模戦
戦闘描写とか初めて書いてみましたが、なんかよくわかりません。
この小説、戦闘があってなんぼだと自分では思うので、飛ばすワケにもいかんのですよ…
にしても、言葉にしても世界観にしても
いきあたりばったりがどうにも抜けない作者でした。
6月13日 戦闘描写を編集しました。
「へぇ…これはなかなかですね…」
「でしょでしょ~?」
…なんか気に障るよな。ホントによ…
シレンはイルのどうも抜けている感じになじめない。自分のペースがつかめない為だ。ちなみにイルに案内されてついたこの場所。なかなかの穴場のようだ…人が何人かいるが、その全てが修業か模擬戦闘のどちらかを行っている。だがそれでもあまりがあるくらいこの場所は広かった。
「(ホント調子でねえな…)さて、ついたことですし、始めましょう「え~もっとほめてよ~。」…か。」
不甲斐なくも膝をつくかと思った。いや、つかないがな!
「ルールはなんでもアリ。武器と魔法フルにつかってかかって来てちょうだい。いい?」
突然言うな。
「ええ、始めましょう。」
二人はお互いに向かい合うと得物を構えたこっちは言うまでもなく短剣、むこうは片手用直剣、ついさっき見たものだ。
「では…いきます。」
とりあえず俺は短剣で斬りかかる。様子見の一撃だが、鋭く、そして早い。だがイルはそれをなんなく受け止めた。予想はしていたが、やはりかなりできる。と、言わざるをえない。俺はイルとの剣舞の間に魔法を混ぜる。この程度の魔法なら精神集中だけで撃つことが出来る。
「っは!」
俺が打ち出したのは「炎砲」、初級魔術だが、修業のおかげで錬度も高く、『質』も変えることができる。本来は球状だが、今のこの技は放射状に打ち出されている。俗に言う火炎放射だ。
イルはこの魔法を無詠唱の「水壁」によってガードした。『壁』系の防御魔法は中級魔法に入るが、それを無詠唱で扱えるとは流石に驚きだ。大きさも文句ない。まぁ俺もできるが…
イルはそのまま他の力を添付し、「水壁」をこちらに飛ばしてきた。質量のためか、地面を削りながら向ってきているようだ。ちなみに「炎砲」は完全にかき消されている。
俺は後ろに下がりながら向かってくる水の塊を腕を交差して受け止め、距離をとった。いくら質量のある物体でも、スピードがともなっていないならば、威力は大したことのないものだ。俺は、少し痺れている腕そのまま、魔法詠唱を始めた。
「全てを破壊する闇の力よ、悪しきを浄化する炎の力よ、力によって前にありし物を突き抜け、全てを破壊せよ。『闇の炎槍』!」
その瞬間、短剣から黒い力をまとった炎の槍が打ち出された。「炎槍」自体は中級魔法で、無詠唱でも生み出せるが、今回の物は闇の力を添加した上級魔法だ。中級二つ以上の属性混合魔法は上級魔法に属される。
(…やりすぎたか?)
と、思ったのもつかの間、
「―『水の竜巻』!」
向こうもこちらと同時に詠唱をしていたようだ。いや、タイミングを考えると俺が詠唱を始めるのを見たからか。俺が得意とする火の魔法は、水の魔法と相性が悪い。向こうが使ってきたのは「水の竜巻」なので、水属性はあくまで添加属性であるし、火の魔法は風の魔法と相性が良い。だが、闇の属性添加は、圧倒的な破壊力の代わりに属性の影響を受けやすくなるという短所がある。
しかも、「水の竜巻」という割に、この魔法は砲弾のように打ち出されるため、「闇の炎槍」と正面からぶつかりあう形になっている。重機にも似たすさまじい音を発しているが、2つの魔法によって発生している水蒸気によって、衝突地点は見えない。だが、感覚的には押されている感じがある。
(クソッたれ!)
俺はさらに詠唱を開始した。…もちろんまだ負けるつもりはない。今度は普通の術式ではなく、身体強化系の魔法だ。この魔法は基本的に詠唱を必要としない。
(まだ終わっちゃいない…)
俺はこの状況を有利に使おうと動き出した。炎系の魔法なのでそのまま爆破して相殺という形にしても良かったが、そうなるとこの水蒸気は消えてしまう。俺は激突している二つの魔法によって発生している水蒸気を目くらましに使い、イルが居るであるだろう場所へ回り込もうとした。が、
「読まれて、っく!」
向こうも体が薄く光っているところを見ると身体強化系の魔法を使っているらしい。俺がイルを見つけた瞬間、向こうが斬りかかって来たので俺はとっさに防御に回る羽目になった。ただ、やられっぱなしでは恰好がつかない。そのまま渾身の力を込めて斬りかかり、そのあと距離をとって仕切りなおす。
「流石ですね…予想以上ですよ。」
「…君もね。」
…まだ、勝てないかな。
俺は久しぶりにそう思った。俺自身も長い時間をかけて修業を積んできたが、目の前の人物はまだ先に居るように見えた。
シレンは気が付いていないが、それは、経験の差というものである。
「模擬戦闘ですし、終わりにしましょう。」
俺はあきらめて、姿勢を崩して戦闘終了を告げる。いつの間にか周りの目もこちらに向いていたようだ。あんまり派手に上位魔法なんてぶっ飛ばすもんじゃねえな。オイ。
見ると、イルも周りを見て苦笑している。…無駄に美人だからこういうとき困るな。
「そうね、終わりにしましょう。」
俺は居候させて貰っている家に戻りながら、考え事をしていた。イルリルとは別れ、明日また依頼所前で落ち合うことになっている。
魔法を使う力に関して言えば確実に負けていなかった。だが、イルとの間には剣の腕前、そして他の面でもこえられない壁があると感じた。それはなんなのだろうか。それはどうやって手に入れるのだろうか。そしてイルはそれをどうやって手に入れたのだろうか。
俺はそんなことを考えながら家に向かっていた歩の向きを変えた。
(まだ、まだ足りない…俺は絶対にあそこまで追いついて見せる。俺は、誓ったんだ。誰よりも上に立つことを。『神童』と呼ばれる存在すら越えて、その上に立つことを。だから、手に入れる。俺は今のその先を手に入れる!)
明確な答えすら手に入らず、意識は漠然とした状態のまま、修業に使っている町はずれの広野にシレンは、駆けだした。
とりあえず次話は魔法についての説明をさせて頂こうかと考えております。
てかなんか詠唱とか即興です。ラテン語とかつかえればなんかかっこよくなるのになーとか思っていますが、翻訳しようにも辞書(もとい電子辞書)が存在しません。
だれか…代わりに翻訳をっ、がはっ!
…いや、血は吐きませんが。でも教えてくれると感謝の極みです。もしくはネット上に存在するならURL教えてくださるとかでも。
詠唱はともかく、魔法自体は英語でもどうにかなるような気がします。
「炎砲」ならフレイムバースト的な感じで。
とりあえず眠いです。でも頑張ります。