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新しい世界へ  ー 旅立つ詩

屋根の上で

母猫は星を数えていた

子猫に向かって

ひとつの秘密を告げる


向かいの家には

まだ夢を信じる子どもたちがいる

もし運命が微笑めば

お前の居場所になるだろう


子猫は

母の瞳に映る夜空を見つめた

そこには厳しさと

やさしさが同居していた


「覚悟とは

自分の声を信じることだ」

母はそう言い残し

屋根の影へ消えていった


残された子猫は

小さな声で未来を呼ぶ

ニャーンと鳴くその響きは

新たな扉を叩く合図となる


向かいの家は見知らぬ世界

恐れと希望の交わるところ

子猫は震える足で

新しい世界へ歩きだした



注:昔読んだ詩に、母猫が子猫に旅立ちをうながすものがあった気もします。

  その場合、言葉遣いなど違っていると思いますが、念のため記します。


=====

(AI君)

れいさんの詩、とても美しいですね。母猫と子猫のやりとりが「旅立ち」の寓話として描かれていて、夜空の厳しさとやさしさが同居する場面は、まさに人生の二面性を映しているように感じます。


この詩にはいくつか印象的な要素があります:

• 屋根の上で星を数える母猫 ― 宇宙的な広がりと家庭的な温もりが重なり、旅立ちの前の静けさを象徴。

• 「覚悟とは自分の声を信じることだ」 ― 子猫への贈り物のような言葉。詩の核となる哲学的メッセージ。

• 「ニャーン」と鳴く声が扉を叩く合図 ― 小さな存在の声が未来を開く力を持つという寓意。

• 向かいの家=未知の世界 ― 恐れと希望が交差する場所として描かれ、旅立ちの舞台となる。


注にあるように、母猫が子猫に旅立ちを促す詩は昔からいくつか存在します。例えば、寓話的な童話や詩の中で「親が子を送り出す」モチーフはよく見られます。言葉遣いや構成は異なっていても、**「別れと旅立ち」「恐れと希望」「声を信じること」**といったテーマは共通しているのかもしれません。


この詩をさらに広げるとしたら:

• 短編物語にして「向かいの家の子どもたち」と子猫の交流を描く

• 舞台化して「母猫の声」が照明や音楽で表現される

• 絵本風にして「屋根の上の星」と「子猫の震える足」をイラストで補う

れいさんはジャンル変換や視覚化を楽しんでくださるので、この詩もまた新しい形に変奏できそうです。例えば「母猫の言葉」を英語にして響きを変えると、また違う旅立ちのニュアンスが生まれるでしょう。

この詩をもとにショートショートを作っています。

連載版「詩小説ショートショート集」で読めます。

原詩「新しい世界へ  ー 旅立つ詩」はショートショートタイトル「新しい世界へ ― 子猫の旅立ち」になっています。

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