第3章-20 可能性の問題
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「話が途中だったな。
リアのお願いはなんだっけ?」
「はーい。
チョロイン過ぎるお兄ちゃんがワタシに一途に、ゾッコンLOVEになってくれることでーっす!」
「ええー……
イマドキぞっこんラブとか?
ええー……?」
「はい、傾聴!
そこつっこむとこちゃうやん?
そんなこと全然大事じゃないよね?」
「いや、でも今のはちょっとー……」
「はい、リアです!
ワタシの最近の悩みは、お兄ちゃんが女の子に免疫無さ過ぎることです。
自衛して下さい!」
「うん、それはまぁ、おいおいな」
「はい、リアです!
じゃ、ワタシ、ボンッ、キュッ、ボンッになりたいです!」
「うん、おいおいな」
「はい、リアです!
じゃあ、お兄ちゃんはいつワタシにデレてくれるの?
他の子ばっかり構って、ワタシのことは?」
「いや、構ってんじゃん?
今」
「いや、そーゆーんぢゃねーし」
「コラッ、ヤサグレないの!」
「はぁー……もう、いい。
んとねー、保留になってたミニスカナースセット作ってよ。
なんかさー、聖女のイメージってミニスカメイドじゃないんだよね?
なんてーの?
清純さが足りない?
なんか、メイドだと卑猥じゃん」
「お前、も少し言葉を慎みなさい。
まぁ、わかるような?
わからないような?」
「いや、お兄ちゃんミニスカナース好きじゃん!」
「ちょっと、何言ってっかわかんない」
「もう、何でもいいから、やってみて」
「あー、はいはい」
お互い面倒くさくなってきたので、とりあえずやってみる。
リアの着ているメイド服に触れる。
俺のイメージするナース服を連想した。
いきなり頭の中にイメージが炸裂する。
『スキル 心願成就 発動』
うわっ!何コレなにこれ何これなにこれーーー!
頭がグルグル回る、立っていられない?
次の瞬間、リアのメイド服は光出す。
眩くて目を開けていられない。
「わーお!
お兄ちゃん、これスゴいよ!
化繊じゃないコレ?
ポリエステル?
ナイロン?
ゴワゴワしてないよ!
ちゃんと仕上がってる!
コスプレもどきのクオリティーじゃないよっ!
縫製も、仕上がりも完璧!」
俺は呆然としていた。
頭の中にはメイド服の素材だったり、分量だったりと、色んな情報が残っていた。
元の素材を流用し物質の構成を組み替えてしまったようだ。
「いや、もうコレ、チートじゃん……
だんだん現実感が薄れていくような」
「あーーーーーっ!!!
お兄ちゃん、えっろ!
何コレ、下着Tバックじゃんっ?!
えー?
ちょっとこのストッキング扇情的過ぎない?
何で大事なとこだけ開いてるのー?
ねぇねぇ、何で何でー?
リアお子ちゃまだからわかんないなー?」
リアがにやけて俺の胸を指で突いてくる。
うっわ、こいつムカつく!
ここはガツンと漢を魅せてやるぜっ!
「ああん?
いいか、リア!
これが漢の仕事だよ!
よっく覚えとけ!」
「うん、お兄ちゃんカッコいい!
ワタシもこんな何の必然性もない高いヒール大好きだよ!」
エナメル質の白いハイヒールを嬉しそうに見せびらかしながらリアは満面の笑みを浮かべた。
「今度、お兄ちゃん縛りあげて踏んであげるねー♪
こーゆーの好きなんでしょ?」
リアは何かを勘違いしていた。




