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第2話:装置

窓から眩しい光が差し込む。雀の鳴き声がする。

空は雲ひとつ無い快晴。先週末はどんよりした天気だっただけに、啓太は

朝から気分が爽快だった。起きて顔を洗い。朝食は買いだめしておいた、どんべえ。

14時から面接か。それまで何すっかな?

パチンコは・・・ 昨日行ったか。う〜ん。

そうだ!金のかからない図書館でも行って時間潰すか。

自転車に乗り、清清しい風を受けながら漕ぎ始める。

数分後近くの図書館に着いた。図書館なんていつ以来だ?

久しぶりの図書館に少し興奮していた。地味でもなく派手でもない概観の図書館には

お年寄りの姿が目立つ。さて何を見るかな。特に見たい本はなかった。

少し歩き2階があるのを思い出し階段を上る。

そういや映画見れたんだっけ。映画でも見るか。

さらっと見渡すとさすがに最新作は無かったが、見たいものはあった。

少し古いアクション映画を見ることにした。


 やべっ。映画を見終えると時計は12時前を指していた。

とりあえず近くで飯食わないと。昼は近くにあったチェーン店で牛丼を食べることにした。

ふぅ〜 食った食った。

ひとまず家に帰り支度をする。

×××ビルまでは自転車で十数分。啓太のアパートは比較的街の中心部に近いため

時空研究会が入っているビルまで遠くは無かった。

鏡で髪型をチェックし家を後にした。

数分前に×××ビルに到着した。

どこにでもある灰色に5階建ての建物は少々年季が入っていた。


コン、コン!


少し間を置いてドアが開いた。


「あの先日電話したものですが。」


20代くらいの若い女の人がでてきた。

この前の電話の主だろうか?


「では簡単な面接をしますのでこちらにかけてください。」


部屋は思ったより広く、来賓用のソファが置いてあり何やら怪しげな機械?

のようなものが置いてある。それ以外にこれといったものは見当たらなかった。


「では始めたいと思います。」


始めは名前、歳を聞かれ、なぜ時空研究会に興味を持ったか質問された。


「時空研究というのが気になったもので・・・ 研究と言いますと時空を超えるとか、そういっわけではないですよね?」


即座に自分の言ったことは幼稚園児並だと気付き自分を恥じた。

時空を超えるとか、んなわけあるか!

自分に突っ込んだ。


女は微笑んだ。

しまった。馬鹿みたいなことを聞いてしまった。


「まさにその通りですよ。」


は?


「時空を超えるって聞きましたけど・・・ 嘘ですよね?」


「申し送れましたが、私は如月莢と言います。今日は第1人者の博士、樵が居ませんが

私ども2人で時空について研究しています。映画などでご存知かと思いますがタイムマシン

は知っていますよね?」


如月は唐突にタイムマシンというフレーズを口にした。


「タイムマシンなら知ってますけど。」


タイムマシン?そんなのは幻想の世界で世の中にあるわけねぇだろ。

いい大人が何言ってんだか。


「私どもはタイムマシンの研究を長年続けてきました。非現実的かと思いますが、研究に

研究を重ねあと一歩のところまできています。」


だが、冗談を言ってるようには見えない。


「現在、大詰めを向かえており手が離せないことが多々ありますので、身の回りの簡単な仕事をしてくれる方をこの都度募集することにしたのです。」


「はぁ。」


「簡単に言いますと、昼食の準備や道具を運んでもらうようなことです。」


ふ〜ん。楽そうじゃないか。


タイムマシンというと時空を超えて未来やら過去へ行ける。

まさかそれがここにあるとはねぇ。疑り深い。


それを察知したのか如月がニヤリと笑った。


「信じられない、といった表情をしていますね。それもそうですね。

タイムマシンは今までは映画の中での話でしたので。」


何やら自身ありげだ。

如月は続けた。


「それでは実際に機械をみてもらいましょうか。」


神妙に語りだした・・・

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