表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

19/58

第2章-9 瑞兆(凶兆)ですけど

19


 ブリングハム教会本部・司祭様であるリード・コッドナー様に拝謁賜る運びとなりましてございます。



 えー、リアです。


生臭い権力闘争やら利権争いに明け暮れる昨今。


皆様、如何お過ごしでせうか?


色々あるけど、ワタシ鬱です。



 さて、順調に世間のしがらみに絡みとられていっております。


本日はシーナに引っ立てられドナドナされて参りました、どうぞお手柔らかにお願いします。



「司祭様、先に申し上げておかねばなりません」



 シーナはいつもの穏やかな空気とは違う、珍しく毅然とした態度で、しっかりと司祭を見つめていた。



「こちらに座すアルトリア様は聖女でございます」


「そうか」


「お疑いにならないのですか?」


「報告は上がっておるからな」


「では、大聖堂にリア様を聖女認定して頂くのですね?」


「いや。

 アルトリア殿には、しばらくその件を伏せていただくつもりだ」


「何をおっしゃるのです?!」


「シーナ考えてみよ。

 今の段階でアルトリア殿が聖女と認められても、この街に益はない。

 大聖堂に囲い込まれてしまうだけだ。

 それはアルトリア殿にとって、決して良い結果にはならないだろう。

 また、シーナ。

 そんなことは貴女の望むところではないのではないかな?」


「ですがっ!」


「隠す訳ではないのだ。

 時期を待てと言っている。

 シーナ、理解せよ!」


「……わかりました……

 司祭様がそう仰られるのならば待ちましょう。

 ですが、そう長くは待てませんよ。

 何より民がそれを許しはしないでしょう」


 

 司祭を食い入るように見つめるシーナ。


正直苦手、ちょっとヤダな、今のシーナ。



「わかっている。

 然るべく準備を整え、アルトリア殿をブリングハムの聖女様として奉ること。

 私は神に誓う」



 コッドナーさんはシーナの目をしっかりと見つめながら強く言い切った。


 崇め奉っちゃうのはともかく、聖女なんて取り扱い注意案件は伏せておくことに大賛成なので、ここは黙っておく。



「ではリアル様は、いつこちらお移り頂いたら宜しいのでしょうか?」


「ふんっ、すでに準備はさせてはいるが……

まだ二、三日はかかるだろうな」


「では、三日後にまた参上致します」


「それまで宜しく頼むぞ。

 くれぐれも、この件表に出さないよう。

 何、決して悪いようにはせんよ」


「はい……それでは」



 いや、あのさ、ワタシ一言も了解なんてしてないんだけどね。



 え?お前に発言権はない?!


もう、ヤダーっ!


おうちかえゆーっ!


異世界なんて大っ嫌い!!


助けてお兄えもーんっーーーーー!!!





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ