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61 あれが3匹

「大前先輩!」

「ああ」

「みんな、先輩が来たぞ! もう大丈夫だ!」

「おおおお〜!」


その場に残っていた一般の生徒から声が上がる。

駆けつけたのは大前だけじゃないけど、やはり一年生にも密かに大前人気が広がっているのか?


「能瀬先輩」

「野本さん、このまま倒し切るぞ」

「はい」


大前人気を気にしても仕方がないので、野本さんとも連携してゴブリンへと立ち向かう。

残るゴブリンは4匹だ。

ダンジョン同様に神楽坂さんと三上さんのサポートを受け俺が前に出て戦う。

岸田や他のセイバーもいるので、俺が複数を相手取ることなくあっさりと戦闘を終える事ができた。


「今日は、これで終わりか。まあ、ゴブリン程度じゃこの程度か。少々物足りねえが俺の敵じゃないな」


相変わらずの岸田だが、それなりにレベルも上がっているようでゴブリン相手に遅れをとる事はなくなっているので、あながち言っていることも間違いではない。

ただなぁ……


「能瀬先輩、お手数おかけしました」

「いや、お手数って事はないから」

「紬ちゃんのスキル何度見ても凶悪ね〜」

「三上先輩、その言い方はどうかと思いますよ」

「ごめん、ごめん。悪い意味じゃないって。ゴブリンにとってって意味だから」

「みんな怪我とかなさそうでよかった」


どうやらモンスターは人が集まるところを目指してくる習性があるのか、学校にはそれなりの頻度でモンスターの襲来がある。

一方で個人宅が襲われるケースもないわけではないが、人が集まる場所に比べるとその頻度は高くない。

1番いいのは、集まらずにバラバラの生活を送る事なのかもしれないが、現実的には難しいので今のまま行くしかない気がする。


「おい」

「お、おう、大前どうした?」

「あれ」


珍しく話しかけてきた大前が指差す方に目をやると、空中に小さな物体がいくつか浮いているのが確認できるが、あの感じ、以前に一度見た事がある。


「あれってまさか」

「前のと一緒に見えるな」

「ガーゴイルか!」

「なっ! ガーゴイル!? いやちょっと待て、1匹じゃねえだろ。3匹!?」

「御門くん……」


ゴブリンを倒してこれから自分たちの教室に戻ろうとしてた矢先、外にはガーゴイルと思しき姿が小さく見える。

しかも1匹じゃない。

確認できるだけで3匹。

前回、ボロボロにされ、文字通り命がけで倒した相手。

岸田からは明らかに動揺が見て取れ、前回ターゲットにされた神楽坂さんは震えている。

どう見ても戦うのは無理そうだ。


「神楽坂さんは、ここから離れろ」

「だけど……」

「3匹はやばい。守りながらは無理だ! あいつらがここに来る前に下がって!」


神楽坂さんは完全にガーゴイルを前に戦意を喪失していた。





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