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1-3

「Eランク全員起きろ、今すぐに大事なものを持ち運びできるように準備しておけ。俺は表を見てくる」

 大声でそう言い残しEランクを監督してくれていた彼が出ていく。

 意識が飛んでいるものはいたが完全に寝入っているものはいなかったようで、思い思いの荷物を準備し始める。


「これはどうなってるんだろうね?E-1はどう思う?」

「監督かAランクの誰かがお酒でも飲んで騒いでるんじゃないのか?」

「そんなこと言ってないで早く準備しなさい、怒られるわよ」

「はいはい、E-3は真面目だねぇ。って、E-5どうした?」

「Eランクって僕たちの他にもいたよね、なんで起きてこないんだろう?」

「今日は俺達が早かっただけじゃないのか?それで見つけた資材のなかにお酒があったとか」

「そうならいいんだけど、少しだけ嫌な予感がする」

 E-5は身震いをしているが後ろからE-3が抱きしめてくる

「大丈夫、私たちは皆で元気にやっていけるから。E-5はそんなに心配しないでいいのよ」

「うん、E-3ありがと」

「E-3ずるーい、私もE-5にくっつくー」

「お前ら急いでるんだからはしゃいでるんじゃねぇ、E-2も五月蝿いぞ」

「「はーい」」

 そうしてゆっくりと準備を進めていく。



 その頃、Eランクの監督は表の状態を確認しようと走っていた。

「あの馬鹿共が、酒は飲むなっていっておいたはずなのに規則破って周りに迷惑かけるなって話だ。」

 苦笑いしながらやや急いだ足取りで走っていく。

 もうすぐ各区画をつなぐ広場に辿り着くというところで向っている先から音が聞こえてくる。

『くそが・・・魔物・・・逃げ・・・』

『助け・・・いやぁ・・・』

『早く・・・れんら・・・全体に』

 人の声が聞こえてくるが、それに獣の鳴き声が入り交じりまともに聞き取れない状態だった。

 幸か不幸か、Eランクの区画はわかりにくい位置に出入り口があり広場の様子を見ることができた。

 その先にあった光景は・・・・・



「よし、準備できた。後はあの人が来るのを待つだけかな」

「もう一度だけ荷物確認しておけよ、いざというときに何か足りないとか洒落にならないからな」

「それもそうね、皆で確認しておきましょう」

 そういいながらEランクの5人はのびのびとしている。

 そこにいつもの穏やかな笑顔ではない、焦りに満ちた表情の監督が駆け込んでくる。

「お前達準備はできたか、今すぐに移動できるように準備するんだ。あまり時間はない早くついてこい。」

「何があったんですか?」

「移動しながら話す、ゆっくりしていられる余裕がないんだ。わかってくれ」

 そういいながら普段は使わない、緊急用の出入り口に向っていく。

「こんなところにあったんだ、初めて使うから少し楽しみだな」

「そんなのんきなこと言ってる場合かよ、この道を使った時に起こったこと教えてたはずだろう」

「E-1,E-4の二人早く来い、お前ら遅いぞ」

「すいません、E-4のせいで怒られただろうが」

「ごめんなさーい」

 急ぎながら、間に軽口を挟みながらも移動していき出口前に辿り着いた。

「お前たちよく聞け、今からこの道を使った理由を話す」

 そう言って全員を見渡してから再度口を開く。

「表の騒動は魔物の仕業だ、Eランクの誰かがつけられてたみたいで外側の入口が見つかった。

だが原因なんてものはどうでもいい、もうこの場所は先がない状態になってるんだ。

お前たちは必ず他の場所に生きて辿り着くんだ、俺も可能な限りサポートはする」

「それってつまり、別の場所にある人の住んでる所に移動するってことですよね」

「危険じゃないの?外には魔物がいるんでしょ?」

「E-1,E-2の言いたいことはわかる。だが一応余所者なりに役に立とうと思ってここにくる時に魔物の個体数を数えておいたんだ。

その個体数と今広場にいる魔物の数が一致している、一定区域で魔物の絶対数が増えるなんてことは聞いたことがないからな。今広場にいるやつらで全部のはずだ」

「俺たちはあんたについて行けば良いんだよな?置いていったりしないよな?」

「皆一緒に暮らせるんだよね?ね?」

「お前たちそう焦るんじゃない、焦るほど危険が迫ってくるんだ。平常心を保つことを心がけろ」

 監督は出口を開く。


 Eランクの彼らの平穏は、今このときより崩れ去っていくのであった。

やっと物語が動き出しました

この後の展開は一切考えてないのでどうなるか分かりませんが気長に待っていてくれると嬉しいです


あと、主人公のE-5を含むキャラクターに名前を付けた方がいいのか悩んでいます

ご意見や誤字の指摘などがあれば遠慮なくいってくださいな、受け付けていますので

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