その28 王都異変
緊張感は少ない方が健康にいいですね
セニア王都が、黒い靄に覆われている。
俺達は今、魔境のアグルセリアに居る。標高が比較的高いこの町からは、遠くにセニア王都と、それを囲むセニア市街部が見える。
そのセニア王都に、見るからに異変が起きている。
この光景はまるで、セニアに伝わる“魔王異変”のようだ…。
「魔王が…魔王が復活したというのか!?」
「魔王の生まれ変わりが…異世界人が、遂に魔王の封印を解いたか!」
「セニアで一体何が…?デリ・ハウラから知らせは来てないのか!?」
「遂に…我ら魔物の時代がやってくるのか…!?」
アグルセリアの大通りに居る魔物達が、期待と不安を曝け出す。
…俺達も、一体どうすればいいのだろう…?
『一体、どうなってるんだ…』
『…わからないよ、シュウさん…』
本当に、魔王が復活したのだろうか…。
『済まない、私はアグルセリア駐在所に戻るよ!』
俺達と一緒に居たレイナは、そう言い残して去って行った。
ロジィがオロオロしている。
『ど、どうしようみんな…』
残された俺達も、どうするべきかを迷っている。
最初に喋ったのは、店長のミレニィだった。
『…帰りましょう、デリ・ハウラに。今すぐ』
それを聞いた薊は、怯えた様に返す。
『え…で、でもミレニィ…危険じゃない?デリ・ハウラはセニアに近いから、魔王にも近づくことになるよ…?』
『ふん…同じことよアーちゃん。だって魔王は流星を呼べるのよ?どこに居たって危険なのよ。それなら私は、せめてデリ・ハウラで情報収集するべきだと思うわ』
俺もそう思う。
『…そうだな、魔王が本当に復活したかどうかも不確定だからな。セニアの情報が得られるデリ・ハウラに居た方が賢明だろ』
『でも…』
『私もミーちゃんに賛成です』
食い下がる薊を、コルトが遮る。
『コルトまで…』
薊は不満げだが、コルトは構わず続ける。
『魔境がセニアの一部である以上声高には言えませんけど…魔物達は、魔王の復活を待ち望んでいたフシがあります。セニアに支配され、抑圧されている魔境の現状をひっくり返せるのって、基本的にそれが一番有力ですからね』
『…それ、今のあたし達と関係ある?』
『もちろん』
コルトはそこで切り、念話のトーンを落とす。
『魔王復活の真偽に関わらず…アグルセリアの過激派は、恐らくこれで調子付くでしょう。特に「解放派」なんて、何をしでかすかわかりません。例えば、アグルセリアに居る人間を襲うとか』
『あっ…』
薊がハッとする。
『しかも私達、聖星祭で「解放派」の計画を邪魔してますからね。下らん逆恨みで面倒な事になる前に、とっととこの町を去るべきです』
コルトの言う通りだった。
魔王の復活で、過激な魔物が暴れ出す可能性がある以上…この町に長居するのは賢明じゃない。
薊もやっと納得してくれた。
『わかったよ。私も、魔物と争いたくは無いから…』
俺達が揉めているのをオロオロと見ていたロジィも落ち着いた様子だ。そんなロジィの頭をミレニィが撫でる。
『とにかく、この町を発つことにしたからね』
『わかったぞ、ミレニィねーちゃん…』
『決まりね。じゃあ宿の荷物を纏めて、すぐに帰りましょう!』
俺達は浮動車に荷物を積み込み、アグルセリアを発った。
今は、アグルセリアとデリ・ハウラを繋ぐ街道を進んでいる。ミレニィの所有する浮動車の最高速度は、体感でおおよそ時速30km程度だ。普段はこんなに飛ばさないのだが、今は緊急事態という事でスピードを出している。
『ミーちゃん、もっと飛ばせません!?』
『無理よコルちゃん!そもそもコレ、そういう品じゃないし!!』
助手席のコルトが急かすが、どうやら今の速度が精一杯のようだ。とはいっても、浮動車は今までにない速度で街道を進んでいる。
辺りはもう薄暗い。その為、体感速度がさらに早く感じる。
『と、飛ばすなミレニィ…』
『あたしもこんなの初めてだ…』
『め、目が回るぞ!!』
俺と薊とロジィは、少ない荷物と共に荷台に乗っている。
今回のアグルセリア行が、行商でなくて助かった。荷台に乗った荷物は少なくて、余裕を持って3人が乗れている。
俺は街道を進むにつれて、ある違和感を覚える。
『…なあ、なんでこの街道には、他に誰も居ないんだ?』
俺達はアグルセアを出てから、他の浮動車や早馬に出会わないのだ。その上、街道沿いにある自警団詰所は、全てもぬけの殻だった。
アグナ火山の裾に当たるこの街道は、デリ・ハウラへ進む場合は緩やかな下り坂だ。粗く木々の生える山肌に沿って通されているこの街道を、俺達だけが進んでいる。
俺の疑問を聞いた薊も、難しい表情に変わる。
『…確かにね。言われてみれば、まだ誰にも会ってないや。日没後とはいえ、この街道がこんなに空いているのって初めてだよね』
『え?楽にすすめるから、いーじゃん!』
ロジィは気楽そうだ。
操縦しているミレニィが少し考え、
『…まだ状況が良く分からないから、魔物はアグルセリアで様子見してるのかしら?人間の商人とかは「解放派」を恐れているだろうし…たぶんセニアの機関であるアグルセリア駐在所にでも保護されているでしょ』
『ふむ…有り得そうですね。あとは街道沿いの自警団ですが…デリ・ハウラの自警団本部に向かったんでしょうか?あっちの方が、アグルセリアより混乱してそうですからね。ただ…この街道沿いのどこかに「解放派」の根城があるらしいんで、ちょっと心配ですけどね』
コルトが嫌なフラグを立ててくる…。
『いずれにせよ、俺達だけっていうのも気味が悪いな…』
遠くセニア王都が見えるこの街道を、俺達の浮動車が孤独に進む。
俺達の進行方向に、数人の魔物が飛び出してくる。
「ええっ!??」
驚いたミレニィが、浮動車を急停車させる。
「わっ!!?」
「おおっ!!??」
「ぐえっ!!」
急ブレーキのせいで、薊とロジィが俺にぶつかる。
ついでに下敷きにされた。
「貴方達、何者ですか?」
急停車でもバランスを崩さなかったらしいコルトの声が聞こえる。
『いたたた…な、何なんだよ…?』
俺は薊とロジィをどけて起き上がり、周囲を見渡す。
暗がりの中から、不意に明かりが出現する。
俺達の周囲が、魔物に包囲されている。
ざっくり20人は居るようだ。
明かりの正体は、どうやら術具だ。
全員武装している。
しくじった、「レーダー円板」を使うべきだったのだ…!
「何ですかあんたら」
コルトは落ち着いた様子だが、既に剣を抜いている。彼女はいつの間にか浮動車を降りており、操縦席で狼狽しているミレニィを庇うように立つ。
コルトの視線の先、俺達が来た道。
その中央に、大きな角を持つ魔物が居た。
「良く聞け貴様ら!!!我々は「解放派」だ!」
そいつは、真っ赤な下地に黒の×印が描かれた旗を構えている。
「貴様らを、魔王様の贄にする!」
旗を持った魔物は、悪魔といった感じの姿をしていた。ヤギの頭に筋肉隆々の肉体。赤黒い色調の鎧を纏い、高所から俺達を見下ろす。その眼差しは、敵意しか感じない。
「贄!?」
嘘だろ!?こんな緊急時に…。
「そうだ!魔王様の下に馳せ参じるに当たっての手土産だ!」
「はぁ?あんたら馬鹿ですか?魔物同士で殺りあっても無意味でしょう」
コルトは呆れ気味だ。
旗を持つ魔物がコルトを睨みつける。
「ならば、貴様以外の連中を引き渡せ!貴様等が「聖星祭」で我々の計画を邪魔してくれたのは癪だが…人間と半人を大人しく寄越すなら、生粋の魔物である貴様だけは見逃してやろう!」
こいつら、俺達の事を知っていて襲ってきたのか…。
しかしこの連中…用があるのは人間と半人半魔だけのようだ。
話を聞いていたコルトが、実につまらなそうに吐き捨てる。
「全く偉そうに…黙って聞いていれば、ますます愚かな連中ですね」
「何だと!?」
「魔境の独立を掲げるなら、アグルセリア駐在所に居るセニア人でも襲えばいいでしょう。まあそれも出来ない意気地なし共なんでしょうがね…しかし、過疎気味の街道で商人狩りですか。まあお似合いといえばお似合いですね」
コルトの煽りに、旗手の魔物が激昂する。
「この阿婆擦れが…!いいか!?セニアは魔境に重税を課し、魔境の鉱物や穀類を安値で買い叩き、その上魔物を魔境に閉じ込めているのだ!!我々魔物は、セニアの家畜として生きて来たんだぞ!?」
「ちょ、確かにそうだけど…家畜は言い過ぎでしょう…?」
ミレニィ弱々しく反論するが、「解放派」は意に介さない。
俺達を取り囲む魔物が、武器を構える。
旗手の魔物が、旗を大きく振るう。
「今こそ!!抑圧された魔境を解放する時だ!!アグルセリア駐在所も我々が攻め落とす!!!手始めに貴様らの命を刈り取り、魔王様に捧げるのだ!!!」
「待てよ」
俺は立ち上がり、旗手の魔物を制止する。
「えええっ!?ちょっとサミーさん…!?」
『シュウさん!?』
薊達が驚いているが、とりあえず無視する。
臨戦態勢のコルトにも睨まれるが、俺はなるべく穏便に済ませたい。最悪の場合、薊達に何とかしてもらう事になるかもしれないが…。
「何だ貴様…?人間の癖に我々の言語を解するとは…」
旗手の魔物は、俺の話す言葉に驚いている。
「そりゃ、そういう人間もいるもんさ」
皆には黙っていたが、俺は魔物の言葉が喋れるようになっていた。
今の反応的には、話し合いの余地はありそうだが…。
…さて、どうやって説得しようか?
「あのさ、魔王は本当に復活したのか?早とちりかも知れないぞ?」
「…魔王様が復活していない可能性は、確かにある」
旗手の魔物は、意外と冷静だった。
これは厄介かもしれない…。
「魔王様の復活の真偽は、重要ではないのだ。今のアグルセリアは、反セニアの機運が高まっている。さらに現在セニア王政が混乱しているのを加味すれば、今こそが魔境独立の好機なのだよ!」
…まあ、それは有り得ると思う。
この“黒い靄騒動”は、魔王の復活如何に関わらず、確実にセニアを混乱させているはずだ。加えて魔王復活という噂が流れるアグルセリアの民衆は、今なら「解放派」を支持しかねない。
「そうだ!!」
「今こそ独立の時だ!!」
周囲の魔物達が雄叫びを上げる。
しかし、それでも、ある不安要素が残るはずだ。
俺は意を決して、強い調子で行く。
「…じゃあ聞くがな、仮に魔王が本当に復活したとするぜ?だけど魔王から見たら…魔物はセニア建国からの約400年、魔王復活の為に何もしてないだろ!?」
旗手の魔物が渋い表情に変わる。
「…確かに、魔境で反セニアの声が増えだしたのは直近100年程度だ。しかしそれは、魔境が困窮を極めた期間が長かった為であり、それは魔王様も理解してくれる筈だ…」
「どうだかな!魔王から見れば、魔物は“忠義を尽くさなかった役立たず”とも取れるぜ!そんな魔物が今更忠臣ぶっても、魔王に粛清されるのが落ちだぞ!」
「貴様ァ…!」
旗手の魔物が、俺に短剣を投げる!
避けられない!
「危ない!」
それをロジィが、腕で弾いてくれた。
旗手の魔物が吼える。
「それでも!これ以上の好機はもう望めんのだ!!今こそ解放の時だ!!」
「だから待てよ!!!」
俺も声を張り上げる。
魔物達が黙り込む。
喉が痛い。
…こんなに大声を出したのは、いつ以来だろう…。
「だ、だから待てって…。ここは引いて、まずはセニアの情報を掴むんだ。魔王の復活が真実だったら、魔王の出方を伺えばいいだろ…。いきなり暴れ出すのは悪手だと思うぜ…?」
息が切れた。
俺は一息つく。
「折角の、魔境独立の好機なんだぞ?もっと冷静に行こうぜ…」
俺の言葉に「解放派」の魔物達が動揺する。
あと一押し…。
「独立の好機…?お前は魔境とセニア、どちらの側なのだ…?」
旗手の魔物も混乱しているようだ。
…上手く行ったようだな。
「へへへ…俺は魔物に恩があるんだ…当然魔境側だよ」
夜の街道を、俺達は浮動車で進む。
『…まさかシュウさんが、あいつらを説得するとは思わなかったよ…』
街道に現れた「解放派」は結局…俺達を見逃して去って行った。その為俺達は先程と変わらず、街道を急いで進んでいる。
しかし、俺が口八丁で勝負するとは誰も予想していなかったようで、皆にだいぶ驚かれてしまった。
『あの程度の包囲なら、恐らく私達でなら突破出来ましたよ?ゴローさんは意外と無茶するんですねー』
『…サミーさんがあんなことするなんて、私考えもしなかったわ…』
最も驚いているのがコルトとミレニィだった。特にコルトは先程からずっと俺を凝視している。やたら至近距離な上に、真顔なのでちょっと怖い…。
俺は一応、説得に至った訳を弁明する。
『…薊も言ってただろ?“魔物と争いたくはない”ってさ。俺だってそう思う。それに“魔物同士が戦っても無意味”だしな…』
『そりゃ私もそう言いましたがね…』
『そうだなにーちゃん!話し合いで済んで良かったぞ!』
それでもまだミレニィが、俺に突っかかってきた。
浮動車を操縦しながら、疑問を俺に投げてくる。
『…でもサミーさん、貴方いつの間に魔物の言葉を話せるようになっていたの?もしかしてサミーさんって天才?』
『いや、それは無い…』
俺自身も確証が無かったが、今の一件で確定した
『俺…以前よりも、遺物をもっと上手に使えるようになったんだ』
『え?じゃあさっきのは、遺物の力?』
薊が首を傾げるので、俺は指に嵌めた遺物を彼女に見せる。
『そう、以前ロジィに貰ったこの「念話指輪」の力だと思う。何となくって感じで喋れるんだよ。多分そのうち、セニアの言葉も話せるようになると思う』
ロジィが驚く。
『えー!?だってこの指輪には、そんな力は無いぞ??』
『へ?そうなのか?!』
俺も驚く。
俺はこれを、俺に使えていなかった“真の機能”だと考えていた。
ロジィが、俺の指の遺物を食い入るように見てくる。
『おっかしいなぁ…ミレニィねーちゃん達の「念話術具」は、ラジア魔石をフツーの魔石で代用した下位版だろーから論外としても…知らない言葉を喋れるようになる術具なんて、ラグラジアでも聞いたこと無いぞ?』
『…シュウさんだから使えるのかな?』
『さ、さあな…』
俺にもわからん…。
俺達の話に耳を傾けていたコルトが何かを思い出したようで、急にいい笑顔になる。
『ああ!そういえばこの間、アグナ火山の湖底洞窟に行った時も、ゴローさんの「膜を張る腕輪」の膜が大きくなっていましたね』
『…良く見てんな…』
コルトの指摘通り。
あの時既に、俺は遺物の様子がおかしいと思い始めていた。そして一人でこっそり使ったりして、一部の遺物の“拡張機能”を確認していた。
『すごいよシュウさん。これから遺物がもっと活躍するかも!』
『…そうだといいな』
魔王が復活したかもしれないこの状況。
遺物の力で、少しでも状況が良くなるといいが…。
早朝のデリ・ハウラは、混迷を極めていた。
『…やっーと着いたぞ…』
『聖星祭直前もこんな混雑だったが、今日はそれ以上じゃねぇか…』
俺達はその混雑をかき分けて、やっとミレニィの店に辿り着いた。まだ未明だというのに、魔王復活の噂のせいで町中が大混乱の様相だったのだ。自警団がなんとかそれを治めていたようで、コルトもそちらの応援に向かってしまった。
俺達も浮動車の上で、交代しながら夜を明かしていた。すっかり疲れてしまったらしいロジィが、既に店の長椅子で寝息を立てている。
窓の外の喧騒を伺う薊が、不安そうに漏らす。
『…ねえミレニィ、この様子じゃあ…』
『…そうね、何が本当の情報なのか分からないわね』
ミレニィも、不機嫌そうに椅子に掛ける。
今デリ・ハウラには、真偽不明の噂が跋扈している。
既に魔王が、セニア王都で暴れている、とか。
あの黒い靄は、ただの火災によるものだ、とか。
罷免されたレイン公が、政変を起こしたのだ、とか。
『もうどれが本当の情報かわかんねぇな…』
『そうだね。私達も、どう出ていいかわかんない』
正確な情報が欲しければ、やはりセニアの王国機関が一番なのだろう。しかしこの混雑の中で、俺達はセニアの騎士を見かけなかった。
頼みの綱は、コルトだった。
王国騎士と関わりの深い自警団なら、より正確な情報が得られるはずだ。
薊が店の中を、落ち着かないように歩き回る。
『ねえ、仮に魔王が復活したとしたら…魔境を解放してくれると思う?』
『え、それは無いんじゃないか?』
『…だよね』
語られる“伝説”通りなら、魔王は魔物の創造主だ。
しかし俺達の得た情報によれば、それは間違っていることになる。
『だってよ…魔王ってラグラジアの魔法研究者なんだろ?きっと魔物が…亜人がラグラジア人だって事も知ってるだろーな。そんでもって、魔王を封印した勇者もラグラジア人だ。魔王からしたら、勇者も魔物も“敵”になるんじゃないか?』
『まだわからないけどねー』
眠そうなミレニィが、だるそうに挟んできた。
『ただいま』
自警団に向かっていたコルトが、店に帰って来た。
俺達の予想より、ずっと早く帰って来た。
『コルト、自警団の方は良いのかよ?まだ町中混乱してるみたいだし、自警団は大忙しだろ?』
俺と薊は店の入り口に駆け寄る。
『ええ。それでこれから、私は町の東区周辺で警邏をします』
『…すぐ行っちゃうんだ』
『そうですね』
どうやら、時間を見つけて店に寄ってくれたようだ。
『ねえコルちゃん、何か情報は…?』
さっきまでだるそうにしていた筈のミレニィが、コルトに詰め寄る。
そんなミレニィに、コルトが紙片を渡す。
『はいミーちゃん。自警団で得られた情報だけですが、一応渡しときますね。まだ少ないですが…これは情報源が巡回騎士団なので、おおよそ正確でしょう』
コルトはそのまま、店に背を向ける。
『じゃあ行ってきますね。あと、それを見て貰えばわかることですが…』
コルトは駆け出す直前に、一言だけ告げる。
『魔王の復活は、真実のようです』
2021/12/30 誤記訂正などなど




