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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

神の手違いで嫁が二人も居るんだが!?

作者: 宇津木乃乃奈

手違いで死んでしまった見返りに神様から婚約者付きの異世界スローライフを頂いたまでは良しとしよう。


だが・・・・・・


「二人なんて聞いてないぞ」


一人は猫耳ツインテールのポップな娘

一人はベレー帽黒髪ロングのスイートな娘


どちらも理想をまとめた素晴らしき美少女であるが、いずれは選ばないとならない。


ダブルラブ付きのファンタジーなお話です。


ちょいエロですが、R-17程にまでを基準としています。一応保険でR-18にしてますが。


***


「いや。すまん。ワシの手違いじゃった」


体が真っ白で血が体内にあるか分からない上に浮遊する俺。


それを間違いでテヘペロするこのジジイをとりあえず殺したい。

そんな殺気だってる俺に神はこうも言った。


「けど、テレス君。主は実に運が良い」


とジジイは髭を撫で、偉そうな態度をする。


「殺されて運が良いとか誰が思うか! とりあえず美少女の一つや二つ用意してるんだろうな?」


とっさの欲が女。それは、男として望んでおかしい訳でも無い。てか、それくらいしてくれないと納得ができん。


「え? そんなんでええの?」


とジジイはそれくらい楽勝だからって当たり前なツラをした。


「はあ? できんのかよ?」

「まあ、ワシは神様だからテリス君が思ってる以上の女子を召喚するくらい朝メシ前。ほれ、同じ世界には無理じゃが、つぎに平和そうなファンタジックな世界へ飛ばしちゃる」


「待て待て、話を進めるな!」

「ん?」

「チートだよ! 無敵とか不老不死とか聖剣とかあるだろうがよ?」


アニメや小説じゃないが。そんなのが無いと未知な世界へ行くのがどうも不安になってしまう。だから特別な力があった方がいい。


「安心せい! 女子がいれば全てまるっと解決。さあ、異世界を存分に楽しんでくるとええかの!」


とジジイは杖を俺に向けて光線を放つ。


「うおあああああ!」


たく、もしも女にフラれたらどうするんだよ・・・・・・


俺は恐らく異世界とやらに飛ばされて、きっと目が覚めたら草原で目を覚ますとかそんなところだろう。


中世風で、地球と比べちゃ気持ち悪く、時には可愛いモンスターが居る王国あり勇者あり魔王オンリーのそんな世界に俺、末山すえやま てれすの異世界ライフなんて始まっちまうのだろう。


***


スタート地点って草原とかなんかと思ったが、概ね当たってるようで、やや展開が早いと言いますか。


「おはよう! テレス君。どうかな? 膝加減は?」

「ああ、まあ・・・・・・」


はじめから膝枕って! いきなり近づきすぎだろ!


「おはよう。テレス君。どうですかね・・・・・・その、膝枕・・・・・・」

「ああ、まあ・・・・・・」


あれ? こんなセリフ5行前にしなかっか?

膝枕はダブル・・・・・・

まあ、ダブルベッドがあるくらいだ、別におかしくも無いか・・・・・・


「って! なんで二人なんだ!」


と高級な二つの枕から頭を起こす。


「ん?」

「え?」


「ってあれ?」


何、このあからさまに俺の理想を叶えた女の子達は・・・・・・


一人は猫耳ツインテールで元気そうな女の子。ちょっと大胆でも清楚を維持する現実ではあり得ない猫耳娘。


ー人はベレー帽黒髪ロングで内気で甘そうな女の子。表情や仕草が子供っぽく、それでもプロポーションが身長以外整っている。つまりはロリ娘。


「えっと、何か不満な点があったかな? テレス君」

「あんまり膝枕気持ちよく無かったですかね・・・・・・」


「いや、無いですごめんなさい!」


チクショ・・・・・・

可愛すぎて文句の言葉もねえ。


本当に貰っていいのか? この天使達を。


「あのさ、君達って何?」

「私はヒナミ。家事全般、攻撃魔法を特化したテレス君のお嫁さんだよ!」


猫娘はヒナミと言う。

それにあっさり『お嫁』とかあり得ないことさらっと言ってるところも可愛いし凄くドキドキした。


「私はアズナです。管理全般、支援魔法を極めた、その・・・・・・はぅ・・・・・・テリス君のお お嫁さんですよ?」


ロリはアズナと言う。

顔を真っ赤にしてまでも、恥ずかしく『お嫁』と告げてしまうんだ。


間違いない。この二人はジジイからの贈り物だ。

しかも、チート付与付きの無敵少女なんだろうな恐らく。


2


「とにかく、よろしくな・・・・・・お嫁さん達」


「えへへ。これからもよろしくね!」

「えへへ。よろしくなんですよ」


ただでさえ天使の笑顔が眩しいのに、二倍か。そしてやっぱり照れる。


けど、嫁通しで喧嘩とかしたりしないのかな? いや、それを踏まえた設定なのか?


「けど、私が一番のお嫁さん。これ絶対だからね!」

「あらら? ヒナミさん冗談も程々にですよ? 一番は私です」


やっぱり仲はよろしくないよな、そうだよな。


「テレス君!」

「テレス君!」


「はい・・・・・・」


どちらか選べってか? いや無理だから。どちらも譲れない理想キャラだから君達。


「どっちとしたいかな?」


ヒナミだった。


「え??」


直球過ぎるだろその発言は、どう考えても即答できる内容じゃない。


けど、あっちならアズナが一枚上かもな。

あの大きい美乳を鷲掴みにしたら可愛らしい声で叫ぶ姿が目に浮かぶ。

いやいや、猫耳娘のヒナミだって野生力で物凄い事してくれるのかも・・・・・・


もしもダブルならS.Mどちらも味わえそうでもあるし、二人ともお持ち帰りではダメだろうか?


「ダメですよ? ヒナミさん。テレス君を困らしちゃ」


おう、真面なのが居て助かった。


「それは、実戦をしないと分かりませんし」

「はあ?」


おい、ロリっ子。飛躍してどうするんだ。

さっきまでのお淑やかなアレどうしたんだよ。


「うふふ。僕に勝てるとでも君は思ってるのかな?」


ヒナミは舌をペロリと出し、下心ありありななんとも下品な表情だ。


「いや・・・怖いです・・・きっと変態です」


怖かったのか何故か俺の後ろにべたりとくっつくアズナ。


ムニ・・・・・・


「!?」


なんて柔らかい胸。背中に密着して、これ以上に無いってくらいの快感だ。しかも頭がピンクになりそうなくらい甘い匂いがしやがる。


3


「あーズルいよ! 僕だって」

「待て!?」


前から猫娘に抱きしめられるし、吐息が首元に当たってるだけで、おかしくなりそうな気分だった。


もうダメだ・・・・・・

可愛いに潰されて頭がおかしくなりそうだ。


「・・・・・・」


わりと欲に疎いけど、こんな時っていつも・・・・・・


「俺に触るな」


つい、キザなセリフを吐いちまうんだよな。

俺ってばヒナミを押し、アズナをなぎ払ってしまったりと、嫌われてもしょうがない事をしてしまった。


「えっと・・・・・・ごめん・・・・・・」


ヒナミが泣きそうだしアズナは勿論


「えへへ♪ いきなりでごめんなさい」


わりと心が頑丈だった。てっきり大泣きとか勝手に思い込んでいたんだけどな・・・・・・


「悪かったよ・・・・・・けど、いきなりされたら困るんだぜ?」


俺はこんな行動を取ったが、どちらかとこの二人を大事にしたいつもりだ。


「そうだよね。ごめんねテレス君」


はっきり言って女の子と触れたのは物心がつく前の少年期にあったくらいで、こういった関係は俺はヘタレに近いだろう。


神に頂いた美少女二人だからな。迂闊には肌を触れてはならない。


とりあえずヒナミにアズナ。この2人をもっと知るべきと草原を出るのだが、


あれ? この異世界で俺って何をすればいいんだ?


4


流石は、中世風の世界だ。


小店の商店街に、レンガのアスファルト。

馬車の通りが良く、奥に見えるご立派な城が都会に仕立てたって感じか。


「アスレス王都ですよテレス君」


アズナがそう言った。


「ひょっとしてこの世界の知識とかお金とか大丈夫な感じ?」


言葉とか日本語ぽいけどさ、文字とかよく分からないし、金だってある訳も無い。

だから二人を頼りにするしか無かった。


「お金は大丈夫です。私は元々こちらの世界の住人ですので」

「マジ? てなると、ヒナミもそうなのか?」


と言えばヒナミは首を横に振った。


「ごめんね。私は別の世界からだからあまり詳しく無いかな。 でも戦時が荒れた科学の世界居たから戦力はそれ程だよ♪」


自信満々にそうヒナミは答えた。まあSF的世界だから宇宙人とか機械兵器とやりあったから強そうなイメージが持てるよな。


(戦闘はなるべくヒナミに頼るか・・・)


「てか、どうやって二人が徴収されたか気になるな。 推薦とか?」


「それは秘密だよ」

「機密事項ですね!」


「なんだよ二人して。まさか正体が知れたら消えたりしちまうのかよ?」


よくある展開だよな。

けど、意図的に仕組まれてる関係だからデリケートなのは仕方ないところか。


「まーそんなところだよ。アズナちゃんもそうでしょ?」

「え? そ、そうですね! はい・・・・・・」


多分、琴線に触れちゃならない事だからこれ以上の詮索はやめておこう。


「お腹空いたな」


話題を変えてこの世界に詳しいアズナにそう訴えると。顔色を元に戻し、酒場的な集会所に案内してもらった。


5


「ほお?」


でけえソーセージに見たことの無い形状のパンだ。他には魚のソテーにプリンらしき甘味。まるでホテルの朝食のようだな。


「アスレス王都は冒険者が集う街なんですよ」


とアズナは慣れた先輩風を吹かせコーヒーカップを持ちすする。


「私の世界は軍事ばっかりだったからなんだか新鮮だな!」


まあ、SFファンタジー風の世界はどちらかと俺が居た地球に近いからな。


「おいにーちゃん!」


まあ治安はどちらかと悪いのはお約束だよな。

三人で囲む丸テーブルに上半身裸の大きい男達が割り込んできた。


「朝っぱらから女二人でランチとは良い身分だこと」


ガシャン!・・・・・・


ヒナミの食器が落ち、外道な男達は女に手を出す。


「まあこんな男より冒険者ランクゴールドの俺たちと飲んだ方が何かと楽しいぜ?」


ヒナミに馴れ馴れしく触り、アズナにも手を出そうとすると、


ガタン!・・・・・・


「!?」


ヒナミに絡んだ男が遠くの壁まで吹っ飛ばされた音だった。

華麗に宙を舞うアズナの飛び蹴りは支援魔法使いとは思えない立ち振る舞いだった。


アズナ?

目付きがまるで違うところか一般の俺でも殺気を感じる。


コイツ・・・・・・

やばい・・・・・・


どうしてか体が震える。

さっきまでの内気なあの子とはまるで別人格。


「触ったら殺すわよ」


と、果物ナイフを男の首に刺さりそうなところで寸止めしている。


怖くないのか?


「お、お嬢さん?」


流石の外道供も沈黙するばかりだった。


「次視界に入ったら首を折る。声が聞こえたら口を切る」

「ひぃぃぃ!」


外道供は、この場から去った。

ロリっ子のアズナに怯えて。


「さてさてテリス君」

「はい・・・・・・」


やばい・・・・・・

殺される・・・・・・

そんな怯え方を俺はしてしまった。


「フォークとナイフの持ち方反対よ?」

「え?」


ついマヌケな声が出てしまった。


(ふぅ・・・・・・)


けど、安心したのが本音だ。

だって、見つめられただけで殺されるとか思ったんだぜ?


6


「あのさ・・・・・・」


アズナの目覚めちゃいけない人格なんだろうか? 事が終えてもあの可愛らしい顔は戻ってこなかった。


「なにかしら?」


うう・・・・・・

アズナさんめっちゃくちゃ怖え!


「その、ヒナミも怯えてるようだしそろそろ・・・・・・」


ヒナミの非汗がやばい。てか、ちびったって顔もしてるしメンタル的に可哀想なんだが。


「そろそろ?」


自覚してないんだね。


「いやさ、あの可愛らしいアズナさんじゃないとフランクに接せないと言いますか。マジで怖いです」


つい、『アズナさん』と呼んでしまうくらい彼女は険しく強敵って目付きでスープなんか飲めたもんじゃない。


「テレス君」

「はい!」

「そんなに怖がらなくてもいいのよ? けど、そうね。後、もう少ししたら戻ると思うかしら?」


タイムリミット付きの人格かよ!

発動条件は危機が迫った時と見た。


「けど、戻る前に一言」

「はい!」


顔を真っ赤にしてアズナさんは告げる。


「君のこと、それとヒナミちゃんが大好きだよ。絶対に守ってあげる」


「!?」

「・・・・・・!?」


「だから次会った時は普通にして、そして私として扱って欲しい」


優しい顔。そして勇敢で心強い言葉に、俺とヒナミは心を奪われたに違いない。


「あ!」


そして、元のロリ顔に戻るアズナ。


「見てしまいましたか?」

「ええ、それは勿論・・・・・・」

「うん・・・・・・」


それは黒歴史で見られて恥ずかしいってアズナは顔を隠した。


「びぇええええん・・・・・・見られたく無かったのにぃ!」


いや、それはごめんなさい。


7


「えへへ。本当に怖かったな。そのアズナさん」

「ヒナミちゃん。さんはやめてください!」


ヒナミはまだ、肩がプルプルしてるからよっぽどだったんだろうな。


「けど、まさかアズナにそんな一面があったなんて、なんつーかかっこよかったよ」


支配力もそうだが、あんなのが敵だったら外道の奴らと同じだったろうよ。


向かう先はアズナが用意してた住居。

だんだん城に近づいてる限り、都会が期待できるな。


「着きました」


普通の住居というかお屋敷に近い噴水付きの贅沢な豪邸。


「でか! つかまさかと思うけど、アズナって凄腕の何かだったり?」


こんなの所に住めるの、語尾に令嬢とか男爵とか付けれるレベルだろう。

とてもこんなロリッ子・・・・・・いやアズナさんならワンチャンあり得るか。


「えへへ・・・いえ、普通の女の子ですよ?」


絶対に普通じゃないだろこれ。


「うわ~! 凄い良いところだね」


ヒナミは噴水の周りを何周か手を広げて走る。


「そうですか? なら良かったですよ♪」


確かに、現実世界じゃこんな広いお家には住めないからな。


屋敷の庭もそうだが、こんな所に可愛い女の子と住んでみたかったものだぜ。


「では、そうですね。まず、皆さんの部屋から決めて行きましょうか。中、案内しますね♪」


8


「部屋の物大体は揃えたのですが、大丈夫でしょうか?」


「そうだな」


現実世界と比べたらテレビが無いくらいだが、大体は揃ってるまるで無駄が無い一室だった。


「いや、大丈夫だ。それにしても準備が凄いな」


さっきだよな草原に居たの。

一体、神にどんくらい前から打ち合わせされてたんだか。


部屋はまだまだ空き部屋があるが、それぞれ近い部屋に居住スペースが与えられた。


そんで俺の部屋だけ大きいベッドなのは勿論の事。


「じゃあひと段落つきましたし、お風呂か食事にしましょうか」

「それはアレだね! お風呂する? ご飯にする? それともア・タ・シってお約束の♪」

「マジかそのお約束。ヒナミの世界にもあったんかよ」


そもそもそれって芸人のネタかなんかじゃ無かったか? 本当にお約束の言語だが。


「え? それは勿論だよ?」

「ふーん」

「じゃあ私はご飯の支度するからアズナちゃんとテレス君で入って来なよ!」


「え? いいんですか?」

「うん。大丈夫。別にやましい事をするわけでも無いんだし」

「・・・・・・」


けど、裸の付き合いを先に越されていいんだろうか? そこのところはヒナミは気にするとおもったんだがな。


「そうですね。じゃあ行きましょうかテレス君」


浴場は三階で、因みに寝床は二階、食堂は一階ってところだ。


そんで上がって湯けむりある浴室に着くが・・・・・・


9


「・・・・・・」

隠れ巨乳とは分かっていたが、いざ見ると本当にエロい体してやがる。


「どうしましたか?」


触りたいなんて言ったら首の骨を折られてしまうのだろうか?


いやいや、仮にも俺は旦那。それくらい許してくれるに・・・・・・ いや、だとしても、そんな度胸は俺にある訳が無い。


「お体洗って差し上げましょうか?」


大きい胸をチラつかせてロリはスポンジをフニフニしてそう言った。


けど、今はやばい。

胸に欲情してる最中に見られもしたら俺は一生後悔してしまうだろう。


「いや、大丈夫だから」


本当は洗って欲しいが仕方ないだろこればっかりは。正直、恥ずかしいんだよ。


とここで最悪の悲劇が起こった。

俺の腰のタオルがめくれて濡れたタイルにひらっと落ちてしまう。


「おっ・・・お!」


瞳孔が開くアズナ。勿論、俺の塔を直視したからそんな顔をする。いや、この表情はもしや・・・・・・


「大きいわね?」


そこでアズナさん君臨するか!

まさかアッチの危機感を感じて現れたのか。


「いや、これは違うんだ!」


無駄な抵抗なのは分かっている。しかし、でないと塔が真っ二つになってしまったりもしそうだ。


「いえ、御立派とただ思っただけよ」

「うう・・・・・・」


チクショ! 無茶苦茶恥ずかしい。


「ちょっとだけ、ちょっとだけだから」

「いや、待て待て! 何をする気って、ああ!」


瞬殺かよ・・・・・・


「酷いわ。せっかく綺麗にした体を汚すなんて罪深い男ね」


酷い・・・・・・酷すぎる。

てか、殺される・・・・・・


「けど、ドキドキしたわありがとう」


そこ、お礼言うところなんだ・・・・・・


「んで、アズナさん」

「何かしら?」

「お体お流ししましょうか?」


勘違いするな。これは汚してしまったせめてもの懺悔だ。


「じゃあお言葉に甘えようかしら?」


とタオルをバサリと取り肌を晒すアズナさん。

あれ? 意識が・・・・・・

鼻血? いや、口から出てる・・・・・・


ばた・・・・・・


「もう。直ぐに倒れちゃうなんてダラシナイ旦那ね。けど、大好き。大好きですよテレス君♪」


10


「どうしたの? テレス君?」


ヒナミの料理の前に、俺はどうもアズナが気になって仕方なかった。


「どうしましたか? テレス君? 何か私しましたか?」


「いや、本当に大丈夫だから。そんな事よりヒナミが作ってくれたハンバーグが美味い」

「それは良かったよ! 時間かけただけあったって感じだよ♪」


まああれだ。あれはアズナで無くアズナさんだから不幸中の幸いってところだ。


まさか風呂場で血を吐くなんてどうかしてる。目が覚めたら服も着替え終えてたし恐らく世話になったんだろうな。


「それでだ」

「うん?」

「はい?」

「今宵はどうなるんだ?」


それは寝る時の話だ。

正直、今日は眠い。何事もなく平和に就寝したのだけど。二人が右に左にいたらそれは緊急事態だ。そんなんだったら一睡も出来そうに無い。


「テレス君にお任せかな?」

「テレス君にお任せしますよ?」


分かってるなこのお嫁達。


「すまない。流石に異世界生活一日目は疲れた。今日は一人で寝かしてくれ」


そう告げるけど、二人とも落ち込みもしない。まあその方が俺も助かるのだが・・・・・・

もう少し残念がって欲しかったのが本音かもな・・・・・・



二階に上がり各人自室に戻り体を休める時間がやってきた。

さて、寝るかと目を瞑るが


「・・・・・・」


ダメだ・・・・・・二時間経っても寝れねー!

どうしちまったんだ俺は?

の◯太君クラスじゃなかったか? 俺の寝付きは・・・・・・


そんで気づいたら俺は、アズナの自室の前に居るし、何をかんがえてるんだか。


11


ガチャ・・・・・・


「ムニャムニャ・・・・・・」


ノック無しで寝てるアズナの部屋に侵入してしまう大馬鹿者が居た。てかそれは俺だ。


勿論用があるのは他でも無い。アズナだ。


おいおい、寝とるとかそんなんじゃないからな?


「ムニャムニャ・・・・・・」

「・・・・・・」


なんて可愛いらしい寝顔なんだ。

幸せそうな顔してるし一体どんな夢見てるんだろうか?


「えへへ・・・・・・テレス君・・・・・・」

「!?」


夢の中までも俺が出てきたし、コイツは本当に俺の事・・・・・・


ドキ・・・ドキ・・・



「んぅ・・・・・・」


寝てる最中だと言うのに、天使の口元を指でなぞってしまった。


「はぅん・・・・・・」


髪もいい触り心地。小さな体も包むように背中から触る。


「あーん・・・・・・」


顔を真っ赤にして少しやらしい顔をしてやがる。


チクショう・・・・・・

可愛すぎるんだよオマエは・・・・・・


同じ布団に居るだけで、このドキドキとかもう癖になってしまいそうだ。


どうせ、寝れないならずっとこの顔を見ていた・・・・・・


「何かしら?」

「え!?」


それは寝顔では無く鋭い眼であった。

またしても君臨させてしまったとでも言うのか!?


「何も無いって顔ね。ならこのベッドの権利者が好きにしていい。そうよね?」

「は・・・はい・・・」


やっぱり怒ってるかな? あんなに気持ち良さそうに寝てるところを起こしち待ったんだ。指の一つや二つ弾かれたっておかしくは無いよな・・・・・・


ギュゥ・・・・・・ムニ♡・・・・・・


「!?!?」


抱かれてるのか?


「待って!」

「え?」

「掛け布団の中は見ないで。感触で分かるでしょ?」


こ、これはもしや・・・・・・

全裸待機って奴では・・・・・・


「うーん♡」


小声だがアズナさんの喘ぎ声が耳元から聞こえる。

腰も少し動いてるし混乱状態なのか呼吸があってなかった。


やばい・・・・・・心臓がバクバクしやがる・・・・・・


けど、目が重くなって・・・・・・

意識も・・・・・・


「もう、こう言ったのには本当に疎いわね。けど、これで心置きなくやれるわね」


(だって、私が欲しい時に、君が居たんだから、仕方ないじゃありませんか・・・・・・♡)


12


異世界生活二日目。今、俺はハーレムと言いますか・・・・・・


「おはよう! テレス君。どうかな? 膝加減は?」

「ああ、まあ・・・・・・」


「おはよう。テレス君。どうですかね・・・・・・その、膝枕・・・・・・」

「ああ、まあ・・・・・・」


あれ? 前にもこんな事なかったっけか?

確か膝枕はダブルと猫耳とロリ(裏付き)の二人で、


「って! 前にもこれやっただろうが!?」


と高級な二つの枕から頭を飛び起こす。


「んう!?」

「ひゃあああ?」


「ってあれ? なんか言わねーぞ」


知らぬ間に外に連れ込むなんてお仕置きが必要なようだ。


「えっと、何か不満な点があったかな? テレス君」

「あんまり膝枕気持ちよく無かったですかね・・・・・・」


「いや、無いですごめんなさい! 凄く気持ち良かったです」


チクショ・・・・・・

やっぱり可愛いーかよ!


「あのさ、なんで草原なの? 別に庭でもいいじゃない」


まるでスタート地点に戻された気分だ。


「えっとよく分からないな~、私はヒナミよろしくね! テレス君!」


「ああ、家事全般で攻撃魔法特化だろ? オマエの料理はめちゃくちゃ美味いもんな!」


「ええ!? そうだけど君に食べさせた事あったっけ?」


何、とぼけてやがるんだ?


「当たり前だろ?」

「でも、会ってまで五分しか経ってないけど?」

「はあ・・・・・・」


待て、どうなってるんだ・・・・・・

何かがおかしい。

ついでに背中から殺気も感じたから振り向くと・・・・・・


「あ、アズナさん?」


何故、このタイミングで裏人格のアズナさんが出てきたのだろうか?


13


「私はアズナ。管理全般、魔法が使えるわ。特に支援。とテレス君・・・・・・」

「は、はい!」


ああ、やっぱりアズナさんか。

流石にこのデジャヴにも慣れてきたけど、今回は特に何も起こって無いよな?


「ちょっとお時間いいかしら?」

「あ、別にいいけど」


ヒナミが聞き取れない距離まで俺とアズナさんは向かう。


「気づいたかしら? この異変に」


何か知っているかのようなセリフをアズナさんは告げる。

異変、それは恐らく、ヒナミの言動とスタート地点だった草原に何故か居ることと何か関係してるのだろう。


「ああ、目の前の光景を目の当たりにすれば大体な」


時間が巻き戻ってるか、

或いは明日が無いかだ。


つまり、初期地点に戻されたが正解ってところだろうか。


「ええ、もしかしたらと思ったけど、テレス君がこっち側に来てくれて助かったわ」


って事はやはりなんだなアズナさん。


「76回目にしてやっとね」

「76回って・・・・・・」


って事はアレだよな・・・・・・

75回もこの日を繰り返して来たって訳か。


嫌ってほどに・・・・・・


「原因は不明だわ。この世界に異変が起きてる訳でも、魔王の仕業なんてお馬鹿な事でも無いのだけど」


アズナさんは微笑んだ。

ロリ顔で鋭い目をしたあの子が俺を抱きしめる。


「私はもう一人じゃないから。嬉しい」


75回の孤独にして、ようやく事態を共有できる人間に会えた事が嬉しかったのか、涙も流すアズナさんだった。


だからだったんだ。

彼女が寂しげに感じたのは気のせいなんかじゃ無かった・・・・・・


14


「繰り返した中で、テレス君の事色々知ってるのよ」

「へぇ・・・・・・」


そだよな。俺の七五倍も同じ日を接してるんだもんな。


「けど、もう一人の私はこの異変に気づいてないみたいだからあまり脅かさないようにね」


アズナは知らないって訳か。


「ちょっと? そろそろいこう」


ヒナミだった。


「それと、ヒナミちゃんは、良い子だからあんまり困らせないようにね」


アズナさんは、目をそっと閉じ、ロリ目に戻るアズナだった。


つまり、時間がループしてる事を知っているのは、俺とアズナさんだけだ。


しかし、75回目もの間、気づいて無かったなんて、今まで何をしてたんだか 俺。


いや、気づけた方が奇跡だったのかもしれないな。

とにかく時間の幅の長い俺が調査して、困ったらアズナからアズナさんを呼べばいいか。



それから特に奇妙な事もなく、二回目の異世界生活ー日目が終わってしまう時、新イベントと遭遇してしまう。


「う ひ ひ ひ......」


紫色の霧で、人の形をしている怪異。


薄目が限界だ・・・・・・

寝たふりでやり過ごしたところだが、あからさまに俺の方へ近寄ってくる。


べっ別にお化けなんて怖くねーし! 来たら返り討ちにしてやる。


「グォォォォォ・・・・」

「うぅぅ・・・・・・うああああああ!!」


無理だ! 普通に怖えー!


とっさに飛び起き無意識に走った先は、


15


「どうしたんでしょうか?」


アズナ・・・・・・

ロリ顔の方だと幽霊とかダメそうだよな。


「いや、さっきな幽霊に祟られて、追いかけられて・・・・・・」


「幽霊ですか? 大丈夫ですか?」


・・・・・・あれ?

リアクション的に『怖いです・・・』とか『きゃああ!?』とか、叫くと思ったんだが、案外普通だな。


そんで、瞳もロリ目のままだし。


「ああ、怪我とかしてないけど、ちっとばかしトラウマになっちまってな」


幽霊はどちらかと嫌いだし、寝てる間に怪異がウロウロしてるかと思うと寝れもしないもんだ。


「でしたら今日は私と一夜を共にしましょう」


キャミソールの半裸の女の子。その布団にお邪魔するのはこれで二回目だ。


怖い体験したばっかりなのに、布団に入ると心がドキドキしてとても気まずくて目のやり場に困った。


「えへへ。なんだか幸せです♪」


ムニ・・・・・・


「お・・・・・・」


べったりくっついてきて、胸の柔らかさがよく分かるし触れただけで体がくすぐったくなる。


触ってみたい・・・・・・


アズナの戦闘服とかレザーの手袋に黒テカテカハイソックスと外面がエロ可愛いけど、このキャミソールもサテン生地で胸がぱっくり見えるし。多分ティーバックを履いてやがる。

さっき、お尻を触ってしまった時、布らしき面積が紐のようだった。


「ちょっとだけ・・・・・・」


モゾモゾ・・・・・・

撫でるとプルルルんと、胸が上下に揺れる。


「あひゃあん・・・・・・」


はあ……はあ……


と、変態スイッチが入ってしまい馬鹿主人公はエスカレートして行くが……


「あんぅ…………あん……」


ここで目が鋭くなったって事は……


「あっアズナさん……」


とアズナの耐えられない幸せをアズナさんが受け止めたってところだろうか。


「はあ……はあ……」

「お取り込み中、悪いんだけどさ~」

「何かしら?」

「幽霊ってアズナさんぶっ飛ばせたりします?」

「ゆ...ゆ...えっ!? 幽霊ぃぃ!?」


16


「てか、体が凄く震えてるけど大丈夫かよ?」


アズナさんは幽霊苦手っぽいな。 表情みれば分かる。大の苦手って泣き虫の顔だし・・・・・・


「幽霊は! ダメぇ!?」


はっきりとそう言った。


「お願いだから離れないで......」


か弱い女の子のように泣くアズナさん。

我も失ってそうだし落ち着かせようと頭を優しくなでて細い体を腕で包む。


「!?・・・・・・」

「どうだ? ちっとは落ち着いたか?」


「はい、とっても癒されます」


口調はアズナぽいが目は相変わらず鋭いままだな。

けど、眼差しがキラキラしてて、ほっぺが冷たくて、甘い匂いがしてホント、食べてしまいたいくらいだ。


「アズナさんって俺のことどう思ってるんだ?」


俺は、正直のところヒナミとアズナを選べと言われたら戸惑うかも知れないが。そこにアズナさんと存在があれば、それは圧倒的に差が出てしまうのである。


「それ、聞く必要あるのかしら?」

「あるよ。俺は誰よりもオマエが、アズナさんが好きだから気になって仕方ねんだよ」

「け、けど、それって元の人格の」

「今の人格が好きなんだ」

「え?」

「オマエが好きで寝れねーよ。だから毎夜、オマエが責任取ってくれよな!」


「えっと......うん。うれしぃいよ!」


唇をくっつけて舌を絡める。


「寝るなよ、アズナさん」

「ええ、分かってるわよ」

「陽が昇るまでに全部してやるから覚悟しておけよ」

「ええ? それは怖い......けど、優しくしてくれるなら」


と、これからってところで、


巻き戻って・・・・・・


そして、あのクソジジイと再会する。


* 天界


「どうじゃ? こんな感じでええかの?」


これはデモンストレーションに過ぎないとジジイは言った。


つまり、俺は体験版をやってたようなもので、彼女らの親密度は勿論、思い出だって無かった事になる。


「よく分からんが、76回もループさせる意味があったのか?」

「どうしてそれを主が知っておる!」

「アズナさんが言ってたし、俺だって2回経験してるし」


そのループの正体はデバッグを踏まえた構築みたいなものだったらしい。

理想の嫁が俺を愛入れてちゃんとセッ◯スできるまで繰り返したらしい。


「それはあり得ない! これに気づけるのは神かワシくらいじゃわい!」


そのイレギュラーは『アズナさん』になる。


思えば、俺がこのループに気づいた前夜はアズナさんと居たからだったのかも?


「まあいいじゃろう・・・ではテレス君、健闘を祈っておる」


・・・・・・


チュートリアルが終わった。


そして、今度こそ異世界生活一日目(本番)がやってくる。


17


おはよう本当の異世界生活一日目。


ちょっと遠回りをしたが、体験版のお陰で大体の経緯が分かる。


「おはよう! テレス君。どうかな? 膝加減は?」


「ああ、凄くいい......」


ヒナミの暖かい膝枕はふんわりして心地が良く二度寝だってしてしまいそうなくらい気持ちいい。「まったく......」


アズナさんとの好感度もどうなったか分からないが、見た感じあの忌々しい76回の記憶は残ってない様子。


もしかして嫌い設定とかじゃないよな・・・・・・

試しに声かけてみるが、ほぼ相槌の無視に近い感じだった。


「テレス君。アズナさんピリピリしてますが悪い人では無いから安心してね!」


と薄笑いしてヒナミは首元の首輪をかく。


「じゃあ行こうか! 異世界冒険の旅に」


あら? 異世界らしいけど、体験版と流れが違うな。


ー冒険者ギルドー


そこは、酒場のような集会所。

依頼の掲示板があって、踊り子も居て、荒れていて。


「初めての方ですね。では少しながらご説明をさせていただきます!」


やっとゲームらしくなってきたし、この冒険者らしい雰囲気に興奮する男が居た。てかそれは勿論、俺だ。


「冒険者になるまでに必要な物。それが冒険者ライセンスカードです。ランクはそれぞれ、ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ、レインボー、ブラックがあり、それがあれば見合ったクエストを受けることや、出入りできる区間もランクによって異なります。勿論、交付もこちらの機械で承っています」


招き猫? お腹部にカードを差し込んで更新されるタイプなのか? しかし何故に猫?


俺は白紙のカードを貰い猫に差し込む。


「やあ! 君は地球出身のようだね~海は青いかい? 空気は美味しいかい? とりあえず良い身分じゃないか!」


ガチャガチャ......


「凄くしゃべったね。この機械」


カードを取り出すと。色はブロンズで職業は・・・・・・はあ? 調剤師・・・・・・


18


「調剤師 C ?」


薬関係の職は分かるが、この世界で役に立つのか?


「えっと、商人が向いてる職業ですね」


つまりゴミ職・・・・・・


次は、ヒナミがカードを差し込む。


「君はホワイトギャラクシー出身のようじゃないか! 仲間の信頼性も良いけど、元々はバリスタ職人だね!」


ガチャ......ミャァ......


カードの色は同じくブロンズ色。けど、記載された職業が虹色に光っているのが分かる。


「闇魔導師 SS ?」


「闇魔導師は邪悪なる魔法を全て会得することができますが、その代わり割り振られるスキルポイントが少ないのがネックですね」


けど、最高職ぽい響き。まあ俺と比べでSFな世界でバリスタ職人......、バリスタ職人ってなんだよ?


「ははは、ちゃっかり珈琲の娘ってバレてるし凄いな~異世界」


「バリスタってコーヒーの方かよ!」

「うん。今度淹れてあげるね!」


そして、アズナさんがカードを入れる。


これは、もう期待の言葉しか無い。


「!!? 君は一体......。これは......神すらも虜にしてしまってもおかしく無いよね。是非そんな歌を聞いてみたいね。君の歌声を......」


ガチャガチャ! みゃあみゃあ!......


「・・・・・・」


あれ? アズナさんの反応変じゃね?


「どうしたんだよ? って虹色のカード?」


ヒナミも気になってアズナさんのライセンスカードを覗く。


「えっと? う、歌姫? なに? 歌姫って?」


「歌姫はあれですね!」


ギルドの案内人が半裸の女の子が踊っているチラシを俺たちにみせる。


つまり・・・・・・


「アイドルじゃねーかよ!」

「ぅぅ・・・」

「アズナさん? そんなに嫌だったか?」

「いえ」


顔が真っ赤だ。


「ところで魔法とかは?」

「魔法どころか戦闘の役に立ちません。癒す力しか持ってませんので」


なに? そのダメ職は?

それでライセンスが虹色って・・・・・・マジ笑えるな。


19


「歌姫......、何それ美味しいの......?」


恐らく、使えない職業で間違え無い。

アズナさんの歌姫と、俺もリアルでも手に入れられただろう『調剤師』と来たもんだ。


「とりあえずさ、日が暮れる前に寝床の確保だ」


クエストは無理だろう。あれ?


「てか、アズナさんってこの世界の元住人じゃ無かったっけ?」


土地とか、特にあの体験版で寝泊まりしたあそこはどうなんだ?


「ええ、、、けど、資金源は持ってるわけ無いと思わないかしら?」


「マジかよ」


体験版では一丁前な屋敷持ってたくせにどーなってんだか。


「おい、ヒナミ」

「はい!何かな?」

「ちょいクエスト受けてきてよ」


ヒナミに限っては戦闘系高職業だ。三人が泊まれるくらいの資金くらい確保できるはずだ。


「あの、冒険者さん」

「はい」


ギルドの案内人だった。


「ライセンス発行した当日はクエスト受けられないのですよ」

「え? じゃあどうするわけ?」


不味くね? 女の子二人に野宿とか屈辱にも程があるんじゃ。


「あ、でも歌姫なら路上でも稼げたりしますよ?」


なんだ? いわゆる路上ライブってのをこのアズナさんにやらせないとダメなのか。


「おい、アズナさん」

「無理よ」

「歌えるか?」

「・・・・・・」


「あ、芸でもいいですよ?」


とギルド案内人はもっと無茶な事を言い出す。


「酒場でならフリーに使えますので」

「アズナさん」

「何よ?」

「俺に考えがある」


これも野宿を回避するためだ、多少手荒でも付き合ってもらうからな。


20


「って感じだ。大丈夫。多分できる」


アズナさんにちょっぴり脱いでもらって可愛く踊って歌ってもらうにお願いする。


「それを私が?」相変わらずいい胸してるよな・・・・・・

衣装に費用はかけられないから。下着にネクタイと革手袋と無理な着エロであったが、それがロリっ子に合うのはどうしてか。


「あと、語尾は『ですよ~』とか可愛く意識しろ」


内気に、小動物系に。ってこれじゃアズナのようじゃないか。


「・・・・・・」

「アズナさん?」


やっぱり難題を押し掛けてしまったのだろうか? 何か問題ごとを増やさないといいのだが?


と時間になったからそのままのアズナさんを酒場の舞台に上がらせてしまったが、本当に大丈夫だろうか?


システムでは一人15分と時間を与えられるらしいが、アズナさんが歌うとは思えないし、投資されるか心配そうに壁側で見守る。


「おい。お嬢ちゃん。確かに可愛いが何もしねーのかよ?」


観客、つまり飲みの冒険者達は騒つく。


「何とか言えよ!」

「そうだそうだ!」


「・・・・・・」


潮時だな。アズナさんにいきなりこんな事させて金のためだからって申し訳なかったな。


「悪かっ・・・」


「ごめんなさい。少し緊張してましたよ」


「!?」


アズナ?

これはもう可愛らしいロリ顔・・・・・・

いや、天使と言うべきだろうか・・・・・・


「えへへ。私は歌姫。ですから歌って冒険者さんを癒すのが私の役目。聞き苦しいかと思いますかどうか聴いて下さい! 『不器用な私』」


「!?」

「・・・・・・アズナちゃん! アズナちゃん!」


なんだ? 観客もノリノリじゃないか。


「不器用な私でも~ 素直に笑ってみせたい~。ちょっと勇気いるけども~大丈夫彼がいるから・・・・・・」


てか、めちゃくちゃ歌上手いんですけど・・・・・・

そして、サビに入った時。彼女の表情を更に明るさを増した。


「ニューステップー私を。そっと、ねえ? 笑わせて。エン、ステップ私を。見つめて、そっと抱きしめて~」


~♪


「ら・ら~ら~。あ・あ~↑あ~」


~♪.


【作詞・アスト】[不器用な私]


21


「こっこれは・・・・・・!?」


純金貨50枚他、銀貨が沢山。


まあ、客人も満足してたし、別に悪い事したとは思わないのだが。アズナさんを見るとなんだか悲しくなる。


俺達は三人で大きい宿部屋を借りて今後の方針を建てるため打ち合わせみたいな事をしてるんだが・・・・・・


「ゥゥ・・・・・・」


アズナさん酒に溺れている。それもあの着エロのままで。


「可愛いかったね! あの歌ところで何?」


空気を読まずにヒナミは琴線に触れてしまう。


「バカ! ちっとは空気読めや!」


なんでアズナさんが酒に溺れてるか分かってないのか。

それは、無表情の少女が無理に笑って半裸で歌って踊る所謂公開処刑である。


「あれは。そうね・・・・・・適当に・・・・・・」


「あれ。アドリブなのかよ?」


すまん。本当にすまん・・・・・・

辛かったよな・・・・・・

酷かったよな・・・・・・


「けどまあ・・・それしか無かったのでしょ? 『調剤師』サン」


「はい。調剤師です」


せめて、明日から俺が生活費を稼げればいいんだが・・・・・・


アズナさんが今日稼いでくれた資金だけでも一か月不自由なく暮らせるが。もうあんな無理させられないしな。


「よし。ヒナミ 明日からクエストやるぞ」

「うん! 私に任せて!」


あれ? じゃあ俺は?

このままでは紐なんじゃ?


22


「ス...スゥ......」


ベッドは一つだけだからな。

女の子に囲まれて寝るくらいは想像がついてたが・・・・・・


半裸・・・半裸・・・

だあ! 触って舐めたい!

まあ、そんな度胸は無いけどな。


にしてもヒナミの肌を直視するのは初めてだが・・・・・・やっぱりヒナミも美女だな。

猫耳とただでさえ反則と言うのにこのけしからん下着。


胸が溢れそうな作りだし、フリルにテカテカって豪華過ぎる。


「どーしたのかな? 私の胸ばかり見て?」

「げぇ......起きてたのかよ?」


そういえば、体験版でヒナミと全然接して無い。アズナさんは大体分かるけど、ヒナミはどうも分からん。


「触る?」


ぷるるるん......ってええ!

「いいのか?」

こんな美味しい目にあって。後でオチとかあるんじゃないんだろうな?


「いいよ♡」


ゴクリ......


「ほらほら♡」


ムニ......♡


「おう......」


顔に弾力が。甘い匂いと汗のこの何ともピンクにしそうな香り。


ああ、ヤバイは本当。よし、舐めるか。


「いやん♡」


うわ~谷間に舌を入れる変態がいる。

てか、俺だ。


「むにゃむにゃ・・・・・・」

「!?」


アズナさんは酔ってるから爆睡か。


「ってヒナミ!?」

「いや~なんか私もスイッチ入っちゃってね」

「おい! アズナさんに何する気だ!?」


「むにゃむにゃ.....」


「ふふ......これでも私は匂いフェチでね。踊ってまだシャワーに入ってない脇の匂いと蒸れた足の匂いなんてご馳走じゃない!」


クンクン......


「で? どんな?」


あーやべ。俺もなんかそっちのスイッチ入って来たから気になる。


「んぅ.....!? はぁ......はぁ......素晴らしいわ♡」


とヒナミは嗅ぎつつも『ペロリ......』って舌を回す。


「って!? やり過ぎだろ!?」

「じゃあこれ」

「いや、それを受け取ったら一気に犯罪者になってしまいそうなんだが・・・・・・」


生暖かい黒革ハイソックス・・・・・・


でも、気になる。


クンクン......


「あ~。やべぇ~」


臭い。これがアズナさんの恥ずかしい匂いかと思うと癖になる。


「何がやばいって?」

「あ・・・・・・」


ほらね! やっぱりオチ付きのお約束の殺気。

アズナさんご立腹で俺ら殺されるわ。


「あ!? まさか嗅いだの!?」

「嗅いでません」


かなりアズナさん焦ってるわ。


「ごめんねアズナちゃん代わりに私の靴下嗅いでいいから」


なんだ。その羞らいの品交換わ・・・・・・


「クンクン......」

「って嗅ぐのかよ!?」

「クンクン......」

「あの、俺も嗅いでいいすかね?」


ドン.....バギィ......


「ぐふう!!」


顔面にアズナさんのパンチがクリーンヒット。


「クンクン......」


ああ。そうだった。

俺の理想キャラは匂いフェチで自分の靴下も嗅げる変態だったわ・・・・・・


ばた......。


23


「資金稼ぎ。そして欲を言えば家を買う。意義ある奴はいるか?」


まずは、衣食住を安定させるところからだ。

何かと宿泊ばかりでは落ち着かないし、プライベートも欲しい。今、これ以上に求める物は他に無いだろう。


「そうは思わないか?」

「意義ありかな?」


「はい。じゃあヒナミくん」


猫耳娘のヒナミは告げた。


「稼ぐのはいいけど、私は早く子供が欲しい!」


「子供すか.....」


ぷ......

つい笑っちゃ待ったぜ。


そうだったな。コイツらは俺の嫁だもんな。子供欲しいとか普通てか当たり前か。


「意義あるわよ?」

「はい。アズナくん」


と歌姫のアズナさんは告げた。


「魔王を殺しましょう」

「はい?」


おい。この世界に魔王って居るのかよ?

地球の次に平和な世界じゃ無かったのか?


「魔王か。それもそうだよね!」


「確かにな。君たちにはチートらしき物が飾られている。けど、俺としては嫁になるオマエ達に傷は負って欲しくないってところだ。特に『歌姫ちゃん』君は歌う以外何ができるかね?」


まあ確かに体験版ではアズナさんマジ強いって立ち位置でしたけど、今の状態は歌姫。つまり役に立たない人だ。


ドォーン.....パラパラ......


瓦礫に亀裂入った音。なに君? 馬鹿力、今も健全中なの?


「別に魔法なんて頼らなくても何か問題あるのかしら?」


目がギラッと光るアズナさん。

やっぱ君にアイドル似合わねぇーな。


どちらかと壊す派の人間だよね・・・・・・


「魔王って賞金とかあったり」

「勿論よ」

「マジか」


まあ、魔王なんか居たら俺のハーレム生活に支障が出るからな。


「危なかったら離脱だからな」


本当は怪我されるのも嫌だけど、まあこのままの基盤で生活してもあんましリアルと変わりないからな。


「仕方ねーから冒険しつつ魔王討伐」


まあ、ファンタジーのお約束だからな。それをしてからか俺のハーレム生活は。


24


「ハァ......ハァ......」


アズナさんが風邪を引いてしまった。


ヒナミは闇魔導師の伝授で修行に出てるし、俺がアズナさんを看病する事になったんだが・・・・・・


「はぁん......んぅぐ......」


汗だくに喘ぎ声・・・・・・

こんな時なのに俺の塔が反応しやがる。


「テレス君......」


目が虚ろで、放っておいたら死んでしまうかと心配になる。


「待ってろ! すぐクスリを作ってやるからな!」


調剤師でも、あらゆる薬草を調合したりするスキルがあり。とりあえずダメ元で熱を下げる薬を何とか作って見せたが・・・・・・


大丈夫だよな?

まあ、風邪薬くらい難易度1だし問題無いよな?


「これを飲め」


水と一緒にアズナさんの口に含ませて。ゆっくり胃に運ぶ。


「うん.....大丈夫よ。少し落ちついてきたから」

「そうか」

「心配させて......悪かったわね......」


流石のアズナさんでも弱れば強気なところも柔軟されてまるで『か弱い女の子』だ。鋭い目も丸くなっている。


「あ......んぅ!!」

「大丈夫かよ?」


舌を出して少し下品な表情をする。苦しいのか? そんなに。


「ダメ......頭が......」

「おい!」


俺の体にべったりとくっつくアズナさん。


「どうした? どこか苦しいのか?」


熱もさっきよりもひどくなってないか?


「はぅん......」


ペロ......ペロ......


「あ、アズナさん?」

「ごめん......こうでもしないと落ち着かないの......」

「そうなのか?」


あれ? こんなに風邪で取り乱すもんだっけ?

まさかとは思うが・・・・・・


「あはは......、ねぇ?......」

「ああ?」


熱でほってりしてるアズナさんの顔は何ともか弱くて愛らしいか。


「キスしてもいいかしら.....?」

「それで気が安らぐなら」

「違う......したいの......ずっとしたかったから」

「アズナさん・・・・・・」

「えへへ......我慢してたから......だから今だけは図々しくさせて下さい......」

「分かった......」


ドキ......ドキ......


「んぅ~ちゅっ......」

「ちょ!?」


舌が中に入ってる・・・・・・

それも荒くどうしようもないくらいに搔きまわす。


「あんん♡ ああ......♪」


幸せそうな顔してやがる・・・・・・

とっても嬉しそうだ。


「えへへ.....ヒナミには秘密......」

「ああ......」

「これが......本当の......本当の私なんです」

「ああ......オマエ二重人格だもんな」

「そうです......」

「でも、何故今なんだ?」

「えへへ......それは安心しきったからでしょうかね?」

「なるほどな」


ここでやっとアズナのお出ましか。

俺に身を託せるからきっと本当の自分を持ってこれたに違いない。


だからずっと危機感を感じながらで、いままでずっとアズナさんで居て。やっと身を任せられると思ったのが今だったんだろう。


てゆうか・・・・・・

俺が飲ませた薬って絶対『媚薬』だよな・・・・・・


けど、発情して汗も沢山出したから。今は気持ち良さそうにアズナは眠っていた。


25


冒険をするにはまず金だ。

討伐クエストでもして資金稼ぎと地道な作業から入った。


「おいアズナ。どうしてオマエがここに居るんだ? アイドル活動してたんじゃないのかよ?」


あの、不器用な表情をするアズナさんならともかく。アズナには天職と言ってもおかしくない稼ぎだろうに。


「いや、そのですね......あんな恥ずかしい事、できないです」


と胸元をギュッと手で隠すロリッ子。

あ......設定忘れてたが、恥ずかしやがりやでできる訳が無かった。


「いや、けど。こっちだって痛いぞ?」


今日の狩りはオーガの群れを追い払う中級討伐クエストだ。

スライムやゴブリンのような雑魚を相手にするわけでは無いからな・・・・・・


「それは大丈夫ですよ~♪」

「じゃあやってみん?」


と茂みから難題を押しかける。

いや、できる訳無いよな? だってオマエ歌姫だもんな。


「って馬鹿! オーガの群れへ一行に入るな!」

「アズナちゃん戻ってきて!」


3頭どころか4、50と群勢にロリッ子が姿を見せる。


「ってあれ?」


オーガがロリッ子に気づいてるにも関わらず攻撃体制になってないのだが?


「うほほほ~♪」


オーガってゴリラみたいに鳴くんだっけ? 鬼に近い存在だよな? オーガって。


「えへへ~よしよし」


手なづけているのか? あのロリ天使何やってるんだ。


「けど......」

「ウホ?(なんだ? 空がやけに静かになったぞ?)」


あ。この邪悪な殺気。

やはりやはりアズナさんが舞い降りたのですね。


「こんなところを巣にされたら迷惑よ」

「ウ...ウホ!?(ひぃぃぃ...おっかね!?)」


鋭い目にギラギラ光る赤目に対しておびえるオーガ達。


「けど、人間様に迷惑かけないのなら見逃してあげますよ♪」

「ウホ!(本当姉御マジ天使ですわ!)」


飴と鞭か・・・・・・

オーガは森に帰り。商人達が使うルートは解放され、クエストを無事に終える。


そんで、知らぬうちにできたアズナの通り名が『天使か悪魔のアズナ』だとさ。


26


なんでこんな事に・・・・・・

それはヒナミが女の子に手を出す変態だったからだ。


「やめて下さ~い♡」


体格が大きいヒナミが先制しアズナのノースリブの衣装の中に手を入れ込む変態猫娘。てかヒナミな。


「良いではないか! 良いではないか!」


見てて分かる。このままではアズナがあんな事に・・・・・・


「おい! アズナが困ってるだろ! だろ?」


「ひゃあん♡ ああ.....」


取り乱すアズナは舌を出しながら顔を赤らめる。


服外からでも分かるが、この変態猫娘。胸を......胸を!?


「ヒナミおねーさんの思い通りにならないと、引っ張って垂れ乳にしちゃうよ?」


「いやですぅ!」


乳房を鷲掴みにしてるのか服からグニグニされているのが分かる。


「ほらほら? 嗅がせてアズナ臭を」

「いやぁ!? 絶対に嫌ですぅ!」


また始まったよ。

あれ以来。ヒナミは毎晩、アズナを餌にしている。


アズナの香りは女も狂わせるらしい。

だから、女にも性的行為を要求される何とも可哀想なロリ娘であった。


「押さえたよ! テレス君!」


と寝技乳揉みでアズナの身動きをさせないヒナミ。


「俺にどうしろと?」


M字で腕も上げられて、何とも恥ずかしいポーズにアズナはされている。


「ふふ...匂いチェックの刑」

「ええ!?」


それはアズナにとっては大変やばい刑だな。

あれ? それなのに危機感でアズナさんにならないのはどうしてだ?


もしかして・・・・・・

嫌がっても本当は嗅がれたい変態?


「悪く思うなよ? これは健全か確かめるだけだ」


「はぁ......はぁ......」


ほら、アズナが興奮し始めた。

コイツは変態だよ。ムッツリのドMだよ。


「足からチェックするな」


クンクン......クンクン......


「はぁ......はぁ......」


マジやべ......頭がピンクになりそうだ。


なんとも甘酸っぱい匂い・・・・・・


てか、匂いを気にするならそれこそ蒸れにくいのを履けばいいだけなのに、どうして風通しが悪い革ハイソックスなんだろうか?


「ひょっとして自分の体を汚して外を歩きたい変態なのか?」


「ちっ違いますよ!私そんな変態なんかじゃないですよ!」


「ほお? じゃあ脇行くぞ」


「脇!? それはダメぇです!」

「そのわりにはオープンしてる服装だよな? 嗅いでくださいって誘ってるようなもんだぜ?」


クンクン......クンクン......


「ひゃあん!?」


ああ、神様。俺はロリッ子の恥ずかしい脇なんて嗅いで罪にはならないのでしょうか?


ペロ.....レロ......


「あぁん♡」


てか、嫌がりながらも楽しんでるだろ。


それからヒナミと俺の好きにされ・・・・・・


「あははは.....あははは......」


痙攣しつつも変な笑いをずっとしていた。


「大丈夫か? 立てる......訳ないよな」


ん?


お尻の下敷きになってる掛け布団。なんであんなに濡れてるのだろうか・・・・・・?


27


出会いは必然。


街の外を徘徊してる最中にすれ違う黒マント。それは俺の前でピタッと止まった。


「はじめまして。わたしはアズカ。妹の旦那って事で一目見に来たってところです」


黒のフードから顔を見せるアズカ。それは息を吸うのも許されない忌々しい殺気が赤目の少女から繰り広げられる。


「ぅぅ......」


やべぇ......。なんだこれ......。居るだけで頭がおかしくなっちまいそうだ......。


「あー失礼 失礼。ちょっとばかし魔力が漏れてましたね」


と邪悪なオーラのようなものが消えたのか空気をやっと吸い、アズカを睨む俺だった。


「コイツ......」


「そんなに怒らないで下さいよ? 私だって未熟者なんですからそんな時だってあっりますよー!」


アズナの姉とアズカは言った。

確かに赤目といい、大体の顔つきは似ている。


「それでなんですがー、とりあえず貴方の命を貰いに来ました」


「・・・・・・」


「なんて、じょーだーんでーすーよ~! あっここ笑うとこなんで」


よく分からないが無茶苦茶だ。

存在が『邪悪』そのものって感じだぜ。


「なんだよそれ、どこジョークだ」


隙が出たら逃げねーと・・・・・・


「ははは。魔王ジョークですよ『ゆうしゃ』」


「魔王・・・」


おいおい。この世界はどんだけ狭いんだよ。

こんな街の外れで魔王とかゲームバランスおかし過ぎるんだよ。


「あらら? 聞いてないんですか? 私が『魔王』と」


この時、隙があったから全力で走って見せるが・・・・・・


「ぐはあああ!?」


.....なんで俺の右腕が地面に転がってる?

違う・・・・・・

もぎ取られたんだ......この魔王に。


ビシャぁぁ.......


「うっ腕があああああ!?」


28


「失礼。私は寂しがり屋なので、つい逃げられそうになると大体は腕か足を千切ります」


ビシャぁぁ......


「ぐぅああああああああ!?」


今度は足がああああああ!?


「貴方今、良い顔してますね。惚れてしまいそうなくらいに♡」


ガコン.....!? ばらららら.....


「おっと?」


なんだ? 光った矢の雨?

魔王に無数の矢が迫り、それを華麗に避ける。


「やれやれ。相変わらずと言うか、元気そうでーすね!」


「殺す......」


「あ.....アズナ......」


やべぇ......血が抜かれてもう俺は死んじまうのか......。


視界が真っ暗に......

あの後、どうなったんだろうか......

また、死んじまったのかな......


せっかく......嫁が二人も出来たのに......

もっと、ずっと一緒に居たかったな......


29


私の姉は魔王でした。

全てを無しにする存在にして神ですらどうしようも出来ない時空間魔法の使い魔。


「いいか神。妹に合う男を探せ」


姉は私の幸せを願った。

神すらも奴隷してしまった姉は、輪廻をいたずらに平和な人間界から私に釣り合いお互いに愛し合える存在を神を通じて霊界に連れ込む。


名は#末山 照__すえやま てれす__#。

彼が1兆人中の私の理想的存在であり、彼の理想的存在は私であった。


第ー回目。私は彼にフラれてしまった。

理由は可愛くないからとそれだけの事だった。


私は彼が好きだったから理想になりたく75回の時間遡行を行い。彼を振り向かせる理想の私を探した。


そして76回目にして私はやっと彼のハートを奪う理想の少女にへと到達する。


彼が記憶を1回だけ引き継げたのはその75回目の記憶、思い出を消すに欲しかったからであった。


神は魔王の手の中だからこの事は体験版として彼を言いくるめ彼はそう納得した。それ全てがリアルとは知らずにね。


後は、姉の創造する世界に私達は人形みたく並べられて、私達は魔王の箱庭で子作りをする。そんな切ない狭さの中で生きるしか無かった。


けど、それは私の事を思ってなんかじゃない。

姉は、ただ、それを楽しげに見て干渉する神様ごっこがしたかっただけ。


だからだよ。私が姉を殺したかったのは。

そして、テレス君と小さな家を買って些細な会話をして.......三人でずっと一緒に......


なんで三人かって?

彼が女の子通しで戯れるのがどうも好きな変態さんで、24回目の時に彼と同じく、私に合い彼にも合う少女を連れ込んだのよ。


それがヒナミ。


だから私はヒナミの事も大好きなの。

彼女とも結婚がしたいくらい私は愛している。


だから、三人で愛して。子供をたくさん産んで。安らかに子供に囲まれてこの世を去りたい・・・・・・


30


そこは草原。空は虹がかかったなんとも美しい鮮やかさであるか。


「おはよう! テレス君。どうかしら? 私の膝枕は?」

「ああ、まあ・・・・・・」


甘酸っぱい臭いがする膝枕。そこに猫耳娘と俺がロリ顔で優しい目をする少女の下で眠る。


「全て終わったよテレス君」


アズナさんかアズナかどっちか分からない。

俺は魔王に殺されたまでは覚えてるが、手も足も繋がっているから生き残れたんだろう。


「魔王を...姉をやったのか?」

「うん。倒した」


アズナはポロポロと涙を零す。

それは嬉しくて泣いてるのか悲しくて泣いてるのかどっちなのだろうか?


「ずっとこれからも一緒だよ。私と、ヒナミとテレス君でね」


これは異世界で、猫耳娘と天使か悪魔の少女を嫁にするちょっぴりエッチな


「えへへ......そろそろはじめようかしら? 私達のスローライフファンタジーを!」


スローライフファンタジーである。


END


続編は投稿小説サイトアルファポリスで考えています。


作・宇津木乃乃奈

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