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異世界に、助けを呼んだら、竜が来た。  作者: 倭刀
プロローグ、女神は語る、「助けて」と
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「フラガ様から大体の話は聞いているのですが、ディスター様、あなた様は人間では無いのですね?」


 町中での騒ぎを片付けて部屋に戻って一息ついた後、そう話を切り出したのは、サルバジオンを拠点に活動しているという神官の少女、ジュネだった。


「そうだが?」


 騒ぎの前に他の面々にも竜だと言ったしな。


「なんだと!?」


「じゃあ兄さんは魔人ってことか?」


「フラガ様の選択に間違いはないだろう。たとえ人間でも魔人でも」


 驚きの声をあげるフレイ。的外れなことを言い出したウィド。全面首肯を始めたザルド。何故2人が騒いでいるのかはわからぬがザルド、お前は先ほどまでと態度が変わりすぎだろう。


「何を驚いている、先ほども我は竜だと言ったではないか?」


「リュウ、あのお姿がリュウという種族なのですね」


「ジュネ、あの姿というのはなんだ?」


 ジュネは竜状態の我を知っているようだ。もしやこの世界に降り立った時に見られたか?それに何故かジュネに話しかけるフレイ

 が必死だ。常に目付きが鋭いのだが、いつもよりも鋭く、これは最早睨んでいるのではないのだろうか?


「お兄さま、落ち着いてくださいませ。順番に説明いたしますから」


 フレイとジュネは兄妹だったらしい。人間はとかく家族を大事にするものだからな。竜は一度に一つしか卵を産まぬし、独り立ちも早いし、放任気味だからな、番と居ることも少ないのだからあまりわからぬ感覚だ。


「とはいえ口で説明するのも難しいお姿ですからね・・・実際に見せていただくのが一番良いのではないでしょうか?」


 いかがですか?そう我に話しかけるジュネ。我の真の姿を知ってなおこの態度。この娘は中々に胆力のあるものだ。


「我は別に構わぬが。ただこの場で戻れば騒ぎになろう。町の外に出ても構わぬか?」


「そうですね。先ほども騒ぎがありましたしその方がよろしいでしょう」


 他の3人からも反論は出なかったため、最初に我が降り立った地へ向かうことにしたのだった。


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