第3章-8 記憶の問題
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「じゃあ、俺達はホントに兄妹なわけか?
ああ、いや兄弟だな」
「いやいやイヤ、おにーちゃ、ワ、タ、シ。
女の子だよっ!」
「ん?
確かにリアはちょー可愛いーよ?
巷で天使って言われてるのも納得だよ?
だがな、お前ついてんじゃん?
まだちっちゃいけど」
「いや、ちょっと待って!
あれは女の子的なアレだから!
おマメさんみたいなヤツだから!
お兄ちゃんのとは違うからっ!
多分?
つかさー。
お兄ちゃん、ちゃんと良く見たの?
別のも付いてたでしょ?
女の子的なやつ。
海産物と間違えそーなやつ!」
「いや、そう言われてもな。
男同士とはいえ、そんなジロジロ見ねぇよ。
お互い気恥ずかしいだろ?」
「じゃ、今見て!
よーく確認してっ!
女の子だって証明するからっ!」
「ちょっ、バカっ?!
スカートめくるな!
こんなとこで下着おろすなっ!」
「お願いっ!
お兄ちゃんに女の子だって信じて欲しいのっ!
だから、見てっ!」
「いや、だからお前それはおかしいだろっ!
それに……
俺、モザイク越しにした見たことねーし……
見てもわかんねーだろ、多分。
つかな、初めて見るのが妹のとか……
道徳的にどーよ?
そんなお兄ちゃんヤだろ?」
「初めて?
へ?!
お兄ちゃん、もしかして、ド、ウ、テ、イ?」
「仕方ねーだろ……
生活費が必要だったからな。
土方ばっかやってたし。
金も使えなかったからな。
女と縁なんかなかったんだよ。
言わせんな恥ずかしい」
「え、なんか、ごめん……」
「いや、お前が気にすんな。
こっちこそ気使わせてゴメンな」
「キタコレーーー!
つーか、コレどんなご褒美よ?
まだ経験ないとか!
ね?!
お兄ちゃんの初めてワタシに頂戴!
じゃ、早く見て!
ホラ見て!
他のビッチ共に獲られる前に!」
「おかしいから!
キミのテンションおかしいからっ!
ね?!
ちょっと落ちつこう?!」
「これが落ち着いてられるワケないじゃん!
ここサファリパークが裸足で逃げ出すくらいの野生の荒野だよ?
肉食系ビッチばっかなんだよ?!
お兄ちゃんみたいな産まれたての子鹿。
そんないたいけな獲物が本気で無事で済むと思ってるの?!」
「リア……
お兄ちゃん、お前が何言ってるかわかんないよ……
お願いだからさ。
冷静になろう?
な?な?
後でサツマイモ一緒に買いに行ってあげるから。
な?」
「もうっ!
だからねっ。
ワタシついてるの、両方。
両性具有なの。
だから、女の子なの。
お兄ちゃんとも結婚できるのよっ!」
「ああ、そうなんだー。
って物分かり良いこと言えると思うかっ?!
いや、途中からイミフだったけどさ。
言いたいことは、だいたいわかったよ」
「うん!
式は洋風と和風どっちがいーい?」
「うん、飛ばすねー?
ちょっとついてけないよねー。
そんなはっちゃけたコだったかなー?」
「ゴメンね。
でも、お兄ちゃんがワタシのこと忘れちゃったのかなって……
そう、思うと。
寂しくて、悲しくて、ぐすん……
ずっと不安だったの。
また、ワタシのこと置いてけぼりにするのかなって。
ワタシ、また一人きりになっちゃうのかなって……」
ああ、そっか、また気付いてやれなかったのか。
リアは不安でしょうがなかったんだな。
お前のこと早く思い出せるよう、俺努力するからさ。
ゴメンな、頼りない兄貴で。
「でさ、お兄ちゃん。
結局ミニスカナースどうする?」
オマエ結構マイペースだなっオイッ!




