第2章-4 争奪戦ですけど
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「おかえりなさい、お兄ちゃん」
「ただいま、リア」
今日もお兄ちゃんの笑顔、とっても素敵なのっ!
思わず顔がにやけちゃう、やばい。
この笑顔の為に生きてるわー、ワタシ。
もうね、背景にキラキラ星が輝いてるんだけど。
お兄ちゃんの王子様スキルがパワーアップし過ぎて、ちょーヤヴァい。
異世界パネェー。
あ、ちょっと今のはお下品だったかしら?
ワタシ、聖女様なんだから気をつけないとね♪
お兄ちゃんは12歳になったことで、大人達に混じって仕事を始めるようになっていた。
だいたい働かせ過ぎじゃないの?
お兄ちゃんだってまだ子供なのに。
全然ワタシに構ってくれる時間ないじゃんっ!
リアは寂しいと死んじゃうんだよ?
なんかんだとシーナはお兄ちゃんに、教会の雑用押し付けてくるし。
セーラはセーラで、お兄ちゃんの足を引っ張ってばっかりで仕事増やすし。
いくらお兄ちゃんがチートキャラだからって、みんな便利に使い過ぎです。
自重して下さい!
プンプンっ!!
だいたいスラムの子達も、いつもお兄ちゃんの後ろにくっついて何してんのよ?
ゾロゾロと金魚の糞みたいに、もうっ!
ワタシに断りもなくお兄ちゃんの時間を奪らないで。
ワタシがお兄ちゃんに構ってもらう時間なくなるじゃん?!
ちょっとお願いだから自重してよ。
「アルくんさー、やっぱり凄いよねー。
もう大人達と一緒に仕事してるもんねー」
「ミアんとこのおじさん達がね。
アルくんが仕事仕切ってくれるようになってから、
1日に4件も現場回せるようになったーって。
すっごい褒めてたのー」
「そっかー、アルくんやっぱりカッコいいよねー。
アタシお嫁さんに立候補しよっかなー♪」
「ちょっと、それ。
あんまり言いふらさないほう良いよ。
アルくん狙ってる娘、結構多いみたいだから」
「望むところよ、むしろかかってこいってね。
だって男は甲斐性でしょ?
あんなに稼ぎの良い優良物件なんだよ?!
絶対取り逃がせないわよっ!」
「そっかー?
アンタがその気なら……
じゃぁアタシは既成事実つくっちゃおっかなー?」
……ひっじょ〜にマズイ。
このままでは、大切なお兄ちゃんが。
ワタシだけの大事な大事な、お兄ちゃんがあの超肉食系ビッチ共に食い散らかされてしまう!
あぁんのぉふっぁっきんゔぃッチ共を養うためだけに、浪費されてしまうっ。
ワタシの愛しいお兄ちゃんの大切な人生が!
あと主に性的な意味で!
あ、ところでお兄ちゃんってまだ童貞なのかな?
特定の付き合ってる人とかは、きいたことないけど……え?
やだ、やだ、やだ、やだ、ヤダ、嫌だ!
お兄ちゃんがワタシのことほっといて、他の娘に構ってるのなんて、絶対絶対みたくないのにっ!
クッソ〜……あのビッチなハイエナ共の好きさせてなるものか〜っ!!
あ、いけない。
う○ことか言っちゃった?!
聖女さまなんだから自粛しなきゃ。
おほほほほっ。
今に見てご覧なさいましっ!!
目にもの見せて差し上げますことよ、おほほほほっ。




