準備
え~っと…とりあえず更新が遅れてすいません…
インターネット接続を制限されるという拷問を課されていたのです。これはゆゆしきことですね。
かといって文章長くなっているとかそういうコトはないのです。今週特に忙しかったので…いや、最近というべきか。
なんだかんだありますがまだ依頼には入りません。ゴメンナサイ…
イルとの模擬戦闘。
その翌日、俺はイルと待ち合わせをしている依頼所前まで向かっていた。
…だが、かくゆう俺はというと。
「あぁ~…っとは!?…体中ダリィ。クソッたれぇ…」
昨日、魔法の修業をし続けていたため、魔力を使いすぎて精神疲労がハンパない。今のはバランス崩して倒れかけた声だ。てか、ろくに睡眠時間も取ってないから俺自慢の魔力タンク(自分自身のことだが)も底を尽きかけてる。
とりあえず、色んな意味でヤバい。少なくとも今すぐ依頼に入れるような状況では絶対にない。断言できる。まぁまだまだ情報が足りないから大丈夫だろうが。
そんなこんな言ってたら、待ち合わせの依頼所前に着いた。おなじみ「デュミール依頼所」である。
周りを見渡してみるが、イルが来ている気配はなさそ…
「お~やっぴ~早いね~いつ頃着いたの?」
ちょうど今来たところですよ。そういえば時間を決めていなかったがこのシンクロ率はなんだ。むこうには天然以外に保有スキルでもあるのか?
「ちょうど今来たところですよ。」
思考そのままに返答する。むこうはこの異常なシンクロ率を気にしていないようだ。流石天然だな。あるいみ尊敬してやる。いや、俺が気にしすぎなのか?
「そういえばさ~あの短剣この前受け取ったのになんであんなに上手かったの?」
掴めん。どうしてもこのひょうひょうとした感じが掴めねえ。自分の剣捌き棚に上げてこっちのことを聞くのはなぜだ。あれか。ガキの精神だな!知りたがりなのか!
「あれは、あの短剣自体を使うのは初めてですが、短剣の扱い方は他の人に教えてもらっていたのですよ。」
イルは顎に手をあててほうほうとやっている。
「ちなみにその期間は?」
「半年間です。」
特にウソなどはつかないで答える。それなりに信頼はできる人のようだからな。抜けてるけど。
「半年ね…そう。」
考え込むような顔をしている。なんか若干シリアスモード(俺命名。使用は二回目。)に入っている。てかモードが切り替わる基準はなんだ。共通項が特にないように思える。気のせいか?
「とりあえず中に入ってマスターに話を聞きましょ~か~。アレのことだからそろそろ調べがついてる
でしょ~。」
「調べ?てかマスターって誰ですか。あの時の人…なんでしょうが。」
「お~よくわかったね!」
せめて本題に触れてください。イルさん。今はマスターのことはそれ程大事ではありません。
「え~っとマスターの名前は『ロバート・デュミール』って言うんだけど…あれ?なんの話してたっけ?」
…魔力を使いきったときよりも精神疲労が酷い。ぶっ倒れていいですか…?
「あ!」
突然叫ばないで。
「思い出した!ロバちゃんに話を聞くんだったね!」
自分の依頼所のマスターをロバちゃん言うのはやめい。
「ホラホラ行くよ~!置いてっちゃうよ?」
置いてかれそうになっている原因はなんだ。てかイルはよく昨日の今日で元気にしてられるな。これが歳の差…
ガスッ
痛い。絶対読心術マスターしてるよこの人。
~デュミール依頼所~
「あぁ、イルかい?そろそろ来るころだと思ってたよ。」
ふむ、本当にイルの言うとおりらしいな。んなことより、イルさん?
「腕をつねるのやめてくれませんか?」
「まだダ~メ~」
…そうやって根に持つのはよくありませんよ。
「はっはっは。ここ二、三日で随分仲がよくなったようだな?」
これを見てそうやって捉えますかね…まぁ分からなくもないで
「そう?」
…思考を切られた。ぜってぇ読心術でタイミング図ってんだろ!
「そうかもしれませんね?」
あえてイルと同じ疑問形で唱える。特に意味はない!
「まぁそれは置いといてだ。本題に入ろうか?事件があった場所というのは大分限定されていてな。裏地区の民家、もしくは警備の厳重な貴族の屋敷、その両極端だな。」
マスターは笑いながら答えたが、
「なんだと?」
俺は思わず聞き返していた。
わざわざ貴族の屋敷に入り込むだと?その割には民家からも盗むときているし、どうなってやがる。貴族だけを狙う綱渡り大好き野郎ってワケでもねぇらしいし…
「もちろん今まだ捕まってないことからも分かるように、十数回のうち、一度も失敗してない。それに盗んでるところは見たものがいないらしいな。目撃情報は全て盗み終わった後のものらしいからな。被害の方も盗まれてから数日たって気づくなんてのも、ざららしいぞ?」
そりゃあすげぇな。正直予想以上だ。
「で、どっちに張り付けばいいんですか?発見も偶々のようですし。」
そういやイルはさっきから沈黙を保ってる。ぽわぽわしてるけど仕事となるとすごいようだな。シリアスモード。
「うむ、今度それに関しておとり作戦を立てることにした。民間の協力で、秘密裏にな。」
「へぇ…」
まさか民間の協力があるなんてな…くくっ、それだけこの盗人に街の人達は怯えてるってわけだな。
「ターゲットが盗みを働く周期は決まっている。向こうもそれだけ自信があるのだろう。その日に合わせて君たちに現地に張っていてもらう。」
「わかりました。」
実践ほどいい修業はないだろ。向こうはなかなかやるらしいしな。
「実行は、三日後だ。前日の昼前に来てくれ。それと接触するまで魔法は厳禁だ。向こうに察知されると計画が台無しだからな。」
「わかったわ。」
うぉ、真後ろでイキナリ声出すんじゃねぇよ、イル。さっきまでの沈黙のせいでいないものかと思ってた位の感じだったのに。
「シレン君、また三日後に。」
そういうとイルはさっそうと歩いて行ってしまった。ロバートさんは苦笑している。いつものことなのか?
「イルは仕事モードの時はいつもあんなだ。気にするな。」
仕事モードっつうのか。シリアスでいいだろ。
「はい、こちらも準備しようと思います。」
そういって俺も依頼所の戸へ足を向けた。
最近疲労がハンパないです。風邪も治らないし…。
それよりも眠気のがヤバいのがカオス。
俺今すぐ撃沈するかも。