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伝説はそれの視線に狼狽える


多くを持ち過ぎてしまう事は罪とされている。すまないがお前が全てを分け与えるまで旅を終えてはいけないよ。


物心ついた時に父にそう伝えられた。


魔力の根本の分け方を教わった。身体の一部が無くなるような苦痛が伴った。半分を背負ってくれる器と言う存在を知った。なかなか見つかるものでは無かったけれど。


実際に見つかっても背負わせてしまう事など出来なかったけれど。


ギルドの手続きを終えてから商店の並ぶ通りに行く。野ウサギの革の売却と夕飯の食材の調達に行こう。と、思った時にメーナのお腹が鳴った。


ちょうど串焼きの肉屋の隣に革物屋があったからそちらに行ってみよう。メーナが串焼きを食べている間に野ウサギの毛皮を売ってしまおう。


「メーナ、お金あげるから隣の串焼きの肉屋さんで待っていてくれ。野ウサギの毛皮を売ったらすぐにそちらに行く。」

「うん、わかった。」


メーナが店主に話しかけているのを見てから軽く会釈して革物屋へとはいった。毛皮を売り、メーナに似合いそうな肩がけの鞄を買い、メーナの元へもどる。


「くぅちゃんは……くぅちゃん。お父さんなのかなぁ」

「え、あれはお前の父ちゃんじゃ無かったのか?」

「拾ってくれたの」


「メーナ」

「あ、くぅちゃん」

「来たか。すまん、嬢ちゃんに聞いたんだが……長齢種」

肉屋の店主は話の途中で僕の耳についた従魔の証に気づいたのだろう。驚いた顔で固まった。

「メーナをみていてくださりありがとうございます。実はこの子の事は森に捨てられているところを保護したんです。前にも従魔経験はあったので今はそのままこの子の保護者をしています。」

「そうだったのか。よかったなぁ嬢ちゃん、大変だったなあ」店主が目を潤ませるとメーナは時折する遠慮がちだがやけに真っ直ぐな目つきをして言った。


「確かに大変だったけど、今はくぅちゃんが居るから毎日楽しいんです。」


メーナは同じ視線をこちらに送るとにっこり微笑んだ。

肉屋で夕飯用に牛肉を買うと串焼き2本をオマケしてくれた。


八百屋にも寄り野菜も買う。新鮮な野菜は食べさせられる時にちゃんと食べさせておきたい。


八百屋は年ごろの女の子が接客していた。頬を染めながらこちらを見られる。同時に隣からは呆れのような、まあそうなるかとでも言いたげな、とてもとても真っ直ぐな視線が突き刺さる。やめてくれ。


八百屋での買い物はさっさと終わらせてすぐにその場を離れた。



ギルドの受付嬢

八百屋さんの看板娘

革物屋にいた女剣士

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