1-2
事が起こる数刻前...
「今日のノルマはこれで大丈夫かな?」
そういって汗を拭いながら一緒に作業をしている皆を探す。
「おーいE-5、そっちは大丈夫か?」
「大丈夫だよ、E-2。他の皆は?」
「先に帰ったよ、でも資材の提出は皆が揃ってからする約束だから大丈夫さ」
余所者によって格付けされた後に行われたのは、各ランクごとにノルマを設ける事だった。
食糧生産や資材調達など、今の環境でできる/しないといけない事の分担であった。
そこに性別年齢は関係なく、無茶だと思われるものでも決められていった。
各ランクで分けられるノルマには楽なものは一切ないが、危険度だけが違っていた。
Eランクの分担は使用可能な資材の調達である。
資材調達はランクに関係なく行われている事だが、探しにいく場所をランクごとに決められている。
そして、Eランクが作業をしている場所は " 稀に " だが魔物の目撃例が挙がっている危険区域である。
数回Eランクのものが襲われ、命を散らしている。
「それにしても、最近は魔物も出ないし気が抜けるよな」
「駄目だよE-2、そんなこと言ってるといざって時に逃げれないよ?」
「その時は諦めるしかないだろうさ、魔物に対抗できるやつなんてここにはいないんだから」
そういいながら彼らは自分達の住処に引き返す。
数日分のノルマをこなし、少しでも生きていけるよう互いを助け合いながら。
・・・その背後で何が見つめているかも知らずに・・・
E-5は同じランクの仲間と合流し数日分のノルマを報告しにいっていた。
「皆でノルマ分集めてきました、何日分あるか見てもらえますか?」
「・・・ん?あぁ、E-5か。まぁ待ってな、他のやつらのから見るから」
そういってノルマが達成できているか確認しているのは、余所者としてこの一帯に入ってきた者達のうちの1人だ。
だが、彼は最初Eランクに振り分けられたもの達の想像とは違い、公平かつ平等だったのだ...ランクの序列はきちんと区別しているが。
「よしE-1からE-4までは3日分あるな、しっかり休めよ。次はE-5の分だな、お前達は量を人数分に分けて持ってくるから同じ日数分だろうけどな」
「お願いします」
E-5はそういってその場に腰を下ろす。
他のEランクの皆は口々に挨拶を交わして既に戻っていってしまっている。
「そういや最近魔物を見てないらしいが大丈夫なのか?」
「はい、僕は見ていませんし他の皆もそういった事は口にしていません。でもこん なに何もなかった事が初めてなので少し不安なんです」
「そりゃそうだ、ここには魔物と戦えるやつなんかいねぇ。真っ先に犠牲になるのはEランクのお前らかもしれないんだからな」
そう彼は笑いながらいった、これが彼なりの励ましだと気付いているのはEランクの数人だけだろう。
「うし、確認終わったぞ。お前の分だけ少し量が多かったが使えないものも混ざっていた、それら諸々を計算して3日分だろうな。やっぱり全員同じ分量じゃねぇか」
そういって彼は笑いE-5の頭を撫でる。
E-5もくすぐったそうにしているが抵抗はしない。
その後軽く挨拶をして寝床に向う。
流石に疲れているから気が抜けたとたんに眠気が襲ってきたのである。
そして眠ろうとした時に広場の方から悲鳴が上がるのである。
更新が遅くなってすみません、ネタが思いつかなくてかいてませんでした!
読んでくれている方本当に申し訳ないです。
頑張って続きを書いていくので見捨てないでください!!