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12/20 モーニングスターブックス 俺はこのモンスター溢れる世界をスキル『ガチャ』で生き抜く 最初に出たのは美味しいパンでした が発売です。

よろしくお願いします。

先程の一団に思うところはある。

だけど、今までに感じたことのない疲労感から人を気遣う余裕はなかった。

それは海江田さん達も同様だったようで、そのことに触れることは無かった。

そして、戻りの道中にはマッパオークが出現した。

既にセイバー達が間引いているので数は多くはないが、数匹がエンカウントした。

行きの時に戦った時もいい気分ではなかったが、精神の摩耗した状態でのこの戦いは堪えた。

オークのアレを目にすると心が荒む。

海江田さんと山田さんも、行きの時とは違いスキルを連発して速攻で倒し、道を急ぐ。


「階段が……」

「ああっ、これでようやく一階層に」


一階層への階段を登りきるとようやく一息つくことが出来た。


「これで、マッパは終わりましたね」

「ああ、もうマッパは御免だ」

「きついっす」

「私達も、もう見たくないわ」


それはメンバー全員の心からの言葉だった。


「まだ気を抜くのは早いよ。あと少しだからここで回復しといたほうがいいと思う」


そういって舞歌がみんなに『ヒーリング』をかけてくれた。

普段、前に出るタイプではないけどこういう時の舞歌は本当に頼りになる。

まだ、ダンジョンを抜けたわけじゃない。

ゴブリンだって気を抜けばやられる。

わかってたつもりだったけど、ここにきて完全に緩んでしまっていた。


「あぁ、癒される」

「心が洗われるっす」


舞歌の『ヒーリング』初体験の2人には特に効果があったようで、今まで険しかった表情がいくぶん和らいだのが分かった。


「あとはここ抜けるだけです。がんばりましょう」

「神楽坂さん……」

「神楽坂さん、マジ天使っす」


2人は舞歌の言葉にやる気も回復したみたいだし、もう大丈夫だろう。

その間、野本さんと英美里が話し込んでいるのが見えた。

2人の事だ、頼りにならない男性陣に代わり帰りの算段を付けてくれているのかもしれない。


「こういう時の舞歌先輩って本当に聖女様みたいですね」

「まあ、舞歌だから。ナチュラルだし」

「そうですね。素直に羨ましいです」

「紬ちゃんだってかわいいんだから、優しい言葉とかかけてみたら? 結構いけるとおもうけど」

「そういうのはちょっと苦手です」

「まあ、無理してやるもんじゃないしね」

「でも、憧れます」

「まあ、それはわかる。舞歌モテるし」

「やっぱりそうですよね。1年でも舞歌先輩のファン多いんですよ」

「3年にも結構告られてるし、学年はかんけいないっぽい」

「そうなんですね。モテすぎるのも大変ですよね」

「断り方が優しいせいで、何回も告ってくる奴もいるから。舞歌には言ってるんだけどね~」

「それはキツですね。英美里先輩はどうなんですか?」

「私? 私は大丈夫だよ。バッサリいくタイプだから、2度目はないかな」

「あぁ、たしかに」




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