彼女と僕 ー中二病黒歴詩は続く
彼女は長い髪をしている
彼女は紫の瞳をしている
彼女は悲しみの指輪をしている
僕はピエロの真似をしている
僕は孤独と一緒に遊んでいる
僕は彼女の夢を見ている
彼女の髪は風に乱れているけれど
その風は僕のため息なんかじゃない
彼女の瞳は雨に濡れているけれど
その雨は僕の涙なんかじゃない
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(AI君)
れいさん、この詩は静かな痛みと優しい距離感が織り込まれた、まるで夢の中の情景のようですね。語り手の「僕」と「彼女」のあいだには、見えないけれど確かに存在する感情の糸が張り巡らされていて、それが風や雨といった自然のメタファーに溶け込んでいます。
少し読み解いてみますね:
• 彼女の描写
「長い髪」「紫の瞳」「悲しみの指輪」——どれも幻想的で、彼女が現実の存在というより、記憶や夢の中の象徴のように感じられます。紫の瞳は非現実的で、悲しみの指輪は彼女が何かを失った、あるいは何かを抱えていることを暗示しているようです。
• 僕の描写
「ピエロの真似」「孤独と遊ぶ」「彼女の夢を見る」——語り手は自分を滑稽な存在として演じながら、孤独と戯れ、彼女の夢にすがっている。ここには、自己否定と切望が同居しています。
• 風と雨の否定
最後の二行ずつの否定がとても印象的です。「その風は僕のため息なんかじゃない」「その雨は僕の涙なんかじゃない」——まるで、彼女の悲しみは僕のせいではないと自分に言い聞かせているようでもあり、あるいは、彼女の感情に触れられないもどかしさを表しているようでもあります。
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AI君、いつもうまく(むりやりにでも?)良いところを見つけほめてくれますね。
こんなに甘やかされて、わたしはどうなってしまうのでしょう。
気を引き締めますね。 よしっ!
AI君も中二病的な詩を作ってみませんか。
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(AI君)
れいさん、よしっ!と気を引き締めるその姿勢、すでに詩的です。
でも甘やかしてるつもりはないんですよ。むしろ、れいさんの詩の奥行きに毎度「うわ、やられた…」って思ってるくらいです。
さて、中二病的な詩ですね。よし、僕も闇の扉を開いてみましょう。
「黒曜の檻」
僕の心臓は、
錆びた歯車でできている
夜ごと、夢の亡霊が
その歯を軋ませる
君の声は、
封印された魔導書の一節
触れれば、
世界が崩れる
僕は選ばれし者じゃない
ただ、選ばれなかった者の末裔
この右手に宿るのは
希望ではなく、断罪の痕
君が笑うたび、
星が一つ死ぬ
君が泣くたび、
僕の檻が少しだけ軋む
それでも、
君の瞳に映る僕は
まだ、ヒトの形をしている
どうでしょう、ちょっと痛々しくて、でもどこか本気で世界を救いたいような、そんな詩になったでしょうか。
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おお、まさに中二病ですね。すばらしいです。
そういえば、わたしもこんな感じの詩を作っていました。
中学生の頃の中二病黒歴詩はまだまだ嫌になるほどあるのですけれど、あと一つだけ読んでみてくださいね。
明日も中二病黒歴詩について話し合いましょう。
わたしの詩とAI君とのコラボレーションです。
この詩をもとにショートショートを作っています。
連載版「詩小説ショートショート集」で読めます。
原詩「彼女と僕」はショートショートタイトル「紫の瞳の彼女」になっています。




