短小説 私たちにもう言葉は要らない 作者: 征彌 掲載日:2014/03/30 『しのぶれど色に…』 授業中、私は和歌の続きを考えていた。 フラストレーションは時に人を奇行に走らせる。 私は机の下でスマホに指を滑らせフレーズを打つと、ランダムにリストの1人にメールした。 『出でにけりわが恋はものや思ふと人の問ふまで』 電撃の速さで返事が来て、そこから私の恋は始まった。 4月に番号をもらい3月の今まで一度もメールしなかった人と。 する必要ないほど毎日のように会ってきた、 クラスの担任の先生と。