3-6
「出会い頭に攻撃とは、なかなか好戦的じゃねぇの?」
といいながら男性は獰猛な笑みを浮かべる。
それと同時にE-5は渡されていた専用の武器を抜刀すし、女性も自身の武器を構える。
そうして三人が武器を構えている間に、視界にいる青い鳥のような魔物はゆったりと近寄ってきていた。
その視界にはE-5が、正確にはその武器が収められている。
と、突然青い鳥の後方で爆音が聞こえる。
青い鳥を含め、その場にいるものが全てそちらに視線を向けると衝撃の光景が広がっていた。
そこには城壁と見間違えるほどの巨体を持つ魔物が3体並んでおり、3体ともがこちらにむかってこようと行動を起こしたところだったのだ。
「お姉さん、お兄さん。この状況はもしかしなくても危険ですか?」
「いきなりこれは非常識よねぇ、状況も出てくる魔物も。あれは対処可能レベルを超えてる気がするのだけれど」
「あぁ、流石に3体は対処できねぇわ。1体だけならやった事があるが、その後は俺が全く動けなくなるしな」
そう言いながらも3人とも身体をほぐす。
E-5は身構える。自分にだって武器は支給されており、心得はなくとも少しの時間稼ぎくらいできるだろうと思っていたからだ。
しかし、実際に遭遇した自身に対して絶対的な敵意を向けてくる魔物と遭遇するのは初めてだった。
だからだろうか、さっきから武器を握る腕が強ばり動かし辛く感じるようになってしまっているのだ。
「無理はしなくていいのよ、あれは私たちだって厳しい存在なんだから。
あなたは城壁に戻ってこのことを知らせてきて頂戴、足止めくらいなら私でもできるから」
あの馬鹿はもうむかっていっちゃったけどね、といいながら頭を撫でてくる。
周りを見渡すと男性の姿はなく、前方やや左の方向からは剣戟の音や魔物のうなり声が聞こえてくる。
「それじゃお願いね、必ず戻るから無理しないで」
そういって女性も魔物にむけて駆けていく。
E-5はそれを見送るしかできなかった。
・・・その背後に青いのが近づいているのには気付かないまま
はい、更新が遅くて申し訳ないです。
いつも通りの不定期更新ですし、戦闘が始まる気配もないのが自分でも悲しくなります。(正確には描写されない)
もう戦闘なんてなかった、で済ませたいとか思ってたりもするのですけれど自分でも納得いかない気がするので頑張りたいと思います。
それでは、今回も読んでくださりありがとうございました。
次回もできるだけ早めに投稿したいと思いますので、よろしくお願い致します。




