29 俺はセイバーになる
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「母さん、ちょっと相談があるんだけど」
「あら、どうかしたの?」
俺は書き込みとかを見て、セイバーの大変さも理解しているつもりだけど、やっぱりセイバーになろうと思う。
「学校にモンスターが現れて、俺も戦ったからクラスメイトとかにスキルホルダーっていう事がバレた」
「バレても御門のスキルって『ガチャ』でしょう。バレて困るのは景品をねだられることくらいじゃない」
「まあ、そうなんだけど。今までは戦うつもりもなかったし、隠しておきたかったんだ」
「でも戦っちゃったんでしょ。御門らしいわね」
「それで考えたんだけど、この際バレてしまったのもあるし、いっそのことセイバーになろうかと思うんだ」
「御門がそうしたいなら母さんは別にいいと思うけど」
反対されたりするかと思ったけど、随分あっさりしたものだ。まあ親ってこんなものかもしれない。
学校のみんなにバレた以上、セイバーにならない理由もなく、今回同様モンスターが襲ってきてスルーできるほど図太くもない。
「お金も稼げるし、住居も手当してくれるらしいよ」
「家はここがあるしいらないけど、お金稼げるってどのくらい?」
「月に100万円だって」
「うん御門、明日すぐにセイバーになってきなさい。学校は休んでいいから」
「え、休んでいいのか?」
「御門、物事には優先順位ってものがあるの。わかる? 世の中に月100万円より優先順位の高いものはそうはないわ」
「わかった。父さんは大丈夫かな」
「母さんが伝えておくから大丈夫。それよりお金の使い道は考えているの?」
「特に考えてないけど、貯金していくらか家に入れようと思うけど」
「御門! 最近お父さんのボーナスが減ってしまったの。結構切り詰めて切り詰めて。向日葵にも服をあんまり買ってあげられないし」
「わかったって。それなりの額入れさせてもらうって」
「母さん、ずっとお小遣いなしでやりくりしてるのよね」
「わかったって。母さんには1万円でいい?」
「御門! 今は美容院に一回行くだけで1万かかるのよ」
「2万円」
「ああ、私はなんて孝行息子を持ったんでしょう。それにしてもセイバーって高待遇なのね」
「いざっていう時にはモンスターと戦わないといけないからね。それに国の職員が当たるよりはずっと安上がりなんでしょ。基本補償もないみたいだし」
「御門! セイバーになっても絶対に危ない事はしちゃダメよ」
「わかってるって。出来るだけ目立たないようにするから」
「本当ね。100万円より御門の命が大事なんだから.そこはちゃんとわかってるでしょうね」
「もちろんだって。俺が命を賭けて戦うようなタイプだと思う?」
「確かにそんなタイプじゃないけど、御門だから」
正直、セイバーの仕事は危ないことも多いと思う。
だけど、スキルホルダーである以上避けては通れないのかもしれない。
それにどうせなら100万円もらったほうがやる気も出る。
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