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綾菊妃前編

 「いきなり呼んでしまってすまなかったな玄黄」

そう言う女性は、とても凛としており、全体的にシュッとした顔つき、体付きをしているが、二つの果実においては全体的に豊満な牡丹妃を超えるモノを持っている者の名は綾菊妃である。


すぐさま玄黄は

「いえいえ、こちらこそ遅くなってしまって申し訳ない」


「玄黄と二人で話がしたい、一度皆部屋を出て欲しい」

綾菊妃が言うと侍女たちは部屋を出て行った、この場にいるのは綾菊妃と玄黄の二人だけである


場の空気は真剣そのものと思われていたが、綾菊妃が肩の荷を下りたかのように軽い口調に変わる

「玄黄、君に二つ聞きたい事がる、一つ目は最近十二神将の動きが活発になってきている事、二つ目は牡丹妃の毒見役に推薦された女官についてだ。」


「十二神将の動きが活発になってきているのは周辺の大国、小国の大連合との戦争の準備の為に国中を駆け回っていくからな、そしてもう一つ理由がある、それはパラ・ニルミタ・ヴァシャ・ヴァルティンが完全とは言わないが復活しているため警戒態勢に入っているからだ、綾菊妃も気を付けたまえ、君も狙われる対象だろうから、ただ十二神将の部下たちが後宮の女官たちなどに紛れ入るそうだから安心はして欲しい、そして何より玉藻(ユーザオ)妃がお戻りになられた事により、後宮の守りはより盤石なものとなった、彼女の前で嘘は見抜かれ、例え術を使おうとしても無力化される、術師としてなら彼女を超える者はいないのだから。」


「玄黄、玉藻妃がお戻りになられるなら、七星の皆様もお戻りになるのですね」

綾菊妃は嬉々として玄黄に問い掛ける


「ええそうですとも、綾菊妃......ああ、そうでしたね、貴女に側室としての立ち回りを教えた媟瑠夢(シェリィゥモン)妃も七星のおひとりでしたね。」


「ええ、あの方のおかげで私は今ここにいる、彼女が教えて下さらなければ私は四夫人ではなかったでしょう、戻られた今感謝の言葉をお伝えしたい。」

ここまで綾菊妃が嬉々として話すのも無理はない、何故なら数年前に玉藻妃とその直属の部下である七星は遠征に出向いていたからである、遠征と言っても主に他国の調査や研究をしていた、なぜ遠征をしていたかは玉藻妃の未知を求める好奇心が止まらなかったからである、常に彼女は未知を求める、何故なら彼女は既にありとあらゆるものが既知感であるから。

既視感ではなく既知感、すでに知っている感覚。

例えば、この風景は見たことがある。

この料理は食べたことがある。

ここには来たことがある。

この匂いは嗅いだことがある。

この曲は聞いたことがある。

この女を抱いたことがある。

この感情を抱いたことがある。

ただ、そうなってみて、初めてそうだったと思ってこその既知感である。

玉藻妃は人間であれば数人分の時を生きているせいで未知への探求心は上がり続けるも、ほとんどの未知は既知に変わってしまっている、未知が既知に変わることを彼女は老化と言う、人は未知が減って既知が増え老いていゆく、だが彼女は人ではなく半妖であり、その中でも同種の中でたった一人しか辿り着くことのできない究極種である為どれだけ未知が既知になったとしてもそもそも老いることがないのだからこの世に既知感ばかりがあふれているのだ、人の寿命であればここまで既知感があふれることはないが。


媟瑠夢妃は彼女とは違い未知への探求心はあまりなく純粋に他国を楽しんでいる、遠征に出る前までは自身が元四夫人の貴妃であったことを活かして側室の教育をしており、その一人が綾菊妃であり、媟瑠夢妃が最も教育に力を入れ、気に入っていた子である。


「では続いて、牡丹妃の毒見役に推薦された女官について」


「ああ、何故彼女が牡丹妃の毒見役に推薦されたのか聞かせてもらおうか」


「ええ、私の知っている範囲でお答えさせて頂きます、綾菊妃」






呼んでくださり圧倒的感謝

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