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人は死んだらどこへ行く?

続・人は死んだらどこへ行く?

 書き終わって思いました。「まったく意味の分からない文章だ」……まあ今のは大げさで、もちろん書いている自分はちゃんと理解してるんですが、どうも唐突に書いたことで設定がないというか、ホントぐしゃぐしゃです。

 読み終わって「なんじゃこれ?」と思ってもよろしい方はお読みください。それは嫌だという方は読まない事をお勧めするかも……。

 それではどうぞ…………。

 人間だれしも死んだあとにはどこに行くのかを考えたことがあるだろう。天国、地獄、もしくはその間…………。考え方は人それぞれだが、結局は誰かが確認してきたわけではなく、まったくの頭の中の世界だ。その場所は死んでみないことには知ることのできない。

……つまりそれは死んだ後に得ることのできる唯一の知識だ。


 死んだらどこに行くのかは死んでみないと分からない……当たり前だ。でも想像することは誰にでもできる……想像することなら…………。そして遺された人は死んだ人のことを忘れることなく心の中で生き続ける。その人が心から思えば……。



「ここは……どこだ……?」

 一人の老いぼれた名もなき小説家が一人の主人公を登場させる。しかしその主人公は暗闇でここがどこなのかはわからない……。自分が何であるかもわからない……。今わかるのは感覚だけ……。うずくまっている自分がいるだけ……。

「寒い……。暗い……。……それから(むな)しい……」

 その主人公は唐突に目を開いた。自分の意志ではない。他人にコントロールされているようだった。そしてようやく暗い世界から解き放たれようとする。が、そこには映し出されたものに光というものが見当たらなかった。感覚では確かに目を開いてるのを感じられる……。でも辺りは暗闇が永遠と続いている。果てしなく……まるで星のない真っ暗な宇宙の中にたった一人だけポツンとうずくまっている感じ……。また暗闇の中だ。

「自分は誰? これはどういうこと? 今から何をしろと……。俺はなぜこの場所に存在するのだ!」

 主人公は途方に暮れる。そして絶望感のあまり精神が崩壊する。

「……て! だして!! ここから早く出しせっ!!」



 その小説家は古びた万年筆を途中の原稿の上に落とす。

「フー。この老いぼれにも今となってはこんなモノしか書けないか……。どうしても作風が暗くなる……」

 老いぼれは机の引き出しにあったパイプを(くわ)える。

「あなた……。お茶を淹れましたよ」

 すると書斎に妻が入ってくる。手には湯気が止まることなく出続ける湯呑を載せたお盆を持って……。

「あら、あれほど禁煙していたのに……よっぽど悩んでらっしゃるのですね」

「あ、いやぁ。これはただ銜えてただけだ」

 そういって老いぼれは席を立ち、窓側に近づいて外を眺める……。それも遠い風景を眺める

「この老いぼれの書く小説もとうとう作風が暗くなってもぅてな……」

「作品には作者の心の中が出ますからね……」

 妻は机に寄り添い湯飲み茶わんをコンと響かせながら置く。そして書きかけの小説の原稿を逆さのまま読む。

 老いぼれは読まれているのに気付いたが止めることはしない。むしろ読んでもらい自分の心境を知ってもらいたかった。

「…………あなたらしい作品だわ」

「!? どういうことだ?」

「そのままよ。あなたらしくいい作品だと思うわ……。……そうね、私ならこの作品を『たとえ肉体は滅んだ後でも心は遺された人の中で生き続ける。……その遺された人がどう思うかで亡くなった人の心は生きるか死ぬか』……って受け取るわ。つまりは遺された人がその人を強く思えば亡くなった人は暗闇じゃなくて天界のような光が差し込む。……遺された人が何とも思わなければ……この小説のように心は生きながらに死んでいくだけ……。じゃあ私はこれで失礼するわ。ごめんね、仕事には口を出さない約束なのに……」

 妻はお盆をもって書斎から出て行った。それと同時に老いぼれは椅子に腰を掛けると加えていたパイプに火を点けた。そして再び万年筆をつかみとる。




 小一時間が経った。というより時間の感覚がおかしくて、目を覚ましたのがどれくらい前なのかは分からない……。

 主人公は疲れ果て、ついには意識がもうろうとし始めた。

「…………そもそも俺って何なんだろ? 暗闇の中に一人で……。これが死ぬってことなのかな? なら俺は一生このままってうことか? この前の俺は何だったんだろ? 少なくとも俺っていうところから男なんだろ……。それから思い当たる節は……小説家?」

 すると暗闇のなか一つの星のような輝きが何もないところから現れた。それは小さく、今にも消えそうな線香花火のような星だが、輝き続けた。

「あれに向かえばここから出れるかも……」

 主人公はそういうとその星の中に姿を消していった。



 

 一時間後、妻は老いぼれが椅子の上で永い眠りについているのを見つけた。そして机の上には完成した例の原稿が置いてある。

 妻は涙を流さなかった。別に我慢をしたわけではなく。彼女の心の中で老いぼれは生き続けているから。



 死んだ後にどこに逝くのかは逝ってみないとはからない。

 ただ、死んだ人の心は遺された人の中で必ず生きている。

 

どうでした?ぐしゃぐしゃっぷり……自分としても批判したくなる内容ですが、もしいたらどんどんコメントください(マゾではありませんが……)。

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― 新着の感想 ―
[一言] 死後の世界に行く夢を見たから、この物語の様に死んだら何処へ行くのだろうと考えると、その夢を思い出します。 やはり死後の世界は、人生が終わってからのお楽しみなのでしょうか? なにはともあれ、読…
[一言] はじめまして。聖魔光闇と申します。 ユーザ間のお気に入り登録著者様をさ迷っていると、ふと目に止まりましたので、一言感想を残させていただきます。 二作品とも拝読させて頂きましたが、私の持論…
[一言] 二作品とも拝見しました。 私は余り表現力が豊かでは無いのでこの感想で私が確かに感じたことを伝えられるかどうか分かりませんが… 死後の世界、誰にも分かりませんよね。 死んだらどうなるのか後に…
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