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なれる運営 ~30日で作る小説投稿サイト~  作者: とある個人開発者
3章 サイト設計をしていく5日間
15/40

12日目 ここに旗を建てよう

「サービス設計をするうえで一番大切なのは、”なんでそのサービスを開発するのか?”というコンセプトを明確にしておくこと。


 これをしっかり言語化しておかないとサービスがぶれる。根底になるものを作っておかないとほぼ確実に途中で失敗する」


「そこまで大事なの?」


「まぁ、サービスの存在意義だからね。これを定めないと、対象ユーザーも分からないし、サイトを紹介するときにも困るし、作る機能や、マーケティングの方向性も変わってくる。


 なにより重要なのが、どこに向かっているのかわからない投稿サービスに人は集まらないってこと。需要に対して供給が追い付いていないころならまだしも、供給過多になっている現代はしっかりと方向性が見えないと手を出しにくい。



 コンセプトを旗と表現する人もいて、サービス作りを国家や都市、街を作ることに例える人もいるね。旗を掲げて人が集まる感じ。これに関してはnoteの深津さんという方が分かりやすい記事を書いているから読んでみるといいよ。


本文から引用してみるけど、



”サービスの成長は、ある種の宗教的シンボルの周辺に集落が生まれ、都市国家へと変遷していく過程と似ています。直接的なグロースの本よりは、文明の歴史などが参考になるんじゃないかなと、いつも思ってます。


「ゴールドが掘れれば人は集まる!」と考える人も多いでしょう。ですが、そのような街では、人々が金塊を掘り尽くしたら何ものこりません。みな、次の金鉱を求めて移動をするでしょう。


だから、最初にあるべきなのは、「この地が誰のための、どういう場所なのか?」を示すシンボルではないかと思うのです。そういう場所は、「約束の地」として、シンボルが輝き続けるかぎり人は集まってくれる。


一番最初に旗を建てることが、僕はとても重要だと考えています。”



サービスは荒野に旗を立てるがごとく

https://note.com/fladdict/n/ned53054ddc5b





 小説投稿サイトのような人が集うサービスを作る場合は、ツールではなく場を作ること。ツールの場合は単に立ち寄るための存在になってしまう。使い終わったら残らない。


 だから、最初に誰のための、何のための、どういうものかを表すためのコンセプトが必要。


 会社を作るときも企業理念を作ったりすると思うけど、それも同じだね。方向性を一致させておかないと、どこに向かいたいか、何を優先すべきかが分かんないからね」


「あーなんとなく分かるかも」


「それに、方向性が合わないとわかっているユーザーを弾く効果もあるから。最初から対象に入ってないなら切り捨てるのも楽だからね。問い合わせ、新規機能を選定するときにも基準として役に立つ。


 集客にしても自分たちのサービスを使ってくれる人にどうしたら届くのかが分かる。あとサイトの名前、キャッチコピーを作る場合も根底がしっかりしていれば作るのも容易だからね。




 さて、ということでコンセプトを決めようか」


「んー、といっても私、今ある小説投稿サイトが閉鎖されるからそれの避難場所として作ろうとしているんだけど……」


「……まぁ、それでもいいよ。んー、この場合は継承になるのかな。いちおう実例はあるし、にじファンという小説投稿サイトが閉鎖される時もいくつも小説投稿サイトができて、にじファンの意思を継いだから。


 コンセプトは元の小説投稿サイトから引き継ぐ形かな。ただ、この場合でもきちんと言語化はしておこうね。解釈違いの元にもなるから。ある人は別のイメージを持っていて、それを信じて移動したけど、実はずれていたりもするから。


 それはどちらも不幸なことになる。


 とりあえずは、前の小説投稿サイトのコンセプトを引き継ぐことにしよう。でも自分がやりたいことも含めて言語化しておいてね」


「わかった」


旗は一番大事。サービスを使う前に旗を確認すると無駄な時間が無くなるかと思います。成功するサービスは旗がしっかりしているからぶれない。


有名な海賊の人もこう言ってます、”全身に何百の武器を仕込んでも腹にくくった一本の槍にゃ適わねェこともある”と、


どんなにすごい作品を集めても、お金を突っ込んでサービスを作ったとしても、強い信念・思いにより覚悟を決めているサイトにはかなわない。どんなに優れた機能をもってたとしても 覚悟・信念・理想がないとダメ。


この辺りが生き残るところと生き残れないところを分けるのだと思います。

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― 新着の感想 ―
[良い点]  旗を立てるの、大事! イメージをキチンと言語化しておくことも、仰るとおり重要だと思います。 [一言]  小説も、執筆動機の確認を怠るとエタっちゃう危険度が上がりますからね~。
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