Zero Chronicleとしての意地 2
短めです!
「……さて」
晴斗がベッドから起き上がり、伸びをした。
「死なないために、まず何すりゃいいんだ?」
「それを考えるのが、今からだよ」
玲奈が言うと、透花も小さく頷いた。
「うん……生きるために、できることをしないと」
迅は三人の顔を見渡し、ゆっくりと立ち上がる。
「まずは……俺たちの状態を確認しよう。
この世界で生きるために、何が必要なのか」
「状態って……ステータス?」
「そうだ。昨日までのゲーム仕様のままかどうか、確認しておくべきだ」
「よし、じゃあ開くぞ」
晴斗が言い、四人は同時にステータスウィンドウを開いた。
そして──全員が固まった。
「……あれ?」
晴斗が眉をひそめる。
「昨日まで……こんなのなかったよね?」
透花が指をさす。
【空腹度】
【疲労度】
【精神状態】
【気温耐性】
「……なんだこれ」
「生活系のステータス……?」
透花が呟く。
「完全に“生きるための数値”だね」
玲奈が冷静に分析する。
「空腹度……これゼロになったらどうなるんだ?」
「倒れるか……最悪……」
「やめて晴斗!!」
透花が涙目で止める。
「いやいや! 俺が言ったんじゃなくて、仕様的に……いや、仕様じゃないんだった……!」
晴斗が慌てて手を振る。
迅はステータスをじっと見つめた。
「……もう、ゲームじゃない証拠だ」
その言葉に、全員が静かに頷いた。
「空腹、疲労、精神……
これ、完全に“生きるための管理”だよね」
玲奈が言う。
「……マジで、異世界生活かよ……」
晴斗が頭を抱える。
「でも、逆に言えば……
ちゃんと管理すれば、生きていけるってことだよね」
透花が小さく言った。
その言葉に、迅は微笑む。
「そうだ。生きるためのルールが見えてきた。
なら、次は──」
迅は円卓に手を置き、全員を見渡した。
「まずは、生活基盤を作る」
「お金を稼ぐ必要があるね」
玲奈が頷く。
「安全なクエストから始めようよ……!」
透花が手を挙げる。
「レベル上げも必要だな」
晴斗が拳を握る。
「それと……」
迅が続けようとしたとき、玲奈が言った。
「この世界から出る方法も探す、だよね」
「……ああ。絶対に見つける」
「帰れる方法があるなら、絶対に掴む」
「うん……帰りたいもん……」
透花が小さく呟く。
「でも、焦っても仕方ないよ」
玲奈が優しく言う。
「まずは生きる。
その上で、帰る方法を探す」
「だな。死んだら元も子もねぇし」
晴斗が笑って肩をすくめる。
「よし、決まりだな」
迅が言うと、三人は力強く頷いた。
宿屋の部屋は、外の喧騒とは違い落ち着いている。
木の壁、柔らかなランプの光、窓から入る夜風。
その空間が、四人の決意をゆっくりと形にしていった。
「……よし」
最初に口を開いたのは晴斗だった。
椅子から立ち上がり、拳を軽く握る。
「死んだら終わり? そんなの当たり前だろ。
でもさ──俺たち、Zero Chronicleだぜ?」
透花がくすっと笑う。
「……うん。最強パーティーだもんね」
「慎重に動けば、絶対大丈夫」
玲奈も続く。
迅は三人を見渡し、ゆっくりと立ち上がった。
「この世界で生きる。
そして……帰る方法を探す。
どっちも簡単じゃないけど──」
迅は拳を胸に当てた。
「俺たちなら、絶対にやれる」
晴斗が拳を突き出す。
「生きて帰るぞ、Zero Chronicle!」
透花も拳を合わせる。
「うん……絶対に!」
玲奈も続く。
「慎重に、でも前向きに」
最後に迅が拳を重ねた。
「俺たちは最強パーティーだ。
絶対に生きて帰るぞ」
「「「「おおーー!!」」」」
宿屋の一室に、四人の声が響いた。
その声は、外の喧騒よりもずっと力強く、
そして温かかった。
異世界での本当の冒険は、
この小さな部屋から始まったのだった。
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書き溜めはまだまだあるぞぉーーーー!




