表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ひと文字足りない Xmas

作者: 大輔華子

 彼からのメールは言葉の無い、辺り一面の雪景色。


――まあ! ホントに雪国のようですのね。夢見るホワイトクリスマス……。


――なーんちゃってね。へへ。


 心の中だけの返信メール。


 私が昨日夕刻、外出先のお店から家へ戻ろうと軒先へ出たときのこと。

 目には見えない細かい雨粒が頬に冷たく突き刺さり、歩き始めた靴底がキュキュッと滑りました。

 雪になれずに迷っている一瞬のミゾレ雨だったのかもしれません。

 

――あれ? さては、雨に心を見透かされたかなぁ……。


 屋内の床暖房の上で大の字になって、「お外」の寒さつゆ知らず、っていう感じの愛猫「みー」を心に浮かべながら、私は家路を急ぎます。

 

 前の日、私一人だけのクリスマスパーティーに参加できなかった可哀そうな「みー」。


――今日はね。パーティのやり直し。今度はそう、「あなた」と一緒よ……。


 猫専用の甘くない「ササミのすり身ケーキ」を持つ私の手は、手袋を忘れて少しだけかじかんでいました。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ほっこりしました。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ