16、闇を覗く時
公爵様であるお義父さまにお話があると伝えてみたが…どうやらお義父さまとお母様は…その……
いやぁ、あの方達は新婚ですからネ!仲良きことは美しきかな!
うんうん、仕方ない仕方ない!
でも、出来れば親の性事情に気付くことなく過ごしたかった!
私の馬鹿!間が悪すぎるわ!
そんな訳で私は一旦お休みなさいを言って兄おすすめの蜂蜜とフルーツ入りの紅茶を片手に分厚い貴族名鑑を見ていた。
うーん。
やっぱり公爵家にメリットがある結婚がいいわよね〜
となると公爵様が言ってたラファエルのいとこはどうなのかしら?
パラッパラッ
高位の貴族だと古くからの独特なしきたりなんかが色々あったりすると聞いた。
でも、私の社交マナーや知識量ならどこでも大丈夫なのだとお友達に言われたのだが。彼女達は最近気づいたけれど、かなり贔屓目で見てくれている気がする。
彼女達の語るウラリーは凄くいい子で頭が良いからと得意げになることも無くいつも落ち着いているらしい。
えっと、それはいったいどちらのウラリー様ですか?と問いたくなる賞賛の言葉で、とにかく凄いのだ。
なぜだ。
うーむ
パラッパラ…バシャッ
「あー!!……やっちゃった……折角お兄ちゃんがおすすめって入れてくれたフルーツティーが……」
しくしくしながらウラリーはびしょ濡れがなった貴族名鑑を元通りにしてもらうべく侍女を呼び平謝りしながら一緒に片付けをした。
「お嬢様、大丈夫です。私一人で出来ますから」
「ほ、本当?ごめんなさいね」
しょんぼり肩を落とすウラリーに侍女は優しく「ウラリーお嬢様の粗相は誰にも内緒にしますから」と言われたのだだった。
いや、私の精神年齢確か高かったよね?
ウラリーとしては居た堪れない。
生暖かい眼差しがとても居た堪れない。
「うん、…ありがとう」
びしょ濡れの貴族名鑑は魔法を使っての修復作業が出来る執事見習いに任せウラリーはすることも無いのでその日は早々に眠ってしまうことにした。
明日から。
うん、明日っから頑張ろう。
……私、確か前世でも面倒な作業は翌日に回して泣きを見ては。
次からは絶対にその日のうちに全部やるんだ!!
…なんて思っていた様な…
うん、気のせいよウラリー。
ぐぅぐぅ…
すっかり眠りについた。
はずだった。
「良く効いてる」
足音すら無く兄が入って来ていた。
だけどウラリーはひとまず身動きせずに様子を見る事にした。
「ラファエル様、連れて参りました。地下の牢に入れてあります」
「ああ、わかった。今行くよ。…おやすみウラリー」
ラファエルの気配が消え、ウラリーは扉までそろりと移動した。
地下の牢?そんなものがあったかしら?
ウラリーはそっと、そっと階段を降りてひとまず周囲を見るがそれらしい扉は見えなかった。
けれど……
微かに鉄が重なりカンっと言う音が響いてきた。
確かに地下には牢屋がある様だ。
でも、なぜそんなものが?
いや、そう言えばこの世界は色々と物騒なんだよね。
暗殺者だの、闇武術使いだの、闇の組織だの。
そしてわがインファンティーノ公爵家にだって暗部が存在する。
うむ。ウラリー!回れ右だ。
そして今日見たり微かに聞いた闇はちらりと覗いただけだし。ノーカンよ!
明日っからも、わたくしなぁんにも知りませーん。で通すのだ。
ご覧頂きありがとうございます!
そして、いつも誤字報告ありがとうございます!
とても有難いです。
そのうち、三箇所ほど、文章がおかしい場所の書き換えをした箇所などと被ってしまって適応出来ませんでした。
折角報告して頂いたのにすいません!
ありがとうございます!




