ヒマワリが僕を観ている
ヒマワリが僕を観ている
今日も ヒマワリが僕を観ている
今年も ヒマワリが僕を観ている
観るなと言つても 僕を観てくる
あれは恐ろしいものだ あれは恐ろしいものだ
どこへ行つても ヒマワリが僕を観てくる
がばりと口を広げ ヒマワリが僕を観てくる
やいヒマワリ なぜに僕を観てくるのか
問うても応えはない
さあヒマワリよ 僕を観ろ
今も ヒマワリは太陽よりも僕を観る
わかつたあれは うちゆうじんの仕業だ
あれは僕を観測する装置だ
げに恐ろしきものだ
だがしようたいが解れば恐ろしくはない
ヒマワリが僕を観て 僕はヒマワリを見る
大きな種の一つ一つはレンズだ
がばりと口を開け 僕を映す
理由など知らぬ ただヒマワリが僕を観てくる
だから僕もヒマワリを見る
ヒマワリが僕を観ない
そつぽを向いたひまわりは僕を観ない
やいヒマワリ なぜに僕を観ないのか
ヒマワリは僕に4Bのえんひつ4本と小さなふでばこをよこした
ヒマワリよヒマワリ 僕をいくつだとおもつている
問うても応えはない
ヒマワリが僕をもう観ない だから僕ももう見ない