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気まずくなった私は近くに寄りなるべく平然と話しかける。
「お嬢様、ご気分はいかがですか?お水をどうぞ」
傍に置いてあった水をコップに注ぎ差し出した。
「あなたは?」
「私はネリアと申します」
「あのここはどこですか?」
「ここはミール家のお屋敷です」
今まで聞いた情報を基に答える。
「ミール家?」
「はい。あなたはミール家のお嬢様のカトリナ様です」
「鏡が欲しいんだけどあるかい?」
私は周りをキョロキョロして鏡を探した。
「こちらです」
「ありがとうね」
その鏡を見た瞬間、お嬢様は大声を上げた。
「えっ?えー…あー!」
「どうしたの?カトリナ!」
その声を聞いて再び旦那様と奥様が部屋に来た。
思わず私は一歩引いた。
「あの…これが私の姿ですか?」
「そうよ」
「あっそうですか。ちなみに今何歳になるの?」
「17歳よ。もう社交界デビューもしてるわ」
「社交界?」
「あーなんというかパーティーに出てダンスを踊ったり人脈を広げたりする」
「それにしても私が17歳。どうりで顔がピチピチな訳だわ」
「あなたはそれに殿下の婚約者でもあるの」
「殿下?」
「コールマン・キリトス殿下よ」
「この国の第二王子だ」
「王子様!」
「うっ…」
その時、お嬢様が痛そうに頭を押さえた。
「カトリナ!大丈夫?無理に思い出そうとしたからよ。今日はもう終わりにしてゆっくり休みなさい」
「はい…」
その後私を含め全員がお嬢様の部屋を出た。
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