桜華
ふと思う、私は何でここにいるんだっけと...、あぁそうだった薬草を採取をしていたら人攫いに捕まり売られたんだったなぁ、そしてここに来た、後宮という一生関わらないと思っていた所に下女として来た。
後宮は基本男子禁制であり、入れるのは基本的には皇帝の血縁者と大切なアソコを失った元男性の宦官だけである。
私のような主人を持たない下女は専属の下女の数が少ない下級妃嬪の洗濯物をこうして運んだりと様々である。
現在後宮には妃と女官が合計で三千二百人ほどであり、宦官は四千二百人の大所帯であり、その弊害で女官の質は良くなく攫われて売られて来た者さえいるために礼儀は最低限は教わるが文字となると難しくなり、下女で読み書きができる者はほとんどおらず半分の下女が出来れば上出来と言われるほどに質は低下している、これは大きくなった後宮の代償ともいえる。
別に下女の仕事は自体は苦ではないし給金はそれなりに貰えるしで悪くはないが、ただ黄金館の薬師である養父の元で働きながら生活していた私からすれば大変迷惑な話ではあるがそれよりも、かなりの歳の養父が心配である、たった一人で花街の三大高級妓楼の一つである黄金館の薬師をやるには人手が足りなく今までは私が薬草の採取したり、調合したり、頼まれた薬を持っていたりといていたが、今は養父一人であるため無理をしないかがもっとも心配であるが、確か最近薬師になりたいと時々手伝ってくれてる子がいるし、何なら私より優秀だから大丈夫だと思う。
そして何よりもあの人の元で働いていれば毒物を自分に摂取して試すことが出来ていたが下女なった事により毒を摂取出来なくなったのは正直かなり辛い、
間違って毒物に摂取してしまったその日から、毒の刺激がくせになり更なる刺激を求め、好奇心が止まらなくなり毒蛇に左腕を噛まして傷だらけしたり強い毒を試して症状出たりする度に私を妓女にしたがっているやり手の婆には怒られるけどもやめる気は無いだって妓女になりたくないし、なにより楽しいから、だがいつかは妓女にさせられるのは分かってる、多分帰ったら妓女にされるだろうなりたくはないけど。
私自身、毒に対して人とは思えないほどの異常な程の耐性を持っているのは薄々きずいている、じゃなきゃ今頃死んでいる
そして,その結果から私は半分は人でありながら半分は人ならざる者の力を持ってる半妖なのではと思っている、見た目は人だが人とはかけ離れた力を持っているがその力自体は様々であり例えば鬼人のようにとてつもない怪力を持っていたり妖狐のように術を使ったりと本当に様々であるが、私自身何の半妖か分かっていない、おそらく毒に関する半妖なのだが見当がつかない、親が分かれば何の半妖かある程度の見当はつく、
何故なら半妖はほとんどは親と似た系列の力を持って生まれるためである
、例えば鬼人からは鬼人が生まれ、妖狐からは妖狐が生まれる、親のどちらかが半妖でなければ半妖は生まれず、半妖である親と似た系列の力を持って生まれる、勿論両方とも半妖なら親がそれぞれ違うとどちらかに似るか、極稀にどちらとも違う力を持って生まれることがある、
ただそもそも半妖が生まれる確率が高くない為、半妖の数は人間の五分の一程度でありその中でもとても強力な力を持つ者は少なくほとんどは人間より少し強いぐらいである、その為に強力な力を持つ者のせいであまり目立たない者も多く、そして自身が半妖だときずいていない者いるため実際より少なく見える。
半妖であるおかげで左腕が毒蛇の噛み跡と少しの腫れで済んでいる、勿論布を左腕に巻いて隠している、怖がれ無いようにするためにしている。
後宮でもどうにか毒を摂取方法はないものかなぁと色々と思いながら桜華はその日の仕事を終わらし部屋と戻る。
「ここにいたのね、黄金館から消えたと思ったら後宮にいたなんて、私の可愛い可愛い■よ、こっから色々と面白くなりそうね、まぁ結末は見えているのだけどね」
呼んでくださり圧倒的感謝
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