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詩集

ピンクの金魚

作者: 陸 なるみ


手のひらの金魚

何の変哲もない

琉金でも出目金でもない

ピンクの和金

頭に正方形の黒斑くろぶち

冷たくもぬめりもしない

匂いもない


どこに放そう?

池を探している

睡蓮池? ……浅すぎる

祈りの泉? ……冷たそう

大池(おおいけ)で生き抜ける?

真ん中に立ち上がる噴水

数百の錦鯉

私の背丈ほどの水深は

下の下まで濁っている


金魚が手を離れる

自分で行き先を決めたかのように

縦に身をくねらせて

「待って」の言葉も聞かずに



なぜなら……



空気が水に変わったからだ

私は芝生に崩れ落ちた




挿絵(By みてみん)


by 檸檬絵郎さま

夢をよく見ます。微細に憶えています。映像として脳内に再現することもできます。


自分の記録としてアップしてみました。

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― 新着の感想 ―
[一言] 私は夢の内容をすぐ忘れてしまうので、夢を覚えてるの羨ましいです! 中にはちゃんとストーリーになってる夢もあって、小説にしたら面白そうなのもあった気がするんですけど、泡沫の夢ですねw
[良い点] 夢独特の空気が伝わってきました。 どこかフワフワしたような不安定さ、金魚の儚そうな存在感、倒れた芝生の感覚…… リアルに想像がついてしまい、何とも言えない不思議な気分になる綺麗な詩でした…
[良い点] 最後二行が凄かったです。 [一言] 個人的には金魚すくいをしていた昔にちょっとだけタイムスリップした気分です。 なんだか上手に感想が書けなくてスイマセン( ノД`)シクシク…
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