

 なっ…なんだかよくわからないけど、いつになくニャアちゃんが燃えているわ…ッッ(^o^;)!!?」

 

「ニャアに任せてくださいッッ(>ω<)♪♪!!」



ーなんだか、おもしろくなりそうな予感ですぅ♪♪

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