は号作戦
「はあ…。何でこうなったのかな…。」
現在、帝国海上自衛隊は主なもので15隻となった。それ以外にも大量にタイムスリップしてきた為、把握は未だできていない。
「失礼します!士官室長です!」
「おー、入れ。」
「失礼します。コーヒーが入りましたのでお持ちいたしました。」
「おー、ありがとう。あ、そうだ士官室長。今年は昭和13年だったな?」
「その通りです」
「太平洋戦争まではあと何年か?」
「一応海軍部が待ってくれるのは昭和18年ですのであと5年ですね。」
「ふむ、ありがとう。」
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「群司令、そろそろ演習を行った方が良いのでは?」
「そうだなあ…。よし、海軍部に問い合わせてから、な。」
「はい。場所は南西諸島周辺で良いと思います。」
「ほう、ならばそうするか。あとは艦隊決めだなあ。やまとは監視艦でいいか?」
「結構ですよ。では、取り敢えずあるかもしれない事を伝えてきます。」
「おう、よろしくな。」
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自分が舷門を上がると副長が、
「艦長!急ぎ会議室へ願います!陸軍将校が来てます!」
と小声で言った為、かなり急いで会議室へ向かった。
「遅れて申し訳ありません、斎藤海将補です。」
「お、君が噂の斎藤君か。私は大高という。早速で申し訳ないが…。例の九八式大戦車、あるだろう?」
「はい。」
陸軍部はそれだけに開発を掛けており、Y100はもう九八式大戦車と名付けられ、試作品の運用中である。大戦車の大は、やまとを変換した大和の大の字来ている。
「そいつに改良を加えたいのだが、良いか?」
「全然結構ですよ。どのような改良を?」
「いやあ、図面を貸してくれたとはいえ、流石にそれは無理だ。」
「ですよね。まあ、完成を楽しみにしてます。あと、九八式大戦車の生産状況は?」
「現在は10両がやっとできたよ。」
「はやいですねえ…。まだ一ヶ月ですよ?」
「早い方が良かろう?」
「ええ、もちろんです。」
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「山本長官、は号作戦の要綱です。」
「おお、もうできたのか。読んでくれ。」
「えー、まず、潜水艇による雷撃ですね。これは非常に重要で、訓練がかなり必要です。次、利根・筑摩・大和による偵察。これは水偵の開発を見つつ、ですね。飛ばす数はまあ、見積もって30くらいですかね。次、史実通り一航艦による航空雷撃・爆撃です。次が史実と違いまして、一航艦による反復攻撃の後、ハワイ上陸部隊を投入します。この為に燃料タンクや修理工廠は爆撃しないように。また、この時の上陸部隊は九八式大戦車を投入します。また、機関銃に関しても図面を元に開発中ということです。」
「ほう、中々作り込まれてるなあ。」
「そして、まだ続きがあるんです。」
「まだあるのか?」
「『擱座した米戦艦』を引き上げます。」
「ほー、という事は修理して再利用か。」
「そうなりますね。また、ハワイの防衛に使用する積もりです。」
「そういや海上自衛隊はどうするのかね?」
「マレーへ向かいます。英東洋艦隊を撃滅して参ります。」
「ほう、頼もしいのう。では、よろしく頼むぞ。」
「はい!」