少女は教会へ行った。
むかし、むかし、ある所にひとりの青年が居ました。
青年は生まれ持った力が大きく人々から距離を置かれていました。
「なぜ私は多くを持って生まれてしまったのだろう」
人々と違う事に青年はとても悩んでいました。
ある日、青年が森に入るとそこには一柱の太陽の一族が空から降りてまいりました。青年は疑問に思います。
「なぜ貴方様は人の世に降りて来られたのですか」
「他より多くを持ってしまった私は自分の持つものを分け与えるのが義務だからだ」
それは青年にとって天啓でした。
そして青年は太陽の一族と盟約を結び、人々の安寧の為の国を作りました。彼の子供が一人前になると国を子供に任せ、盟約の友と旅に出ました。
そして今もどこかで青年と彼の友は人助けの旅を続けている事でしょう。
王国建国史 起
「教会?」
「ああ、明日教会で建国史と文字の勉強会があるんだ。メーナぐらいの歳の子が多いらしいから参加したらどうかと思ったんだがどうだろう?」
くぅちゃんの提案に私は目を瞬いた。
「でも私、分け与えられぬ持たざる者は罪だって7才の測定の時に叩き出されたよ?入れるの?」
「今は持たざる者では無いだろう。僕もついて行くし大体の事はフォロー出来る。人の世の常識に触れておいた方がいいと思ったのだが。勿論、つらかったら行かなくていい。」
「そこまで気にしてないよ。行ってみようかな。」
次の日お昼ご飯を食べ終えてから行った勉強会は思ったより多くの子供達で賑わっていた。村の中でちらほら紙を見かける機会はあったが、教育現場まで普及していないらしい。乾いた土を敷き詰められた木箱と棒を貸し出していた。
黒板の文字を写し終えてから教会の部屋の正面中央に必ずあるステンドグラスの模様を見る。ステンドグラスは世界の大樹を背景に盟約の友と初代国王の盟約を結ぶ場面だ。
黄金のオオカミに翼の生えた姿、どう見てもくぅちゃんの色違いなんだよな……。
くぅちゃんはギルドで月の子では無くフォレストウルフの亜種と名乗ってた。何か関係があるのだろうか。
いけない、授業に集中しなきゃ。
「そして我々の生活を見守る天空から盟約の使者が遣わされるようになったのです。人類とは姿が違いますが、初代国王と対等な友誼を交わした関係です。しっかりと敬意を払いましょう。それでは先程の続きから書き取りをしましょう。」
もう一度さっさと書き取りを終わらせて周りを観察する。くぅちゃんの事は後で本人に聞こう。そう言えばここの村は結構商業が盛んな村らしい。子供達も文字を書ける必要が出てくるのだろう。でも、保護者は仕事をしているんだろうな…
付き添いはくぅちゃんだけだ。ありがたいけどちょっと恥ずかしい。
「さて、今日の勉強会はここまで。次は2日後にあるから予定の空いてる子は来るように。」
くぅちゃんにバトルさせたいがチート過ぎて出番ない説




