4階層
紀伊国屋新宿本店にて、スキルガチャ1巻キャンペーンしてもらってます。
まだの方は買って~
4階層への階段を降りていく。
降りた瞬間を狙われるということはない気がするけど、気を抜くことなく周囲に意識を張り巡らせ4階層へと降り立つ。
大丈夫だ。
周囲にモンスターの気配はない。
「ここが4階層か」
以前2階層で会った子泣き爺さん達が至っていると言っていた階層。
あれから時間が経っているので子泣き爺さん達はもっと先に進んでいるかもしれないけど、あの時点であの人数を構えていた彼らが気を抜けないと言っていた階層。
俺達もあの時からはレベルアップしてるし野本さんが加わり5人となっている。
きっと何とかなる。
「お兄ちゃん、どうするの? なにもいないけど」
「この階段を中心にモンスターを探してみようか」
まずはこの階層のモンスターと戦ってみない事には始まらない。
俺達は一塊になり4階層の探索を開始する。
階段を背にして先へと進んで行くとすぐにモンスターの気配が感じられた。
一匹ではない。
複数いる。
目を凝らすと奥に人型のモンスターがいる。
顔の色はゴブリンに近い。
ただ、ここからでも大きく違うのがわかる。
太いしっぽが生えている。
ありがたい事に身体には最低限の装備を身に付けてくれてはいる。
いや戦う事を考えるとありがたくはないのか。
装備から出てる部分はそう多くはないけど頭としっぽそれに手の部分。
それらは爬虫類のそれを想起させる。
爬虫類とはいえまさかのドラゴンとかには見えない。
爬虫類の人型。
一番イメージに近いのは蜥蜴人間。
所謂リザードマン。
もし爬虫類型のモンスターにも種類があるなら、蜥蜴なのかイグアナなのかはわからないけどとにかくそんな感じのモンスターだ。
その手には金属の剣らしきものも見てとれる。
ゴブリンとかに比べると普通に強そうだし知能も高そうだ。
「向日葵、野本さん」
小声で2人に呼びかけると、俺の意図を理解してくれたようで2人共うなずき返してくれる。
3人でモンスターへと駆け距離を詰める。
『ゲルセニウムバイト』
『グラビティ』
2人がスキルを発動し近い位置にいる蜥蜴人間を拘束する。
敵は初見で複数。
なら速攻で数を減らすのが正解だろう。
動きを止めたのは3匹。
身体は装備で覆われているので狙うべきは頭。
目が爬虫類のそれなので、目を合わせると結構怖いが横なぎに水月を振るう。
蜥蜴人間の頭部を断ち斬るが、明らかに硬い。
一匹目を倒しすぐさま2匹目の頭を刈る。
奥にいるモンスターがこちらに反応したところに英美里がスキルを放ちおしとどめる。
『アイスフィスト』
その間に3匹目の頭を刈り取る。
次だ。
ここまでは上手く運べている。