第68話 見合わぬ力
「お待たせ致しました。こちらが装飾前の原型となります」
しばらく街をぶらついてから俺とイレアは宝飾工務店に戻った。すぐに出迎えた店員に案内され、二つの指輪を見せられる。中央に透明なコアが付いているだけの、鈍色の武骨なリングだ。
「まずは効果の方をお確かめ下さい」
「分かりました。じゃあ先に俺からやるよ」
それぞれ指輪を左手の薬指に嵌め、精霊術と同じように生命力を流し込む。すると指輪のコアが僅かに熱を帯び、反応を返した。……分かる。精霊術の気配を探るのと同じ感覚で、それよりもはっきりと一つの場所を感知する。イレアの左手だ。
「おお……!」
「リオ、代わって。今度は私ね」
待ちきれない様子のイレアも同じようにすると、パッと顔を上げて俺の指輪と自分の指輪を見比べた。
「凄いわ。こんな小さい指輪で精霊術が使えるなんて」
「お褒めに預かり光栄です。こちらの精霊術は、特定の振動を起こす事でお互いの精霊術のみを識別する事ができます。主な用途としましては、要人警護での遠方から護衛や、潜入任務での居場所の特定などですね」
「何かあった時にお互いの場所が分かるのは便利だな」
「そうね。着けてない時は分かるのかしら?」
「申し訳ありませんが、体内の生命力を使って感知する仕組みになっております。紛失した際に探す、などの使い方はできません」
「まあ外すものじゃないしな。じゃあデザインはどうする?」
「こちらのコアを露出してそのままデザインとしてもお使い頂けますし、完全に覆って上から別の宝石などを乗せる事もできます。如何なさいますか?」
「それなら……」
確認が終わってデザインを決める事になったが、俺は全くの門外漢だしセンスの欠片も無い。そう思ってイレアに任せようとしたが、
「ほらリオも。こっちとこっち、どっちがいい?」
「え? それじゃあ……こっち?」
「うん、私も。幅がこれくらいだから大きさは――」
「こちらのタイプはスクエアストレートラインと言いまして――」
どんどん話を進める二人に引っ張られる形で、たまに二択を聞かれて決めていくことになった。それからしばらくして。
「――では、こちらのデザインでお作りさせて頂きます。完成しましたらお送りしますので、三日ほどお待ちください。お届け先はこちらの住所で宜しいですか?」
「はい。お願いします」
「ありがとうございました。楽しみにしてます。ごめんねリオ、長くなっちゃって」
「いいよ。おかげで良いのが出来そうだし」
「ご期待に沿えるよう作らせて頂きます」
確かにデザインを決めるのは主にイレアが相当悩んだが、むしろ俺の代わりに考えてくれてありがたいくらいだ。そんな俺達を見る店員の微笑ましいような表情で我に返り、ようやく店を後にした。
「じゃあ帰ろうか。どっか他に行きたい所無い?」
「大丈夫。明日も授業あるからね。早く帰ろう」
「だよなあ……サボっちゃダメか? 今週も休んだ気がしないんだけど」
「だーめ。ほら、馬車来たよ」
昼とは逆にイレアが俺の手を引き、迎えの馬車に乗って家路に着いた。秋の日は短く、空はもう紫色になっていた。
「えー! 見たかったのにー!」
「仕方ないだろ、殆どオーダーメイドなんだから」
帰宅後。俺達の帰り、というか指輪見たさに今か今かと待っていたヒナだったが、手元に無いと言うと頬を膨らませた。
「三日くらいかかるって聞いたよ。それまで待ってね」
「はーい。でも良かったね、お姉ちゃん。これで前言ってた――むぐっ」
「待って!」
何か言いかけたヒナの口を手で塞ぐイレア。なんだ?
「ダメ」
「……はーい」
短いやり取りではさっぱりだ。念を押したイレアは、荷物を片付けるために二階に上がってしまった。
「なあ、さっきの何の事だ?」
「んーとね、前にお姉ちゃんと話してたんだけどね。指輪買ったら最初にお兄ぃに嵌めて欲しいんだって。恥ずかしいから言わないでってことだと思うけど」
「言っちゃってよかったのか?」
「まあまあ。だから届いたらやってあげてね。お姉ちゃん、そういう所はけっこう乙女だからさ」
「分かったけど、怒られても知らんぞ」
女子トークの内容を勝手にバラされてしまったイレアだが、まあ知ったからにはやるしかないな。意識してやるとこっちが逆に恥ずかしいけど、やらなかったら今度は俺がヒナに怒られそうだ。
こうして週末の夜は更けていった。
■□■□
「それでは、今日はスプリントの記録を計ります。準備体操したら番号順に並んで待っててください」
翌日。午後はようやく補修が終わったグラウンドで久しぶりの演習授業だった。なんだかまだデコボコしてるけど、これから使っているうちに均されていくだろう。
「これはリオの独擅場だね。頑張って」
「勿論。こればっかりは負けらんないな」
スプリントとは、競技にもなっている精霊術を駆使した短距離走である。使う術に制限は無く、純粋に一定距離でのタイムを計るものだ。今日は二百メートルらしい。
イレアの言う通り、今まで何回かこの授業でとった記録では常に俺が一位だった。なんなら学園の中でも五本の指には入ると自負している。元霊祭の時も大会があるらしくて俺にも声がかかっているが、それどころではないので参加するかは悩み中だ。
「じゃあ私先に行ってくるね」
「ああ、頑張れよ」
イレアはこの種目は苦手だと言っているが、普通にクラスの中ではトップレベルだ。さて今日はどんなものだろうか?
「次の人ー! 合図出したらスタートして下さい!」
ゴールラインの先からソージア先生が叫んだ。イレアは一歩足を引いて構えをし、精霊術の準備をする。そして、
「スタート!」
飛んだ!
「「「おおっ!」」」
俺も、見ていたクラスメイト達も歓声を上げる。氷の塊に包まれたイレアはゴール目掛けて放物線を描いていった。そう、これは短距離走とは言っているが、走る必要は無いのだ。もちろん地上のゴールラインを踏む必要はあるがイレアはそれも計算しているようで、ゴール前ギリギリで派手に着地……というか地面に激突した。
「記録は……五秒三!」
ソージア先生の発表に、更にどよめきが大きくなる。凄い記録だ。前回の俺よりも速い。だがそんな大記録よりもイレアが心配だ。
「イレア! 大丈夫か!?」
「ごほっ、ごほっ……あはは、ちょっと失敗しちゃった」
慌てて駆け寄ると、砂埃の中からイレアが顔を出した。顔と右腕を擦り剥いてている。運動着も右半身が汚れてほつれている。
「うわっ、血出てるじゃん。無茶すんなよ……?」
「イレアさん、こっちいらっしゃい。治すから。リオ君はそろそろ順番だから行ってきなさい」
「分かりました。お願いします」
クラスメイト達の方に戻りながら後ろを振り返ると、怪我の治癒をしながら先生から説教をされているようだった。俺としても無茶な真似はやめて欲しいものだ。
「お帰りリオ、愛する姫様は無事だった?」
「先生が治してくれてるから大丈夫だと思うよ。てかなんだよそれ」
「そりゃあ、精霊術まで使って一目散に駆け寄ったもんだから、ねぇ? 今ので十分いい記録出たんじゃない?」
揶揄うトーヤだったが、クラスメイト達の目線も同じような生暖かさを含んでいる。でも今は『加速』は使ってないぞ? まあ、もう開き直るか。どうせ近い内に指輪も着けてくんだから。
「……当たり前だろ、婚約者なんだから」
「ヒューヒュー……ってまあそうだよね、当たり前か。正直今のは格好良かったと思うよ? 僕が言ってもしょうがいないけどさ」
「はいはい、じゃあ行ってくるよ」
適当にあしらって柔軟体操を始める。さて、イレアには負けられないな。
「次、リオ君。スタート位置について下さい」
しばらくしてケルヤ先生に呼ばれた俺は白線ギリギリに手を付いて構える。そして精霊術をイメージする。まずは足場。地面を一瞬だけ硬化して衝撃に耐えられるようにする。次に加速。火と風の複合……今日は少し火を強めで。爆発的な加速をイメージ。そしてスピードの維持。自分自身を一つの物体として、飛ばす。単純な風の精霊術だ。マテリアルを飛ばすのと同じ感覚。よし、これでいける。
「次! 合図出したらスタートして下さい!」
「精霊よ――」
息を吐く。一瞬だ。まずは硬化、次に加速。発動の直前まで準備する。そして――
「スタート!」
「『硬化』、『加速』!!」
言葉にするのと同時に、空中へ飛び出す! 続けて速度の維持!
「はぁっ!」
遠く後ろから歓声が聞こえる。景色が物凄い勢いで通り過ぎていく。よし、そろそろゴール――
「あれっ?」
遠くから? いや待てそもそもゴールラインは、
「うわぁっ!? こ、『硬化』っ!」
気を緩めた瞬間、地面が迫る。服を硬化して怪我を防いだが、そのままゴロゴロと地面を転がった。イレアを笑えないな。
「って、全然越えてんじゃん……」
立ち上がった俺は、グラウンドの中央にいた。皆が遠くにいる。指定された距離の軽く倍以上は飛んでしまっただろうか。そんなに力は込めてなかったんだけどな。
「……?」
久しぶりだったからか? 何か違和感がある。調子は悪いのではなく、良すぎる。まあ、良い分には気にしないでいいか。
結局その日は俺の記録は無効、イレアも怪我があったことで参考記録という扱いになった。他の生徒が真似しては困るからだ。気になっていたミスズはというと、後で聞いたらごく平凡な記録らしかった。単に苦手なのか、力を隠しているのかは分からないな。
■□■□
「今日リオ、凄かったね」
「記録にはならなかったけどな。でもあそこまで飛ぶつもりはなかったんだけどなぁ」
放課後、俺達は学生寮の方へ歩いていた。ヒナは委員会の仕事だ。
「それより怪我は大丈夫か?」
「うん、ホムラ先生に治してもらったから。服はダメになっちゃったけどね」
ソフィーさんに怒られちゃうかな、と言ったイレアの怪我はもう完治しているようだ。いつ見ても先生の精霊術は凄いな。
「よし、ここでいいかな。始めよう」
「うん。今日はお互い不完全燃焼だからね。負けないよ」
俺達が来たのは寮の裏庭。何度かティフォ先輩と修行した場所だ。特に許可は得ていないが、いつも誰もいないから勝手に使ってもいいだろう。
「じゃあいつものルールで」
「うん」
互いに五メートルほど距離を取り、向かい合う。その場を動いたら負け、という単純なルールだ。俺は本家に注文して作ってもらっている硝子球を懐から取り出した。毎回砕ける消耗品なので申し訳ないが、文字通り気にしたら負けだ。
「この石が地面に落ちたら合図だ。行くぞ」
「分かったわ」
拾った小石を二人の間に投げる。放たれた黒い石は芝生に吸い込まれていき――
「――マテリアル・オーダー!」
「精霊よ――貫け、アイシクルランス!」
攻防が始まった。
「速いっ!?」
「精霊よ――水流壁!」
マテリアルを一気に盾状に展開し、まずは氷柱を防ぐ。その裏に更に水壁を生み出して、防御は完璧だ。マテリアルを回収し、攻撃に備える。最近できるようになった新しい攻撃手段――マテリアルの分割だ。
「穿て、クリスタルバレット! くっ、中にも……!」
「いつも通りには、させないぞ! 精霊よ――『加速』!」
手元には、盾から切り分けた十の球体。それらの半分を宙に放り投げ、『加速』の術で一気に放つ!
「なっ――アイスシールド!」
「まだまだ! 『加速』!」
意識が上空に向いた瞬間を狙う! 残りの五つを地面スレスレに飛ばして――
「きゃあっ!!」
バリン、と氷壁が割れる音。イレアが防げなかった? だが、残りの弾丸も彼女に向かっていってしまう!
「待てっ、『硬化』っ!」
慌ててマテリアルを止める。試合は中止だ。砕けた氷壁が白い煙をあげる彼女の元へ走った。
「イレアっ!」
「痛たた……リオ、今日強いね……」
左腕を庇っている。マテリアルを止めきれなかったのか、咄嗟に腕で頭を覆ったのだろう。
「ごめん、大丈夫か!?」
「うん、だいじょう――いたっ!」
「腕、動かせるか?」
「手は動くけど、肘とその先があんまり。防ぎきれなかったわ」
「ごめん……」
苦痛に顔を歪める。骨が折れているかもしれない。クソっ、いつもはこんなはずじゃ……。いや、それよりもまずは先生を呼ぼう。
「教員棟に行ってくる。ソージア先生呼んでくるから」
幸いここから教員棟は近い。俺は『加速』も使いながら全力で走り、先生を呼びに行った。
「――まったく、一日に二回も治癒するなんて」
「私がちょっと防ぎきれなくて……リオは悪くないです」
「どっちが悪いとかはこの際いいわよ。それよりリオ君、今日は変よ?」
治癒の術をかけながら先生が尋ねる。そう、いつもと違うのはイレアではなく俺。今日の授業の時もだ。
「……リオ君?」
「ごめんなさい。俺のせいです」
制御ができていない。精霊術が、自分の想像以上の力で発動してしまう。そして……原因に心当たりはある。過去に二回も経験があった。
「この前、ノーミオ家で土の大精霊と対話した時……その時に多分、俺の精霊術が強化されたんです。ウンディーノ家の時も、シルフィオ家の時もここまでにはなりませんでした。でも……」
「前にも聞いた話ね。どうりで今日はあんなに飛んだわけだわ」
「そっか、それで……」
納得した二人だったが、結果として俺はイレアに怪我をさせてしまった。理由なんて関係無い。自分の力でだ。
「先生。トーナメントを辞退してもいいですか?」
「……理由は?」
「自分の力を、制御できていないからです。他の人にも怪我をさせてしまうかもしれません」
「リオ……」
怖い。もし、これで死なせてしまったら? 学園の生徒をだ。ドラヴィドの兵士のような、明確な敵ではなく。そんな事が許されるはずが無い。トーナメントには、極東軍とか関係無いただの生徒も参加するんだ。
「リオ君、確かにそれも一つの道ね」
だが、ソージア先生の返答は違った。
「でもそれは後ろ向きな解決策よ。ウンディーノ家次期巫女の、貴方が選ぶ道じゃない。制御できない力なんてないわ。それは貴方自身の力なんだから」
強い目だった。これ以上無い、確かな説得力があった。
「修行しなさい。それは力を持った者の義務よ」
「……分かりました」
きっと先生もそうだったのだろう。訓練し、力を御した。そして今の守る力があるのだ。
「貴方なら、できるはずよ」
先生が俺を信頼している。なら、俺も先生と自分の力を信じよう。
翌日から新たなトレーニングが始まると告げられた。
放課後、帰宅した俺は家の裏庭にいた。しかし待っていた俺の元に来たのはソージア先生ではない。
「お久しぶりですな、リオ殿」
「師範!」
現れたのは、柔和な雰囲気の中に鋭さの見える壮年の剣士。夏休み以来の再会だった。
「当主殿からまたお呼び立てられましてな。なんでも、リオ殿が困っていると」
「はい、実は……最近、精霊術の制御ができなくなって。元霊祭までには使えるようにしないといけないんです」
「ふむ。トーナメント大会の事は聞いていますぞ。負けられないのですな」
「……はい」
そうだ。最初は負けたくないと思ってた。怪我させてしまうから、なんて傲慢ですらある。勝つために、自分の力を制御する。それが目的だ。先生もそのために修行しろと言ったのだ。
「ではリオ殿。まずは全力で向かって来なさい」
「……いいんですか?」
「ほっほっほ、私に勝てるなら修行はここで終わってもよいですぞ?」
「分かりました。じゃあお願いします」
全力でと言うからには精霊術も剣術も使って、ということだ。彼は精霊術が使えないと言っていたはずだが……いや、関係無い。やろう。
「じゃあ行きますよ――マテリアル・オーダー!」
漆黒の剣を構える。姿勢を低くし、見上げるように師範を見据える。
「『加速』!」
意識すれば分かる。以前より遥かに速い。だが。
「遅い!」
キィィイン!
剣戟の音が響く。防がれた! ならば!
「精霊よ――嵐槍!」
「ほう? ではこちらも――円」
腰だめに持った剣を擲つ。しかし、盾? ――いや、ぐるりと回した剣で防がれてしまう!
「チッ……『加速』!」
「ふんっ!」
足元の石を拾って高速で投げつける。しかし無駄だ。だがその間に回り込み、マテリアルを回収する。
「精霊よ――『乱聴』!」
「むっ……なんですかなそれは? やぁっ!」
「そうかっ……! 『硬化』! ぐぅっ!」
俺と同じように精霊術が強くない彼には恐らく『乱聴』は効きめが薄い。次なる一撃を左腕で防いだが、硬化した服越しにも衝撃が伝わる。だが、懐に入った! 剣も構えてない!
「精霊よ――『加速』っ!」
「――虚」
しかし。
「ぐあっ!」
至近距離からの一撃も防がれた。蹴りを食らって吹き飛ばされ、俺は地面に転がる。
「いかがですかな?」
「……参りました」
剣が見えなかった。そして全ての攻撃は防がれ、反撃された。多分、精霊術を併用した剣術だ。俺と同じように普通の術が使えない彼なりの戦い方なんだろうけど、レベルが違い過ぎる。俺も本気で……それこそ殺すくらいの気で行ったのにだ。
「ではまずは反省会と致しましょうか。最初の攻撃ですが……型がなってませんぞ。練習をサボってますな?」
「う、最近忙しくて……」
「継続は力なり。逆に言えば、続けなければ技はすぐに衰えますぞ。しかし次の攻撃は筋が良かったですな。剣を投げるのには一瞬意表を突かれました。型にはまった剣術だけに拘った私の盲点ですな。無論、狙いは甘いですが」
一回で全部悟られてしまった。練習、確かにサボってたな……。
「そしてその後の術。正直何をしたかったのか分かりませんな。幻覚の類は利きませんぞ」
「あれは、多分普通の術士にしか効かないので……失敗でした」
「うむ、そしてその後に私の攻撃を防いだのは間違いでしたな。剣を持っていないなら避けるのが一番ですぞ。剣の取り回しがしにくい距離に入ったのは良い判断ですが、あれでは良くて相打ちですな」
今の一合を全て説明されたが、確かに俺はまだまだだ。これでは剣が使えてもトーナメントで勝てるか不安だな。
「しかしリオ殿には確かに近接戦闘の才能があります。目標は、剣を持たない私に勝つことですな」
「はい。頑張ります!」
剣抜きの師範に勝つ、と言われても今はそれすら難しそうだ。しかし、それくらいじゃないと意味が無い。せめて一本とれるように頑張ろう。
こうして再び修行の日々が始まった。元霊祭まで、残り一か月と少しだ。




