70 本物!?
作者は明日から本格的に作業にかかるので、投稿ペースが保てないかもしれません。
かわりに『ガチャ』と同時期に書いた作品の投稿を明日から始めようと思います。
レクスオール戦記 凡庸な俺にご先祖様の代わりは務まりません
本格的な戦記物を目指して書き出しましたが、うす〜い感じに仕上がりました。
薄味ファンタジー好きの読者の方はよろしくお願いします。
「フェアリー」
ガチャの賞品として新たに表示された文字は確かにそう読める。
「フェアリー」
それほどゲームとかに詳しくない俺でも知ってはいる。
いわゆるアニメやゲームに出てくる妖精みたいなキャラのことだ。
それはわかる。
わかるがガチャの賞品にこれが表示された意味がわからない。
これをタップすればフェアリーが出てくる!?
フェアリーってフェアリー?
いや、仮にフェアリーが本当に排出されたとしてガーゴイルとの戦いに役立つのか?
わからない。
「ぐあああっ」
わからない事だらけで頭が混乱してくるが、俺が混乱している間にも岸田がガーゴイルに吹き飛ばされたのが見えた。
一刻の猶予もない。
正直、頭が混乱して訳がわからないが賞品である以上マイナスになる事はないだろう。
どちらにせよこのままでは厳しい。
不安と希望と混乱が混じったまま俺はスマホに表示されたフェアリーの文字をタップした。
そしてそれはなんの前ぶれもエフェクトもなく現れた。
「本当に出た。生きてるのか?」
信じられない事にそれは20cmほどの大きさで背中の羽根で宙へ浮き、現実離れした若草色の髪と瞳だが、確かに人と同様の姿形を備えているように見える。
羽根が動き、瞬きしているのを見る限り作り物には見えない。
「俺の言う事がわかるのか?」
「እው ሰላም ነው.ማስተር」
「え……」
「የጌታህ ጠላት ነው?」
やばい。なにか聞いたことのない言葉を喋っているが、全く理解できない。
しかも、このミニチュアサイズのフェアリーがあの大きなガーゴイル相手に役立つとはとても思えない。
「こんなことって……」
この瞬間俺の希望は潰えた。
もう、猶予はない。
「御門くん、それって……」
「ああ、気になるとは思うけど今はどうしようもないんだ。神楽坂さん、俺に回復を。突っ込む」
「だけど……わかったよ。がんばってね。『ヒール』」
神楽坂さんのスキルと言葉に癒され、宙に浮くフェアリーの横を抜け岸田に続きもう1匹のガーゴイルとの戦いへと参戦した。
「三上さん! 大丈夫か!」
「御門、あいつ強すぎる。私のスキルじゃ仕留めきれない」
「ああ、わかってる。俺が相手をする.援護してくれ」
俺は、ガーゴイルへと走り交戦する。
レベルアップした恩恵で、さっきよりも僅かだが反応速度が上がりガーゴイルの動きがどうにか見える。
必死に両手足を動かしてガーゴイルの攻撃をいなす。
わかってはいた事だがやはりすごい圧力だ。
時間もなく他に選択肢もないので無策に突っ込んではみたが、やはりコイツは俺より強い。
「2年生だけにいいカッコさせられるかよ」
おそらくスキルが尽きたであろう先輩も武器を手に俺の横にたちガーゴイルへ牽制してくれる。
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