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少女A  作者: 奏桜
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4

それから静かに夜が明けた。


世間では、あるニュースが話題になっていた。それは『茨城県に住む四人家族が一家心中していた』というものだった。

それは、近所の住人が鉄臭さと腐敗した、異様な雰囲気に異変を感じ、警察に通報したために発覚した。


詳しく調べたところ、一家心中を図ったのは20歳の次女。家の中は見るに堪えない光景が広がっていた。部屋の至るところに血痕が付着しており、壁には血で描かれた大きな、だか細かい絵があった。

四人とも死因は出血多量によるショック死。おそらくその血を使って描いたのだろう。


真相は闇の中に消えると思われたが、部屋には少女が書いた遺書らしきものが残っていた。


曰く、少女は幼い時から暴行を受けていた。

曰く、親はネグレクト気味で満足な食事すら与えられていたかった。

曰く、高校を卒業してからの数年間は家から出してもらえなかった。

方法は間違っていたかもしれないが、これは少女なりのSOSだったのだろう。


さらに部屋を見ていくと、少女はネットで話題の絵描きだということがわかった。


壁に描かれていた絵には、少女と家族らしき四人が楽しそうにしているところからはじまっていた。白い壁の端から端までびっしり埋まっているそれは左から右へとまるで物語性があり、その絵が少女の人生全てを描いているようだった、と事件を担当した刑事は語る。


一家四人の死亡推定時刻はまばらだった。おそらく少女が一人ずつ殺し、血が足りなくなったらまた一人殺す、というやり方で絵を描いていったのだろう。殺された順番は末の弟、姉、母、そして少女の順だった。

ここまでお読み下さりありがとうございました。次回の更新は三日後を予定しております。

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