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14 魔法って強いね

 

 待ちに待った魔法が使える日が来た。

 スライムを相手に試し打ちをしよう。




 名前:アンナ・キドウ

 職業:高校生

 レベル:8→10

 能力:HP 426/426→476/476

    MP 24/24→38/38

    攻撃 166→187

    防御 53→62

    魔力 95→99

    俊敏 171→186

    運  55→63

 スキル:魔物博士4,ナイフ技術2,擬態,迷彩,魔法反射,再生,嗅覚強化,統率,土魔法3



 嗅覚強化:嗅覚を普段の何倍も強化することができる


 統率:同族の下位の者を率いることができる


 土魔法3:魔力付与、ストーンショット、ツリーバインド、ソイルスピアー




 まずは離れた位置にいるピンクスライムに向かってストーンショットを使ってみようかな。

 たぶん魔法を叫ばなくても念じるだけで出来るはず。そうじゃなきゃ魔物が魔法つかえないしね。


 右手をスライムの方に伸ばし、念じる。

 すると手のひらの前から拳大の石がいくつか現れ、スライムに向かって飛んで行った。

 1発がスライムに命中するとそのまま息絶えたようだ。

 命中精度はあまりよくなさそう。


 うわー痛そう。あんなの絶対に受けたくない。

 ラクスウルフは使ってこなかったけど、これでもたぶん1番弱いんだろうな。

 牽制技みたいだし。



 次のスライムを見つけて今度はツリーバインドだ。

 これはたぶん木の根っこが出てくるやつだろう。バインドってくらいだから縛るのかな?


 使ってみると、やはりスライムの近くから木の根っこが出てきてスライムを縛り上げてしまった。

 スライムは逃げ出そうともがいているが、根っこは意外に頑丈なようでビクともしていない。


 うん。これはなかなか便利そうな魔法だね。

 どの程度の魔物まで拘束できるかはわからないけど、使い道は多そう。



 動けないスライムに対してソイルスピアーを使う。

 スライムのすぐ傍から土の槍が出現し、スライムの体を貫いた。

 これは結構えげつなくない? いきなり足元から槍が飛んできたら避けられないでしょ。


 私も魔法反射がなかったらかなりの痛手を負っていたんだろうな。

 魔法反射様様だ。


 しかし消費MPが今の私には少しきつい。

 3つの魔法を試しただけで残りのMP1桁になっている。

 これじゃあ戦闘ではまだまだ使いづらいね。ここぞという時に使うことになるだろう。


 残った魔力付与も試す。これはたぶん黄色いオーラが出る能力強化の魔法だろう。

 使うとHPMP以外の能力が1.2~1.3倍ほど上昇していた。

 しかしその分MPは常に消費するようだ。素の能力が高くなればそれだけ伸びる能力も増えるから、私との相性はいいね。


 ふぅ。これで全ての魔法は試したな。おかげでMPがすっからかんだ。

 嗅覚強化と統率は使うことあるのかなこれ?


 さて、この後はご飯でも食べてDランクの依頼を見に行こうかなー。




 今日もギルド内は賑やかで騒がしい。

 早速掲示板に見に行くとたくさんの依頼が目に入る。


 魔物の素材を取ってきてほしいというのが多いがどれもセオル地域に出現する魔物のようだ。

 セオル地域はここからさらにずっと南に進んだところのことだ。

 このあたりにはもう、あまり強い魔物がいないのかな?


 あ、護衛依頼なんかもあるんだ。まあ絶対に受けないけど。

 なんで私が見ず知らずの人のことを守らなきゃいけないんだ。

 そんなのは勇者に任せておけばいいよね。こんな考えだから私は勇者になれなかったのかな……


 私は魔物の討伐依頼を受けることにした。

 受付にいるセラさんのところへ紙を持っていく。


「こんにちはアンナちゃん。今日も依頼? 頑張るのはいいけど無理しちゃだめだよ?」

 また頭を撫でられた。そう撫でられて経験もないから照れてしまう。


「えっと依頼は……リオフォックスの討伐ね。ルコール地域とセオル地域の境目辺りの森に出るんだけど、最近数が増えちゃっているみたい。森から草原まで出てきて商人とかの積荷を襲っているそうなのよ。だから3日くらいかけて可能な限り倒して欲しいそうよ」


「でも魔物って倒しても倒してもいなくならないんじゃ……?」

 いくら倒したってどこからか生まれてくるのだ。あまり意味がないように思える。


「それはまあそうなんだけどね。でも今は魔物が調子づいちゃってて、商人とかのことをエサを運んでいるマヌケだと思っているわけ。だからその鼻をへし折って、警戒心を強めてもらおうかなーってわけみたいね。仲間がたくさん倒されたら、迂闊に森から草原まで出てくることも減るだろうしね」


 なるほどね。まあ能力値を伸ばせて報酬も貰える。私には一石二鳥だ。

 依頼の背景には正直あまり興味はなかった。セラさんの熱心な説明はちゃんと聞いたけどね。


「ちゃんと準備していってらっしゃいね。最近あの辺りで商人の積荷を狙っているのは、魔物だけじゃないみたいだから」




 セラさんにそう言われたので薬屋ま来て、回復アイテムをいくつか購入した。

 MPが50程回復する初級MP回復薬が10個と、HPが150程回復する中級HP回復薬5個だ。


 MP回復薬の方が貴重なのか、この2つの値段は変わらなかった。

 まあこれだけあればとりあえずは大丈夫でしょう。


 じゃあ早速セオル地域とやらに行こうかな。

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