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03 餌の時間
一日に一回与えられる食事は奪いあいだ。
だけど、それは暖かなものでも、ちゃんとした食べ物でもなかった。
それは家畜の餌と同じものだった。
でも、ないよりはマシ。
食べなけれな飢えて死ぬだけ。
私達は、誰かをなぐり、奪いあいながら、与えられた餌を動物の様に食べた。
弱い物は餌すら食べられずに死ぬ。
馬鹿な人間も同じ。
自然と同じように、強い物、賢いものが生き残った。
たまにそんな私達を見て、大人達がせせら笑っている事があった。
何が面白いのだろう。
こんなもの、何も面白くもないことばかりに。