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ペペロンチーノ

作者:さいこ
 手をよく洗うこと。
 パスタの作り方を教えようか。

 まずは食材の準備をする。瞬く白色蛍光灯の明かりしかない薄暗いキッチンが良い。油染みで汚れた壁、無機質で飾り気のない調理器具、最低限の食材。他にある物は総て捨ててしまうと良い。
 入念に手を洗うこと。

 ニンニクは皮を剥いて細かく刻む。サクサクと包丁の入る感覚を噛み締めるように、しかし確かに、細かく刻む。終えたら玉葱も刻んでおく。ベーコンと一緒に一口大に切ると良い。独りきりのキッチンに、具材を切る音のみが響くのを確認すること。

 乾いたフライパンを取り出してオリーブ油を注ぐ。刻んだニンニクを加え、輪切りの唐辛子と弱火で熱する。蝋燭に灯るような炎で良い。その間に、鍋に湯を沸かす。
 決して塩を加え過ぎてはならない。

 無臭であったキッチンにニンニクの香りが立ち始めたら、ベーコンと玉葱を加える。火は消えそうで消えない加減のままで良い。それから湯が沸くまでは、ベーコンと玉葱をゆっくり炒める。ニンニクが焦げ付かないように。それ以外の何事も、気にかけてはならない。

 湯が沸いたら、乾麺を加える。静寂を刺激しないように、そっと加える。
 仄明かりと群青の境目にある掛け時計で時刻を確認すると良い。
 決してその他に目を向けてはならない。分かるね?

 麺が茹で上がったら、茹で汁を幾らかフライパンに移してよく撹拌する。菜箸が鍋底を掻く音をよく聞くと良い。
 やや白濁したら麺を加え、ゆっくりと混ぜる。パセリがあれば加えるのも良い。塩と胡椒で味を整えれば完成する。

 出来上がったものが確かにパスタであるか、それに問うと良い。

 答えが返ってこないのを、よく確認すること。
 速やかに、飲み込むこと。

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