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「ちなみに行きたい国とか決まってるの?」
「特に決まっておりませんが、食べ物の美味しい国がいいですわ」
「食べ物の美味しい国…じゃあこれとこれとこれを読んでみたらいいんじゃない?あと僕の留学している国も美味しいものがたくさんあるよ」
「ありがとうございます」
フェルソニー様は少し考えた後、迷いなく本棚から本を選んでいく。
「私が留学しているカドーニ王国の事は僕が教えてあげるよ。カドーニ王国はね、お肉や野菜が有名でこの国では作っていない野菜がたくさんあるんだ。特にお肉をほろほろに似て野菜と一緒にパイ生地で包んだ料理が絶品で。カトリナにも食べて欲しいよ」
「そうなんですね。ぜひ食べてみたいです。私はお花を育てるのも好きですが野菜も育ててみたいと思っておりまして」
「あとこのコクルト国は独自の文化がたくさんあって面白いよ。スパイスやお茶が特産品で料理もスパイスの効いたものが多い」
「へぇ〜お兄様はなんでも知っていらっしゃるんですね」
「あとはシスカ公国。海沿いの国だから海鮮が美味しい。気候も良くて過ごしやすい。旅に出るならこの3国がおすすめかな。距離も遠すぎなくてちょうどいいしね」
「じゃあまずはこの3国について調べてみます」
「うん」
それからお嬢様はテーブルに座ってこの3国に関する本を片っ端から読んでいた。
その間もフェルソニー様はお嬢様の隣にいて3国を含めた色々な国の話を話して聞かせていた。
「お兄様はなぜそんなに色々な国に留学なさっているのですか?」
「えっ?」
「お母様から色々な国を転々としていると聞きました。手紙もあまり寄越さないと」
「カトリナと同じだよ。僕も自由になって今まで見た事ないものを見たかった。最初は両親に跡取りなのにって反対されたけどなんだかんだ僕達には甘いから諦めたみたいだね。手紙を書かないのは単に文章を書くのが苦手なんだ。実際に会って話す方が好き」
「そうなんですね」
「ねぇそれよりさ、そろそろ僕にもかまってくれない?」
「さっきからかまっているではないですか」
「いやいや、さっきから全然こっち見てくれないじゃん」
「当たり前です。ここには本を読むための来たのですから」
「え〜仕方ないなぁ。じゃあ読み終わった本しまってくるね」
「ありがとうございます」
「ネリアちゃんも来てくれる?」
「はい」
私達はお嬢様が読み終わった本を元の場所に戻していく。
そして隣になった時、フェルソニー様が声をかけてきた。
ここまでお読み頂きありがとうございます。




