家族ってなんだろうか
家族ってなんだろうか…
高校生のこの俺真田真司が考えるにはませた考えなのかもしれない。
幸い自分には父親と母親がいる訳で、ただどういう出会いがあってそういう関係になったかとか全く分からない。
その理由は両親とは全く会うことは無く、海外で仕事をしていて迷惑をかけないように海外へ俺を連れ出すことはしてないみたいだ。ただ両親は好きだぞ、たまーにだけどお土産を家に送ってくれたりするわけだし、ツーショットを添えてだけど。あと仕送りも俺が絶対困らない金額を振り込んでくれているおかげで、食費やら高校のお金やらで困ったことはない。
だから俺に両親のように素敵なそんな出会いがあるのか不安になっているのかも。
好きな相手と結婚。正直滅茶苦茶気になる。そういう好奇心が強い気がする。
それは俺が家族になるためには必要な事だと思っているから。
そして家族になったら家族について理解ができると思うんだ。
ただ自分に結婚相手がいたら相手が楽しく過ごせないかも、またまた娘がいたらどんな風に接したら良いんだろうかなど、考え出すとキリがない
さて、今日は幼馴染のアイツと登校からだな。
ガチャりと玄関のドアを開けて1日のスタートだ。
「いってきまーす!」と一人で挨拶。
少し歩いたら幼馴染の家に着く、毎朝登校する時に使う通学路のついでに幼馴染の岡田紗奈を拾っていく
「よお、おはよう紗奈」
朝から携帯を触っていた紗奈に声をかけると、慌てて触っていた携帯を制服のポケットに入れてこちらに向く。
俺が言うのもなんだが、かなりの美形でクラスの奴らも噂をするレベルだ。
何しろ、手入れがきっちりされた綺麗な直毛の黒髪ロングで、腰の位置届くまで伸びている。
顔も人形の様に顔立ちがはっきりしていてとても可愛いと思う。
しかも身体もけしからん。くっ…思春期男子には刺激が強いぜまったく。
そんな幼馴染の閉じていた口が綺麗な声音と共に開く
「お、おはよう真司。早いね今日。いつもより」
「そうか?いつもと同じくらいだと思うけど、ちょっと早かったかもしれんな」
「じゃあじゃあ、ちょっと早めに着いたしちょっと見て欲しい動画あるんだけど、見ない?」
うんとうなづくとそこには猫の動画が流れてきて
にゃあにゃあ甘えている様子だった。
紗奈の距離が近くて、顔を思わずジッと見てしまった。人形のような双眸に加え綺麗に伸びた長い睫毛とすらっとした鼻筋。
長年一緒にいても思わずドキってしてしまう。
「な、何よジッと顔を見て私の顔に何か書いてあるの?」
こちらの視線がバレて紗奈の顔もほんのりと紅潮して少し上擦った声で尋ねてきた。
「はは、そんなの書いてないよ。ただ可愛かったからつい」
「あんたね…冗談でもそれ他の子に言っちゃダメだよ。惚れられちゃうんだから」
「へいへい気をつけます」
紗奈は少しだけ機嫌が良さそうな怒りを見せてきて
俺も上機嫌な紗奈を見て心地が良かった
「そういえばあんた、学校に出す書類持ってきたの?あれ期日今日だった気がするけど。まさかとは思うけど忘れてないわよね」
その瞬間に気づいた。あ、やばい忘れ物をした
絶望感から心のどこかから何かが漏れそうになっている。
ジワリ…これは決して違うぞ心の結界が決壊したんだ。
「ヤ、ヤバイ忘れた先に行っててくれ紗奈!」
「先に待ってるから早く取りに行きなさいよバカ。先に待ってるから…早く来なさいよね…」
バカだと。。。チクリ…ジワァ…紗奈にトドメを刺されたか?
すぐさま後ろを向き走り出した俺には最後の方までは聞こえていなかった。
その後なんとか家まで猛ダッシュで戻り、慌てて書類を持ちもう一度学校へ向かおうと、玄関から出たすぐで出会った。
「待って!パパ!」
へ?なぜ俺をそんな呼び方をするんだ。美少女よ
キョロキョロ周りを見渡したが俺以外には見当たらない。
「やっぱりいたんだ。ここに本当に。地元が大好きなんだね」
いきなりそんな事を言われた俺は理解が全く及ばなかった。
美少女は目の前に立ちこんな事を言ってきた
「私の名前は真田衣織パパとママが好きすぎてどういう出会いをして、どうやってお互い好きになって、結婚したのかを見にきたの!ちなみにパパの結婚相手は知ってるよん。言わないけどね!ベッ」
な、なんだ。このニヤリ顔は俺に似ている…たぶんおそらく十中八九確実に間違いなく俺の娘だ。
しかも滅茶苦茶可愛い。黒髪が似合いすぎている。
やはり俺の遺伝子が色濃く現れているんだなと。
ていうか嫁誰だよ!似ているのは黒髪とニヤリ顔くらいしか分からんぞ。
そしてチロリと顔を出した舌先がとても扇情的でゴクリと生唾を飲み込んだ。
自己紹介がとんでもない美少女と俺にとっては滅茶苦茶知りたい好きな人と結婚。家族って何なのかその内容を知り得る衣織と名乗る実娘。
その出会いはどう未来の俺に影響するのか。今後が凄く楽しみだ。
それから自己紹介を終えた衣織は
「ねえパパ、パパの仲良い女の子達って何人いるの?」
ドキッ!いきなり疑いをかけられているのか浮気を!
「ふぅ…まぁ三人じゃないか?幼馴染とクラスの文学好きの女の子と俺が風紀委員だからクラスの委員長の人」
「ふぅーん。誰なんだろうねお嫁さんは、気になるねパパ。」
人差し指を口元に上を向いて考え込んでいるフリをしている実娘。腹が立つが、直接聞いても絶対口は割らんはずだ。
「あぁ、ほんとだよ気になる本当に。自分の嫁についてもっと知りたいんだけどな。なにしろヒントが少ない」
「ねぇ、パパ。ヒント欲しそうだからあげる。ママはねとっても優しくて、パパ想いで、怒ると少し怖くて、でもね。とっても可愛いいの。それと胸も大きいよ。」
な、なんだわからん。これから三人と接した時に今のヒントで考えてみるか。そしてなんだ最後のけしからん言葉は
「あ、それとね海外から来たパパの双子の妹として今日から高校に同じクラスで通うからよろしくね」
クスッと笑うそれはさっきあげた三人を彷彿とさせる笑い方で、俺の心臓を激しく鼓動させた。
「なんじゃそらはは」
乾いた笑いはあっさりと風に流されていった。
実娘に手を引かれて
「ほら早く行くよお兄ちゃん」
ふと、上を見上げたら
ああ、なんて晴天でなんて雲一つない綺麗な青空だ。
これからとんでもない実娘と嫁探しが始まるとはとても思えなかった。しかもヒント全然くれないし。




