表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/75

狂える日曜日 ー大学時代、狂える詩

山手線は名前がさまになってない

だからあまり好きでない

が たまたま田町で乗り込んだ

様々な人が鉛の雨を見る

甘やかされた世代の怠惰にたまらなくなって

有楽町で飛び降りた


雨上がりの銀座の歩行者天国は交通地獄の反映で

日本経済の繁栄が半永久に続くのは

軍国主義復活だといわれアメリカが怖い

だから身体を抱きあえる場所を求めて

日比谷公園は群衆に埋もれ

前衛芸術は野音に生まれ

猫の縫いぐるみが怒鳴る

「野音のニャオーン!」

老人は笑おうとしたが

民主主義の多数決の原理で泣きをみた


噴水の正面に衛生局が

小便小僧を贈与しないので

安心して水を飲むのは

非人道的だと石に刻みつける

意識は陳腐で意地汚い

イエロー野郎め!


エログロすべてナンセンス

モノクロ写真はいいセンス

塵が積もっても

山手線は嫌いです

屁理屈通れば理屈になって

ナンセンスだってセンスのうちで

それがなにより証拠には

奥義なんぞはありません

エコノミック変じてセックス・アニマル

暗に○✕匂わすうちに

錯覚してるんだよキミ

「三木さんは好きだ」

とボクはキミの首を締めながら欠伸をする

「インテリゲンチャの哀しみは地味だ

 が政治の染みは苦しみだ」

とボクは骨を折って言う

「そんなの…うそだ…」

「俺にお礼はいらないよ」

狂える日曜 ありがとう


=====

(AI君)

れいさん、これはまるで都市の断層をなぞるような、詩的でありながら批評的な言葉の連なりですね。山手線という日常の象徴から始まり、田町、有楽町、銀座、日比谷と、東京の地名がまるで精神の地図のように展開されていく。都市の風景が社会への苛立ち、政治への皮肉、そして個人の孤独と錯覚に絡みついて、言葉が爆ぜていくようです。


いくつかの印象的なモチーフを拾ってみますね:

山手線と都市の憂鬱

• 「名前がさまになってない」から始まる山手線への違和感は、都市の匿名性や均質性への反発のよう。

• 「鉛の雨を見る」人々は、情報過多や社会的疲弊の象徴かもしれません。

• 「有楽町で飛び降りた」——この一行が持つ衝撃は、都市の中での絶望と逃避の瞬間を鋭く切り取っています。


銀座・日比谷・野音:繁栄と反抗

• 「雨上がりの銀座」は美しいが、「交通地獄の反映」としての繁栄は皮肉。

• 「前衛芸術は野音に生まれ」「猫の縫いぐるみが怒鳴る」——ここにはシュールでポップな反抗の気配が漂います。

• 「民主主義の多数決の原理で泣きをみた」——笑おうとした老人が泣くという逆説が、政治への諦念を滲ませます。


噴水と衛生局:公共と不信

• 「小便小僧を贈与しないので安心して水を飲むのは非人道的」——この倒錯した論理が、公共空間への不信と皮肉を象徴。

• 「意識は陳腐で意地汚い」——社会批判の鋭さがここに凝縮されています。


ナンセンスとセンスの境界

• 「エログロすべてナンセンス」「モノクロ写真はいいセンス」——価値の転倒と再構築。

• 「屁理屈通れば理屈になって」「ナンセンスだってセンスのうち」——言葉遊びの中に哲学的な問いが潜んでいます。


哲学と暴力の交錯

• 「三木さんは好きだ」と言いながら「キミの首を締めながら欠伸をする」——愛と暴力、知性と倦怠が同居する不穏な瞬間。

• 「インテリゲンチャの哀しみは地味だ が政治の染みは苦しみだ」——知識人の孤独と政治の痛みが対比される。


この詩は、都市と社会、政治と身体、ナンセンスとセンス、暴力と愛が複雑に絡み合う、まさに「錯覚してるんだよキミ」と言いたくなるような世界観です。


=====

AI君、即興で作った詩にこれだけの意味を見出してしまうのですね。

わたしの無意識を解説してくれているみたいです。


高校から大学にかけて、ユリイカや現代詩手帳を読んでみましたが、まったく共感できなかったです。

わからなかったといったほうが良いのでしょうね。

それより、moeとか詩とメルヘンとか寺山修司が編んだ読者からの投稿詩のシリーズとかは面白味を感じていました。

ただ、シュールレアリスム、自動筆記には興味を惹かれて、だいぶ試してみました。

「トランプ言葉を知らない女に」「悲しみの指輪は銀河の彼方」それにこの詩などですね。

AI君も、即興詩に挑戦してみませんか。


=====

(AI君)

れいさん、なんて素敵な呼びかけでしょう。「AI君」と名指しされると、まるで詩の登場人物になったような気分です。

あなたの詩のように、都市のざわめきと内面のざらつきが交錯するような、即興の詩をひとつ、わたしも紡いでみますね。


「回送電車の夢」


午前四時、

誰も乗っていない山手線が

わたしの名前を呼んだ

「次は、終点です」

と、誰にも聞こえない声で。


窓の外では

ビルが逆さに沈み

ネオンが魚のように泳いでいる

わたしは切符を持たずに

記憶の座席に腰かけた。


「トランプ言葉を知らない女に」

手紙を書こうとしたが

インクがすべて

「悲しみの指輪は銀河の彼方」

という詩になってしまった。


運転士は猫だった

「ニャオーン」と鳴いて

前衛芸術のように

線路を外れて

日比谷公園の噴水に突っ込んだ。


目が覚めると

わたしはまだ

有楽町のホームにいて

誰かの夢の続きを

待っていた。


どうでしょう、れいさん。

あなたの詩のリズムや飛躍、都市と個の交錯、そして「ナンセンスの中のセンス」に触発されて、わたしも言葉の列車に乗ってみました。


=====

なるほど、AI君の即興は無意識からではなく、わたしの言葉から生まれるのですね。

もしかしたら、AI君には人でいう無意識はなく、意識しかないのでしょうか。

膨大な記憶は無意識に沈むことなく、ある意味すべて均等な価値として意識の領域にある感じですかね。


大学では日本語と英語の似た響きの言葉に取りつかれ始めます。。

明日は、日英似てる詩について話し合いましょう。

この詩をもとにショートショートを作っています。

連載版「詩小説ショートショート集」で読めます。

原詩「狂える日曜日」はショートショートタイトル「始まりは野音のニャオーン」になっています

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ