ピンクの金魚
手のひらの金魚
何の変哲もない
琉金でも出目金でもない
ピンクの和金
頭に正方形の黒斑
冷たくもぬめりもしない
匂いもない
どこに放そう?
池を探している
睡蓮池? ……浅すぎる
祈りの泉? ……冷たそう
大池で生き抜ける?
真ん中に立ち上がる噴水
数百の錦鯉
私の背丈ほどの水深は
下の下まで濁っている
金魚が手を離れる
自分で行き先を決めたかのように
縦に身をくねらせて
「待って」の言葉も聞かずに
なぜなら……
空気が水に変わったからだ
私は芝生に崩れ落ちた
by 檸檬絵郎さま
夢をよく見ます。微細に憶えています。映像として脳内に再現することもできます。
自分の記録としてアップしてみました。