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ナキムシになれたらいいのに

倒れそうな焦燥の中、時間も私に味方してはくれなかった。

ゆっくり、ゆっくり、ゆっくり、

気が狂いそうなほど永い永い時間。

自分よりすごい人なんてそれこそ星の数ほどいて、それに追い付かなくても良いなんてことを誰も教えてくれやしなかった。

どれも出来なければ捨てられると、そんな負の綱に引かれていた。

これは詩じゃない、と

詩人が見たら言うのだろう。

これは散文だ、こんなのを私と一緒にするなと。

バカにしてるんだ。


私は12歳。

12年なんて永い時間、生きられるわけも無い。

1分が60秒、1時間が60分、一日が24時間、

1週間が7日、1ヵ月が30日、1年が365日・・・

一秒一秒でさえ苦しいのに、

こんなに永い時間生きられるもんか!!


ナキムシになりたい。

たとえば、えんぴつを失くしただけで泣いてしまうような。

そうすれば、誰も私のことを傷つけたりなんてしないだろう。

苦しいことは無く、目の前は花ばかりで、

仮にも辛いことがあれば大泣きすれば良い。

社会はナキムシにつめたいね

私もナキムシにつめたい

泣くのがどうしていけないの?

教えてもらって初めてその存在を認識できる我々平成生まれは、

理由も無くなじられる。

我慢と、駆け引きと、腐ったようなアイスクリームのあじ。

それが私達に許されたアオハルだった。

安っぽい、貼り付けたような善を、

泣けば許されるとでも思っているんでしょという言葉を、

すべて自作自演の茶番を、

教科書と違う現実を、

その目に焼き付けて、ぼくら歩いていくんだね。


ナキムシになれたら。

どうしよう。

まず私をにらむ人がいたら、泣いてやろう。

それから、跳び箱がとべなかったら、泣けば良いだろう。

ナキムシになれたらいいのに。

それを呪いの言葉として心臓にくくりつけて、

まだ100年もある人生を生きていかなくちゃいけないな。


前にも同じ詩を書いた気がしていて怖いきらすけです。

これは前にノートに何故か書いてたやつです。

なんでだろね。

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